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Ikonta 521

イコンタ521という中判の蛇腹カメラ(スプリングカメラ)を購入しました。イコンタはドイツのZEISS IKON(ツァイス・イコン)社の主力機種で、戦前から戦後にかけて多く製造されたようです。フォーマットは645、66、69の3種類、さらに距離計の有無や二重露光防止装置の有無、レンズが高級なテッサーか廉価版の3枚玉かなど、様々なバリエーションが存在しているようです。

私が購入したのは521というおそらく戦後のモデルで、フォーマットは645、距離計無しの目測式、二重露光防止装置は有り、レンズは3枚玉のNovar(ノバー)、シャッターは高級なコンパーではなくPRONTORというものが搭載されたものです。スペックとしては最も低い部類なので、状態が良いにも関わらず1万円ちょっとで購入できました。

Ikonta 521


ストラップ用のアイレットが無いため、三脚穴にストラップをつけています

ファインダーは非常に簡素な作りで、写る範囲はアバウトにしかわかりません。ただの枠のようにも見えますが、一応レンズが入っています。フィルム送りは赤窓式で、シャッターは都度チャージする必要があります。ピント合わせも原始的で、レンズの前玉の部分がネジになっているのでぐりぐり回転させて繰り出すだけです。ちなみにシャッターボタンは左手で押します。


作例

Ikonta 521で撮った写真です。撮影のための手順が多いので、時間をかけながら撮りました。フィルムはXP2です。







このノバーという3枚玉のレンズ、中心はシャープですが周辺はかなり甘く、絞っても改善しませんでした。私が持っているテッサーのローライフレックスは周辺までシャープなので、ここが3枚玉と4枚玉の違いなのだとわかりました。

イコンタがローライよりも優れている点は、小型軽量であることと、645版なので1ロールで16枚も撮れることでしょうか。多分イコンタをメインで使っていくことは無いですが、原始的な作りのカメラなので、カメラの基本について勉強になり、購入して良かったと思っています。

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