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あなたの人生あなたのもの

いつものことだが、週末は仕事と子どもの相手であっという間に過ぎていく。書くことがないでお馴染み、日曜日の更新である。

・来週またクイズをする予定があるのに、勉強が全然進んでいない。子どもを育てながら自分も育てるのはすごく難しい。数秒ごとの”ママ!ここ分かんない!”の呼び出しに耐え、台所から”ちょっとは自分で考えなさい!!”と大声で返事をしたりするのだが、結局は諦めて5歳児のところに向かう羽目になる。

・これでも、一人で遊んだり本を読んだりしてくれる時間はかなり長くなった。昔は本当にそばでつきっきりになっていないとダメだった。最近は『ウォーリーを探せ』シリーズなんかを与えておくと、かなり長い時間集中してくれる。noteにアップされる文章は、5歳児が集中している隙に素早く書かれることが多い。

・折り紙とテープを渡して輪っかが連なった飾りを作らせたり、ひもと穴の空いた紙を渡して紐通しと紐結びを練習させたり、とにかくありとあらゆることをしているが、それでもまだまだ”ママー!!”コールは多い。耐えるしかない。何か良い方法を知っている方がいたら教えてください。

・今リビングを見に行ったら、粘土遊びに集中していた。非常に助かる。

・ちょっとだけ質問に答えるか。

病気などではないのですが、ある事情で父を説得させたりしなければなりません。しかし父は陰謀論者&反ワク、おそらく5ちゃんに生きています。少し前は父がいつか死ぬのが悲しくてしょうがなかったのが、親不孝なことにこれ以上とち狂うなら早く死んでくれとさえ思っています。 説得は心を折られる行為であり、毎日憂鬱です。でもやらなければならない。紺さんはお仕事でもプライベートなことでも、壁のような相手と対峙しなければならないときどう自分の心を守りながら存在しますか…

臨床を10年以上やってきましたが、今まで患者さんを説得できなかったことは無数にあります。受けた方が良い治療を受けてくれなかったり、入院したほうが良いのに断固拒否されたり…それで病状が悪くなった苦い経験もあります。

でも、患者さんの人生は患者さんのものです。医者はあくまで医学という観点から”私はこうしたほうが良いと思いますよ”という提案をしているだけで、それに応じるかどうかは常に患者さんが決めます。

インターネットを見ていると(インターネットなんて本当は見ないほうが良い)、”言うことを聞かない愚かな患者”とでも言いたげな医療従事者がかなりの数います。医者から言われた食事療法に関する約束を守れない人や、受診が途切れて薬を切らし、病状を悪化させてしまう人。
医療従事者は、患者さんという一人の人間を病気という観点からしか眺められません。だから、約束を守れない患者さんを”とんでもない人”と思いがちですが、本来人生というのは病気だけで占められているわけではありません。食の楽しみ、趣味や嗜好、その他大量の要素に埋もれて、病気は本来隅っこの方にいるのです。

質問者さんのお父様はご病気ではないとのことですが、私の経験上、患者さんの考え方が変わるのは、他者からの説得ではなく、患者さんご自身が深く納得できた瞬間です。それは体調の急激な悪化であったり、同じ疾患にかかっている芸能人がテレビで言っていた一言であったり、色々ですが、概して周囲や医療従事者による熱心な説得は残念ながらあまり役に立たないことが多いです。

”変わらなくても仕方ない”くらいの気持ちで接することが、あなたの心を守ってくれるのではないでしょうか。あまり責任を感じ過ぎないことです。

Big Love…