死ぬほど原画ミニ

漫画家の個人出版 配信代行会社①


最初の出版(電書バトさんを選んだワケ)

個人出版がらみの投稿が滞っていました。
私も業界も状況が目まぐるしく変わり、なかなか結論まですっきりまとまる文章にならなかったからです。
今も決してまとまるところまでは行っていませんが、終わったところから書いてみたいと思います。
それは、配信代行会社をひとまず確定したことです。

2018年、個人出版するぞと決意した後、私が選んだ配信代行会社は『電書バト』さんでした。
漫画家の佐藤秀峰先生が社長としてバリバリ切り回していらっしゃる会社で、電子雑誌を出版したり、電子書籍配信ストアもお持ちです。
当時は手数料が業界一安く(といっても、個人で使える配信代行会社は2、3社だったと思います)、何より同じ漫画家さんが経営しているだけに信頼感がありました。

無料配信では『マンガ図書館Z』さんへ一足先にお任せしていましたが、こちらは当時は無料配信が主で、その他PDFデータ販売、3つのストアへ配信代行というのが業務です。
こちらは稼ぐというより、読んで頂くことが目的で、万が一報酬が出たらラッキーくらいでしたので、しっかり販売していくためには他に配信代行会社を頼む必要がありました。

*2019年現在ではマンガ図書館Zさんは配信代行も積極的にやっていくことに舵を切り、30〜40程度のストアへ配信できるようにシステムが変わりました。

因みに、私の見解ではありますが、マンガ図書館Zさんで無料公開しているからといって、他のストアで売れないということはないと感じています。
私も双方を宣伝しているのですが、電書バトさんの売り上げはきちんとあります。
おそらく、マンガ図書館Zさんでの公開をやめたらもっと増える、ということはないと思います。
読んでいる人の層が違うのかもしれませんし、何と言っても電子出版はサブスクリプション(会員制読み放題)という方法が取れますので、この売り上げがパワフルなのです。
私のような旧作の場合、特にその傾向が強いのではないかと思います。
(前述したように今後はマンガ図書館Zさんもサブスクを含むストア配信代行を始めますが、現在私がタイトルを任せている『ナンバーナイン』さんでは配信ストアを選べません。重複しない1つのストアを除いて、私はマンガ図書館Zさんに配信代行をお願いしていません。電書バトさんは配信ストアを選ぶことができます)

今回は、多少は数字も出てきますので、有料記事とさせていただきます。
ただし、各ストアのロイヤリティなど生々しい数字はありませんので、各所ご安心ください(^ ^)

電書バトさんの特徴

電書バトさんの特徴といえば、完成データを自分で用意しなくてはいけないということがあります。
しかし、佐藤先生のSNSを拝見していると、手数料なしで表紙データを作ってあげたり、原稿をスキャンしてあげたりしているようです。
これは、はっきり言って数十巻にも及ぶような大作を持ち込んだ漫画家さんへのサービスかなと思います。
私のように一点一点読み切り集などを持ち込まれても、儲けは大してないでしょう。
続刊ものは、前半を無料にして全巻を売り切るなど、セールをしやすいと言われます。
儲かる可能性がある商品にはサービスするということで、こちらとしてもやむを得ないことなのかなと思います。

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