りきハムちゃんはモナカ味

 僕は先日、『にじさんじCafe in SWEETS PARADISE』(第7弾)へ、行ってきた!!!!!!

 この記事では、ジョー・力一と鹿鳴館キリコに関する事だけを綴る。彼ら以外のライバーさんの事に関しては、割愛させていただく。理由は、僕が食べてきたコラボメニューがその2人の品たちだけだったからだ。それから、僕が全員の事を掻い摘んで書こうとすると、文章に熱量の差が出そうだと思ったため、ここではジョー・力一と鹿鳴館キリコに焦点を当てて書かせてほしい。
 一応、素直に綴っておくつもりだが、気に障る表現などがあったらごめんね。


最速感想文章

 楽しかった!!!!!!!!!!!!
 帰ってきて無意味にうへへ笑いしてしまうほどには楽しかった。うへへへへ……えっへっへ……
 それから、腹がいつもの3倍は膨らんでいる。これは、食した分量に対する比喩ではなく、「帰って服を捲ったら腹が普段より3倍ほど大きく膨らんで見えている」という意味だ。厳密には「5倍ほど」かもしれない。


直前突撃リポートごっこ

 さぁ、やってまいりました! えー聞こえておりますでしょうか! こちら、出発前夜の様子です! 僕さんがいますね! 早速お話を伺ってみましょうか! あのーすいません、ちょっとお話、宜しいですか? 今、どういった状況でしょうか……あっ、身形の準備! 身形の、特にどの辺りの準備をされてるんですか? おお! 服装ですか! そうですね、お出かけですからね。こういうお出かけって、服装で気合いバチッと入りますもんね。どちらを着ていくんですか? あ、「迷ってる」と……何と何で迷ってるんでしょうか。おっ、こちらですね。皆さん、ちょっとこれ……見えますか? これ、もしかして「舞元力一の『Next Stage』のTシャツ」じゃないですか!? いいですね、このTシャツは一元さんたちの思い入れが強い物でもありますから。こちらと? あっ、こちらで! こちら普段着との事で。ええ、シンプルなシャツですね。下は……パンツスタイルで! そうですか。うん、どちらも動きやすさ重視といった印象がありますが……あー確かに。「お腹周りにも余裕が欲しい」と! そうですよね、食べる予定ですからね明日は! 明日行くって事はそういう事ですから。皆さんも参考にしてみてはいかがでしょうか。うーん……いい機会ですし、「『Next Stage』Tシャツ」で行くのはどうでしょう。えっ、まだ袖を通した事がない!? 何年前のグッズですかこれ、3年ぐらい前じゃなかったでしたっけ! じゃあこっち着て行きましょうよ! あっ……ふふ、見てください皆さん。あははっ! 僕さんが険しい表情をされていますねえ。何か相当な理由がありそうですけど、教えていただけますか? はい。あー……汗ね! 確かに。まあ夏ですからね、かきますよ汗ぐらいは。なるほど。いやいや、分かりますよ。脇汗が服に染みたら、あれですもんね、しばらくギアセカンドのポーズしちゃいますもんね……ははっ、そうですそうです。力一さんが3Dお披露目でやってた電車のやつ。あれいいですよね。僕、あれの力一さんが「ガタンガタン」で揺すられて体勢を崩してるところ、一番いいなって、思うんですよね。演出の細かさっていうか、情景描写というか……すいません関係ない話でした。服装ね。いやー……これは僕も、自分だったら迷っちゃうかもしれないなー。あっ! なんと、ここで! お時間が来てしまったようですー! 僕さん、お話ありがとうございましたっ。この後もしっかり悩んでいただきたいと思いますー。

 その文体で書くと時間がかかるため、以上で切り上げておく。
 因みに、当日は普段着のほうを着て行った。汗の事と、天気予報で雨が降るとされていた事と、このコラボカフェには啓介がいない事が理由だった。


