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35.わかりやすい封建制度

①国家の存在理由は?

 国家の存在理由は一つ。

 生命を守ること。

 これを放棄している国はもはや国ではない。軍がない国など存在しないように。

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②自分の身はどうやって守る?

 強敵が現れた時、嫌な上司が登場した時、いじめられた時、何もしないと死ぬ。社会的に死ぬ。精神的に死ぬ。物理的に死ぬ。

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ローマ人の場合。暮らしていくために必要な土地を他人に奪われないようにもっと強い人間に保護してもらった。

土地を寄進するけど、いままで通り使っていい。

これが恩貸地制。

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侵入してきたゲルマンたちの守り方は違った。土地がないから強い人に衣食住を保護してもらっていた。

これを従士制度という。

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ゲルマン人たちがローマ人を見ていった。

ゲルマン「親分、俺たちも土地が欲しいでやんす。」

親分「わかった。その代わり戦うときは頼むな。」

これが封建制度。

恩貸地制と従士制度が合わさったものが封建制度。

封土のことをフューというからフューダリズム。

諸侯たちが身も守るためにさらに強い諸侯に保護してもらう。こうして頂点に立つのが王だ。

王は代わりに軍役なんかを要求する。

日本でいう「御恩と奉公」。

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②欧州の封建制度は契約。

 諸侯が強い諸侯と封建契約をする。

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するとこうなる。

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しかし、この諸侯は違う諸侯とも契約できる。日本の封建制度と違うところは強いて言えばこの点か。

浮気可能なのだ。修羅場になりそうだが。

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③封土の中。

 諸侯はその土地の領主なって農民を支配する。

農民は封建制度では、軍役とか土地を保護とかない。

農民はただの諸侯に支配されている人々に過ぎない。

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領主の持っている直営地に農民は一定期間、強制労働させられる。

これを賦役という。

また農民の土地で耕したものの一部を領主に納めないといけない。

これを貢納という。

その他、結婚税、死亡税、教会に納める十分の一税など様々な税がかかってくる。

農民はなぜこんな税を払ってまで領主のそばにいるのか?外に出たら自由になれるのに!理由はある。外に出ると、

ノルマン人に殺されるからだ。

中も地獄、外も地獄。

④封建制度の時代で生まれること。

幸せは相対的なもので測れることはない。だから封建制度の中にいる彼らも幸せだったのだろう。

幸せ①:職業選択がない =失業しない

完璧だろ。不況になると自殺者まで出るこの資本主義の永遠の課題を封建制度は一瞬で解決してくれる。

幸せ②:考えなくていい。

毎日なんのために生きているのか。どんな職業が向いているのか。考えなくていい。彼らは、毎日領主様の文句を言って、村の女を取り合って、農耕して身体を動かして、時間に縛られることはない。最高な人生だろ。

幸せ③:情報が遮断されている。

デカい。嫉妬の感情がないから。あったとしても村の中の小さなことに過ぎない。ビルゲイツとか、孫正義とか存在しないのだ。井の中の蛙ほど幸せはことない。

結果。インターネットが存在し、ロマン主義と資本主義にまみれた私は封建制度の時代で生まれなくてよかった。

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