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16.ローマ民主政

①ローマ建国

今回はローマの政治体制をやる。

周囲の状況。アテネを中心とするギリシャ人とフェニキア人が商圏を争って地中海沿岸に植民地を多く作っていたこの時代。

ローマはイタリア半島全てをおさめていたわけではなく、一部のみだった。ローマに住んでいたのは2つの民族。エトルリア人とラテン人。

勢力が強かったのはエトルリア人。建築に造詣が深く、やがて権力をもち、エトルリア人の王が出現した。ラテン人は不満を溜め込んだ。

ラテン人は反乱を起こし、エトルリア人の王を追放することに成功した。

一人が言った。

「このあとはどうやって物事を進めていくの?」

みんな黙り込んでしまった。

「隣に王がいないのにうまくいっている都市があるらしいよ!」

皆ギリシャを見学しにいった。時代はクレイステネス。民主政治がほぼ完成した時期だ。ギリシャ人の真似をラテン人はした。

②世界は共和政or君主政

共和政 = 王がいない。

君主政 = 王がいる。

君主政だからといって話し合わないわけではない。現在のイギリスは君主政だが、議会を持っているし、現在の中国は王がいないからといって民主主義を体現しているわけではない。

王が絶対悪いわけではない。

権力者が必ず悪いわけではない。

「権力者に反抗している俺かっこいい」にはならないで欲しいものだ。

③ローマの民主政

民会があるのはギリシャと同じ。そこから執政官コンスルが選ばれるのもギリシャと同じ。違うのはディクタトルの存在だ。

コンスルから選ばれるディクタトルは非常に強い権限で独裁が可能だ。なぜこのような任が必要なのだろう?

独裁 = 判断が早い

これが必要なのは戦争などの緊急事態の時だ。話し合っていて占領されましたでは話にならない。

ミサイルが飛んできて対策会議をしていたら死ぬのだ。

コンスルの任が終わると元老院に入って民会の法案などを可決する場所となる。

貴族らは投票数をいじって平民にコンスルにならせないように操作した。

平民たちは不満に思って、

平民「我々は、ローマから出ていく。さようなら、貴族のみなさん。」

貴族「まあ、待て。民会は存続したままだが、平民だけの民会を作っていい。そしてコンスルの決定が気に入らない時は、拒否しても構わない。」

拒否するのは護民官の仕事となった。護民官らはさらに権力の拡大を図った。

護民官の一人をコンスルにできる。つまり、

平民がコンスルになったり、ディクタトルになったり、元老院に入れたりするのがこのリキニウス・セクスティス法だ。

平民が自らの法案を好きに通すには元老院の過半数を平民にしなければならない。しかし、それには時間がかかりすぎる。

だから平民らは、元老院の許可なく、法案を通すことを独裁官の権限でオッケーにした。これがホルテンシウス法だ。

元老院の法律。

平民会の法律。

ローマに二つの秩序が生まれてしまった。

どちらを信じれば良いのかローマ市民は悩んだ。その末、好きな派閥に分かれて法律を守るようになった。

ローマは大混乱に陥った。

次回はポエニ戦争についてやる。

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