決起について

 僕は、こういうコラボカフェに行った事がなかった。今回が初めての、コラボカフェ参上だった。スイーツパラダイスに行ったのも今回が初めてで、初スイパラ・バイキングを体験した。
 多分、このコラボレーションに対する「ハズレ無しじゃねぇか」感の強烈さも、参上できた理由だったと思う。どのコラボメニューも僕にはアタリだった。海の家のコラボメニューも含めて、どれも食べてみたいと思った。ありがとう、素敵なコラボメニューたち。
 今回のコラボレーション開催期間中に、また行ってみるのもいいかもしれない。他のコラボメニューも食べたり飲んだりしてみたかった。制限時間と我が胃袋の都合により、当日はコラボメニューだけを食べてきた。そう、僕はコラボメニューパラダイスに行ってきた、という事。なんならチャーハンパラダイスだった。次に行った時は、スイーツも食べたい。


日取りについて

 食い気が盛んで草な僕だ。今回のにじさんじカフェでの一番の目当ては、コラボメニューを食べる事だった。そのため、いつ行ってもいいと考えていた。
 僕が行った日は七夕の日でもあり、7が並んだ日でもあり、おはガクがなかった日でもあり、ある人たちの誕生日でもあり、色々と重なる日だった。品切れしていたグッズが追加される予定日とされた事もあり、当日の店内には人が多かった。
 尤も、その日にしかできない楽しみ方があると思い、僕はその日を選んだ。その日までに行っておきたいという心持ちだった、とも言える。


関係ない懺悔

 嘆きの文章になってしまった。読み飛ばしやすいように色を付けておく。読み飛ばしてくれ。

 僕は当日の朝、今回のコラボレーションに登場したライバーたちの最新ツイートを確認してから出発した。そして、スイーツパラダイスに行くまでが本当に大変だった。
 店の最寄り駅にて周辺地図を見ていたら、声のでかい人に接近され、「その地図は古いから見ないほうがいい」(要約)とどやされてしまい、「ありがとうございます」とだけ伝え、撒いたかと思ったその1分後ぐらいにまた見つかり、引き止められ、「スマホの地図も使えないから信じないほうがいい」(要約)と再びどやされてしまい、それなのに建物の並びや道順などを具体的に教えてもらえる事もなく、その人は構内へ向かい、僕は店に向かった。早足で行ったが、入店に8分ほど遅刻した。店の人たちに迷惑をかけた。まじで申し訳なかった。
 入店した時のわくわく感は皆無で、本当に悔しくて、すみませんとありがとうございますしか言えなかった。もう1本早い電車に乗れば良かった、駅の地図じゃなくて外にある建物の看板を見て進めば良かった、どやしを撒いた時点で店のほうへ「遅れるかもしれません」と連絡を入れるべきだった、どやしの相手をせず離れたら良かった、もう1枠ほど後の予約を取っておくべきだった、と後悔した。
 バイキングについて丁寧な説明を受け、食券を買い、席へと案内していただいた。
 規則では制限時間内で全てを済ませるようにとあったため、僕はパネルの写真を撮りに行ったり他のスイーツを見に行ったりで何度か席を外したのだが、その度に店員さんが席の片付けをしようと僕の席を往復していたようだった。手数をかけた。僕は1人でスイーツパラダイスへ行ったのだが、相席する誰かを連れて行くのが作法だったのかもしれない。
 食事の後、グッズコーナーを見たのだが、買おうとしていたマフラータオルがなく、店員さんに取り扱いの有無を訊いた。そして、答えてもらいながらア"ッと思った。マフラータオルの発売は少し後の予定との事だった。一度は把握していたはずが、当日にはその事を忘れていた。公式サイトに発売予定日まで書いていたのに、訊いてしまった。悪い事をした。店員さんが忙しそうな中でも丁寧に答えてくださって、本当にありがたかった。朝にツイートの確認までしておいて、グッズ情報の再確認はしなかった。
 その直後、会計のためのバインダーを既に店員さんへ渡してしまっていたため、もう店を出ようとしたのだが、店員さんから「他のグッズはご購入されなくて宜しかったですか」とバインダーを差し出された。対応が優しすぎる。僕は、その店舗の売り上げになるならそれがいいと思い、店員さんたちに感謝の意を込め、僅かだが、いくつかグッズを購入した。特典も受け取り、店を出た。
 制限時間の2分前には屋外に出ていた。あと、食器を返し口へ持って行くのを忘れなかった。当日の僕の行いの中で、そこは良かったとしたい。まぁ、良かったというか、規則の遵守は当然に成すべき事なのだが。当日の僕は、良くない客だったと思う。店員さんに迷惑も手数もかけた。
 行った事まで後悔しそうだったが、帰宅した時点では「楽しかった」という感覚が何よりも強かった。この記事は後日談のようになっているため、こんな事を注釈しても信憑性は薄れているかもしれないが、冒頭の「最速感想文章」は店を出て4時間以内に書いていた文章だ。店員さんの対応も、コラボメニューのおいしさも、店内の雰囲気も良かったからこそ、行けて良かったと思えている。
 本来、この記事は当日中に投稿する予定だったのだが、書く途中で寝てしまい、投稿が遅れた。
当日に投稿できなかった時点で、その日を選んだ意味が失われてしまい、実にサゲぽよである。しかし、当日の僕が決めた事だ。この記事を投稿するまではしようと思っている。
 当日の事を思い返しながら、後悔と反省の念が次々と湧いて出てくるような気分だ。当日の僕へ「浮かれてんじゃねぇぞカス」と思って書くだけの章になってしまった。少しネガティヴ〜な文章だが、これも僕の思い出だから残しておく。

