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「MANGA都市TOKYO」展に行ってきた[2020/8/16]

つい数日前にTwitterでちらりと見かけて「MANGA都市TOKYO」展なるものが開催されていることを知り、興味が湧いたので即チケットを購入し都合のつく最短の日程で行ってきました。

もともとフットワークの軽いほうではないので、こういう「ちょっと興味あるな」から「行くか」までの距離を意識的に縮めるようにしていかないとその期を永遠に逃してしまいがち。

なので今回は素早く動けてよかったし、この「行動する気持ちよさ」みたいな感触を大事にしていきたいものですね。


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あらゆる時代の漫画・アニメ・ゲーム・特撮などで描かれてきた「東京」という都市の表現や、その変遷・時代背景などについて展示してありとても楽しかったです。


高度経済成長の時期には、東京は「きらびやかで未来的な大都市」として描かれることの多かったのですが、20世紀末~現代にかけて経済成長の落ち着きと共に、例えば「通勤に使う駅」や「スーパーからの家路」のような、ちょっとした風景から「ささやかな美しさ」や、あるいは「そこにある微妙な影」を浮かび上がらせるような表現が深化していったそうです。

そうして「豊かで進んだ明日へ向かう」という未来的な志向より、「変わらぬ日常が繰り返されていく」という考えのほうがリアリティをもつよつになり、日常を新たな視点で接写したり、小さな断片を見出していくような表現が発達していきます。

そしてそんな潮流の一端が「日常系」という言葉で見出されたりしている、という話の納得感がすごくてかなりウォォとなりました。オタクが漠然と好き(偏見)な「日常系」はしっかり時代に即して発達してきた表現なんですね~~~。漠然とした好きが言語化されるととても気持ちが良いです。

ここの「世紀末から現在まで」のセクションが一番好きだったな。この時代を育ったから感性がそうなのか、偶然の好みなのかはわからん。



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終盤で急にオタクを馬鹿に(?)した展示が現れて笑ってしまった。セクションとしては「現実の都市空間に共存するキャラクター」というコンセプトで、亀有の両さん像やお台場のユニコーンガンダムなどについての展示があるなか、かなりでっけースペースを使ってオタクが飾ってある。

セクションのコンセプト的には電車内広告がメインの展示のなんだろうけど、本来必要のない(であろう)オタクの存在によってここだけ完全に異彩を放っていた。小ボケなのか馬鹿にしているのか、あるいは本当に文化価値があるのか…?なかなかやるな。



事前予約制で人も多くなくじっくり展示を見ることができ、かなり行ってよかったです。美術館っていい空間ですよね。数えるほどしか行ったことないけど。

今回はサブカルチャーが出発点だったから偶然興味を持ったけど、もっと広くアンテナを張って全然しらん領域の展示なんかもいろいろ見に行きたいとおもいました。そういう感性が年々増してる気がする。いい傾向ですね。えらいぞ。


感想を書いてないセクションもまだまだたくさんあるので興味を持った方は是非行ってみてください。8/12~11/3までやってるらしいです。


※載せてる写真は全て撮影可エリアのものです。


おわり

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