読み飛ばさなかった人、ありがとな。

噛み締めてきたコラボメニュー

 お待ち兼ね、コラボメニューを食べた僕の感想文です。当方、貧乏舌です。対よろ。

『心のチャーハンを培養しよう ジョー・力一Ver. 海鮮チャーハン』

 中央にエビと鮭が乗っているチャーハン。その頂にりきハムちゃんが鎮座しており、麓にはサスペンダーのイケメンピエロが添えられている。
 僕はチャーハンも鮭も好物のため、このコラボメニューが公開された時、これを食べるために今回のにじさんじカフェには行きたいと思った。力一のビジュアルの良さについては、この事に付随せず。モナカが付いていてもいなくても、僕はこの『海鮮チャーハン』だから食べに行ったのだと思う。もし、自宅の徒歩1時間圏内に、この品が定食で出る飲食店があれば、僕は月5で通っていただろう。そういう惹かれ方をした。テイクアウトさせてほしかった。
 チャーハンは目分量で250gほど盛られていて、全体の食べ応えとしてもレンチンご飯の1皿半ぐらいだったと思う。
 待望の鮭は、スプーンでひと口でいかせていただいたのだが、骨もなく、柔らかく、薄い塩の味が効いていて、おいしかった。
 エビはシャコシャコの食感だった。丸まったのが3尾ほど乗っていた。
 米粒はスプーンで掬うと崩れていく。ぱらぱら加減が好みだったが、急いで食べようとするとぽろぽろするため、己のスプーン技能が試される1品だった。
 すごく好きな味、いいチャーハンだった。

『心のチャーハンを培養しよう キリコVer. クロワッサン付き』

 セレブ盛り御チャーハンの頂に、キリコ様の座右の銘が御旗となって掲げられている。御チャーハンの麓の奥側にデリシャス御クロワッサンが2つ、手前側に美麗真っ赤ドレスのご令嬢が添えられている。
 この品の御タイトルが『キリコVer.』とされているのが、スーパープリティ微笑みまくりポイントだった。メディアでの表記や店舗側での呼称などの都合でそうなったのかなと考えたが、「ジョー・力一」(フルネーム)に対して「キリコ」(フルネームではない)、という微笑ましさがある。そして、実に可憐な響きだ。
 セレブ盛りされた御チャーハンは、目分量で250gほど盛られていた。具材や味付けなど、ジョー・力一Ver.と同じ物だったと思われる。席に運ばれてきたのを見た時は、御旗の高さやデリシャス御クロワッサンの立体感があるためか、ジョー・力一Ver.よりも御チャーハンの量が少ないように見えた。錯視的な演出だったのだろうか。キリコVer.の御皿は、ジョー・力一Ver.の御皿よりも狭かったようにも思う。
 僕はジョー・力一Ver.のチャーハンを食べ切った後、こちらのキリコVer.の御チャーハンに手をつけた。
 初めに御クロワッサンを食べた。柔らかく、軽い食感だった。食べながら、パンはあるんだよな、と思った。パンがある場合の、ちゃんとしなくていい時の貴族は何をするのだろうか。御チャーハンの麓に座っているキリコ様を見つめ、パンがあるんですよね、おいしいパンが、などと思った。
 御チャーハンが残り半分ほどになる頃には、それらの油っぽさが喉に残り続けるような感覚があった。僕の感覚では、胃袋の限界よりも口の中の水分が取られていく感覚のほうが強かった。その時には既に『ごきげんヨーグルト』を飲み干していたため、残りはオレンジジュースで流し込みながら食べた。コラボコースの中にドリンクバーが含まれていて、本当に助かった。
 噂には聞いていたが、僕も、セレブ・フードファイトができた。それも楽しかった。ちゃんとおいしかったです。

『ジョー・力一&鹿鳴館キリコのごきげんヨーグルト』

 飲めるヨーグルトに、ミントとブルーベリーとホイップクリームが乗っている。ストロータグが付いていて、力一かキリコ様か、その絵柄を自分で選ばせてもらえる。
 さらりと飲める柔らかさ、限りなく液体に近い舌触りだった。見た色の印象よりも、ブルーベリーの味は濃くない。ヨーグルトの味にややブルーベリーの味、そこにホイップクリームの甘さが少しある。
 ごきげんな量のホイップクリームだった。もこもこでおいしかった。某ガチョウのCVで「ホイップクリームですけど」と聞こえてきそうな、そういう食感と味がした。
 僕はミントごとホイップクリームを頂いた側の人間である。ミントは久しぶりに食べたのだが、味がスースーすぎて笑った。その後に来た隣のお客が、「ミントどうする?絶対食べたくないよね」などと話し合っていて、そうだよな普通は、と思った。テラワロス。食べて面白かったから、まぁ良かったか、とも思う。
 飲み始める時に癖でコップを傾けてしまい、少量だけこぼしたのだが、こぼれたのが液体だったため、ホイップクリームで量増しされているわけではなさそうだと思った。表面張力のアレがあったのだろうか。どちらにせよ、あのコップには、かなりギリギリまでヨーグルトドリンクが入っているらしい。こぼしたのは草だが、それが分かって嬉しかった。コップ、でかかった。
 全体的にさらっとしていて、仄かに甘く、おいしかった。ヨーグルトの酸っぱさはなかったように思う。ホイップクリームが打ち消していたのかもしれない。冷やされていたのも良かった。序盤でぐびぐびいってしまった、ぐびぐびいけるぐらい飲みやすかった。
 ストロータグについて、席の予約をするまでに絵柄のどちらを選ぼうか考えてみていたのだが、いつまでも決まらない気がした。僕の中では「択」だった。寧ろ、『ごきげんヨーグルト』を頼めばどちらかの顔は付いてくる、という事が嬉しすぎた。意図的に選ぼうとするから決まらないのだろうと思い、選ぶ事を諦めた。当日の注文時、瞬発的に選んだほうを貰ってきた。また行けば、もう一方の顔が貰えるはずだが、果たして……。

モナカ

 モナカたちは取っておいて、最後に1枚ずつ食べた。当日のメモ書きと共に、ここへ残しておく。

  • りきハムちゃん:初めに食べるのは、りきハムちゃんにした。齧ろうとしたが噛み切れそうになかったため、ひと口でいかせていただいた。脳裏に「りきハム虐」の5文字が過る──。りきハムちゃんを可愛くって食べちゃいたくなる系の人々の欲が満たされているのだろう、と考えたりもした。あと、このサイズ感で、より立体化されたお手玉のようなりきハムちゃんグッズが出たら、お出かけや通勤のお供にぴったりだろうなと思った。

りきハムちゃん、モナカ風味で草。ハッ!

12:42・2023/07/07
今回の記事タイトルの元ネタ
  • ジョー・力一:次に力一を食べた。(字面の迫力で草) 味に違いはなく、こちらもシンプルモナカだった。僕のお腹の中でりきハムちゃんとお喋りしてね……という気持ちだった。髪色の印刷がすごくいい発色だった。すげぇ。

りきちゃんもモナカ風味で草。おいしい人間!

12:44・2023/07/07
  • 鹿鳴館キリコ:最後にキリコ様を食べた。(キリコ様を食べた) パリッパリでしてよ。この、座って脚を閉じて斜めにしてるキリコ様、お姉さんっぽくていいよな。誰よりもギザギザなドレスの裾、牙のようで凛々しい印象を受ける。髪型もいつもと違う、後ろで結んでいるのだろうか。

金色のメスライオン様もモナカ風味で建立。口の中の全水分が持ってかれてしまわれました……!

12:46・2023/07/07
  • 余談☆

 ショートケーキのいちごを最後まで残すのはガキ理論でいうと、この時の僕はガキであり、少し大人げない食べ方をしていた。モナカを食べた後は、口の中がとても渇いている実感があった。
 コラボメニューにキャラが乗っている時点で可愛いし、そこにモナカが使われている事がすごかった。巧くできているし、見て可愛い、食べて楽しい。これがコラボカフェなんですね、と思った。

ここでは、どれがどの星かを定めない事とする。

「これがデネブ、アルタイル、ベガ」
僕が食べ尽くす夏の大本命
見つめて噛み締める

『君の知らない物語』の替え歌

 これがしたかった。上記の「その日にしかできない楽しみ方」である。
 どの写真よりも、このモナカたちの3ショット写真が多かった。食べる前の名残惜しさが写真となっていて草。この存在感を実際に見に行けたのも良かった。
 もう1枚、それっぽいのがあるから載せておく。

『デネブ、アルタイル、ベガ、ピエロ』

やっと見つけた織姫様(在庫追加されたグッズ)
だけどどこだろう彦星様(発売前のグッズ)
これじゃひとりぼっち

『君の知らない物語』の替え歌

 この歌(原曲)は、Rain Dropsがカバーしていて、それが『バイオグラフィ』のボーナスディスクに封入されている。僕は当日、その音源を聴きながら準備をした。この日を選べた事、コラボメニューたちを食べてこれた事に、僕は満足している。
 音源では、力一が「やっと見つけた織姫様 だけどどこだろう彦星様 これじゃひとりぼっち」の一節を歌っている。レイドロちゃんバージョンの歌詞割りとして、僕が最も気に入っている箇所でもある。
 更には、ほぼこじ付けだが、その日を選んだ事にはキリコ様も関係がある。主に「大三角」について、配信アーカイブ『鹿鳴館キリコLive2D 踊るセレブ人間』の9:23〜、20:57〜より言及がある。本当に、お誂え向きの日だったと思っている。


コラボカフェ漫談

 僕の席は終始、2人組たちに挟まれていた。その2人組たちが切り替わる事もあったのだが、どの2人組たちも、力一とキリコ様の話をしていた。
 その間は盗み聞きのような気分というか、かなりはっきりと聞こえるような状態で、なんというか、それとなく気を遣われていたような気分になってしまった。なんとなく、ごめんねペンネだった。
 ある時、隣のお客が「このコラボで言えばキリコ様が最推し」と言っていて、まじ!?と思って隣のテーブルに目をやってしまったのだが、それが別のライバーさんのコラボメニューで一色だったため、ひとくち嘘ニュースで草、と思った。まぁアレルギーとか好き嫌いとかもあるか。最推しが6人いる猛者だったのかもしれないし。子獅子さんを肉眼で見たのは初めてだった。
 また別の隣のお客が、ランダムグッズで何度か連続して力一を引き当てており、なんとも言えない空気が流れたのを聞いてしまった。隣でチャーハン2皿食いの人間がいたらそりゃそうなるかとも思うが、その沈黙がもどかしかった。連続ピエロ、おめでとう。りきいちパラダイス。
 他にも色々、「今回のりきちゃんのビジュがいい」とか、「力一さんの配信見てる?」とか、「ミュ○ツー漫談しか知らない」とか、オホホと思う話がそれぞれで繰り広げられていた。勝手にニチャってしまい、ソリッドソーリー。
 隣のお客たちの力一やキリコ様の話がよく聞こえていた事、それが「聞かせてもらえていた」のだとすれば、そのお客たちは思いやりのある人たちだったのだろうと思う。僕の耳が「ジョー・力一」と「鹿鳴館キリコ」に過敏になっていただけかもしれないが。
 ただ、本当に、頼むから俺には構わず、目前のコラボレーションを素直に見て食べて味わってくれ、という祈りの境地だった。
 僕の見渡した限りでは、その時間帯にチャーハンを食べている人が他にいなかった。パネルの写真を撮りに行くついでに、楽しげなテーブルたちを見かけたが、心のチャーハンは見当たらず、私はなぜここにいるのか、なぜ1人で来たのか、誰が来てくれと頼んだ……になってしまった。
 店が混み合わない時間帯に行っていたら、もう少し、気兼ねなく過ごせていたのだろうか。しかし、コラボカフェの混まない時間帯なんて無いようなものだろう。僕は僕で、周りに気を取られていたのかもしれない。そうだったのだとすれば、それは、1人で黙って食事をする業の深さだとも思う。
 僕には、まだまだ心のチャーハンを培養する必要があるようだ。


チャーハン考察大会

 至る場面で、「どうして力一もキリコ様もコラボメニューがチャーハンなのか」という意見が散見された。
 確かに、と思った。探究のため、それらを議題とし、僕も少し考えてみる。
 簡単な考察はできる。キリコ様は「心のチャーハンを培養しよう」という概念を生んだし、その場に力一もいた。また、力一は「お母さんのチャーハン博覧会(通称:おかチャー)」というVtuber界で随一の尖った企画をしていた。どちらもチャーハンとの繋がりを持っている。今回のコラボメニューは、各ライバーをイメージして作られているため、そういう部分から考案されたのかもしれない。
 僕は、この2人には似通った部分があると捉えている。力一とキリコ様の印象に似通った部分があるとして、コラボメニューの品が同じだった、チャーハン被りした、という事は不思議ではないように思う。
 また、今回のチャーハン被りは「この2人のコラボメニューをお揃いにしたい」という考案した側の優しさだった可能性もある。ジョー児であれば子獅子であり、子獅子であればジョー児である、というファンなどの気持ちをよく把握されたコラボメニューだったと思う。力一の1品とキリコ様の1品をチャーハン被りさせる事によって、どちらを選んでも『心のチャーハン』を味わえる。そこへ各々の特徴を活かした具材を足すような形で、『海鮮チャーハン』と『クロワッサン付き』が考案されたのではないだろうか。
 また別で、キリコVer.に関して、「どうして炭水化物に炭水化物を合わせたのか」という議題もある。これは、キリコ様の胃の中には油田があるらしいため、米とパンを1品として提供したとて驚くような事ではない、とされたのかもしれない。また、力一には相方の『某ピエロを許すな茶漬け』があったから、海鮮だったのかもしれない。では力一の鮭がどこから来ているのか、エビも然り、パンがクロワッサンだった理由は? 金髪縦ロールを彷彿とさせるためだとしたら、我々はキリコ様の縦ロールの下位互換を食べたって事?と、謎は尽きないようにも思う。
 僕の考察はともかく、このコラボメニューが考案された経緯などが聞ける機会があれば、聞いてみたい。おいしいコラボレーション、またあると嬉しい。


等身大パネルを見た

 店内は、にじさんじカフェ仕様に飾り付けされていて、その中にライバーたちの等身大パネルもあった。勿論、僕は昂る感情が表に出ないよう抑えつつ、みんなを写真に収めてきた。
 せっかくなので、ここでは、バイキング店舗でのビジュアルの中で特にガチでヤバな「ジョー・力一のビジュアル」と「鹿鳴館キリコのビジュアル」について綴らせていただく。

ジョー・力一のビジュアル

 これは、どのパネルを見た時も思っている気がするのだが、力一は脚長ピエロである。等身大パネルを見るにあたり、それが等身であるという良さがあるのだが、本当にいい脚をしている。今回の衣装はグレーのセットアップで、差し色が映えている。ジャケットを肩に引っかけちゃったりして! ねぇ! ハットなんかを手に提げちゃったりして! スラックスがベルトで締められ、そこからキュートなサスペンダーが伸びている。腰の締まりも黒手袋も健在。今回の手袋は指の肉厚と骨張りが分かりやすくて、いい……。更に足元、革靴ぴかぴかで華。靴裏の朱色が洒落ている。それから靴下が見えている、色は群青色だろうか。このズボン丈の感じも僕のヘキである。そして、この顔である。背の高い奴の少し覗き込むような目である。眼鏡である。フレームに指を添えやがって……バチバチのキメ顔、助かる。まじで5秒以上は見つめられない、恰好良しが過ぎている。淑やかさの中に、色めき立つ無垢さを感じる。そして何より髪型である。力一の和装のセンター分け前髪を見た時も似たような気持ちだったのだが、僕はなぜか力一のこういう髪型を見るとキョドってしまう。力一の額には何か宿っているのだろうか。なんだよ、ただのおでこじゃなかったのかよ……。はたまた、僕はこういう顔の輪郭や骨格が好きなのかもしれない。3Dの力一の前髪が上がる瞬間に萌えを感じていたりするから、多分そういう何かがあるのだろう。そしてこの髪質、いいよな。柔らかそうだ。今回の髪の分け目は普段と逆のため、このビジュアルを見た時、とても新鮮だった。この立ち姿も、背が高い人の重心の取り方というか、脚が長いからこそ映えるもので、本当に……かっこいいですね……と思う。

鹿鳴館キリコのビジュアル

 まじでありがとうスイーツパラダイス御中、と思っている。あの金色のメスライオンのワンピースドレス姿である。前と後ろでスカート丈がアシンメトリーになっていて、なんとキリコ様の脚が露わになっている! いいんですか!? 見ちゃいますよそんなの! しかも肩も!? てか脇……エッッ!と思っていたら、首下・鎖骨の中央・胸元の辺りまでが隠されている。これが僕のド好みで、本当にヘキである。アームドレスで肘が見えないのもいい。赤色、やっぱり似合いますねキリコ様、とも思う。今回のスカートの中は、「広辞苑」ではなく、黒いレースのようだ。この右脚のふくらはぎの感じ、良すぎる。それからブーツなのがいい、少しオーバーサイズっぽい緩さがあるように見える。生地が軟らかいのだろうか。それから、ドレスに施されている刺繍はアラベスク柄のように見える……考察厨はウキウキしてしまいます。あしらわれた薔薇、大きなリボン。宝石のようなネイル。アームドレスの膨らみ、手の甲を覆うひらひら。どれもキリコ様の可憐さを引き立てている。ポージングもいい。右手首の脱力感に気品を感じる、しなやかな仕草をしてほしい。手にされた紙幣のせいか、その表情は挑発的な笑みにも見える。キリコ様のこの表情、誰もが一度は夢に見る表情だと思うが、僕はこれを初めて見た時、まじで泣きそうなくらい嬉しかった。夢じゃん!と思った。しかし、多分、キリコ様自身には挑発などの意図はなく、カメラマンの「いい顔してくださーい」みたいな掛け声にこの顔をしたのだろうな、みたいな、そういう解釈が僕の中にはある。本当に可愛い。あと、キリコ様はいつも大きく目を開いている印象があるが、このくらい細められると色っぽさもあって魅力的である。配信『鹿鳴館キリコLive2D 踊るセレブ人間』のサムネイルのキリコ様の表情にも、僕は同じ感情を向けている。それから歯、キリコ様の犬歯がこんなにありありと拝見できるとは思っていなかった。これが茹で卵の殻を食べる事を娯楽としている御仁の歯、『メスライオン』という二つ名に相応しい威厳のある歯である。真っ赤も似合うお人柄、こちらを見据える強かな眼差し……実にお美しい。


記念品の数々

 貰った特典などの話を書いていなかった。書いてどうする、という気もするが、書いておく。
 オリジナルコースターは、等身の剣ちゃん・ミニキャラのリオン様・ミニキャラのキリコ様の絵柄を貰えた。みんな可愛い。チャーハン2・ヨーグルト1だからそりゃそうなんだが、3枚も貰っていいんすか!?と思った。等身のやつもミニキャラのやつも貰えて、嬉しかった。
 オリジナルグッズは、等身アクリルスタンドの力一と、等身アクリルスタンドのキリコ様を買ってきた。そして、力一のアクスタを入手したのはこれが初となった。ウケる。せっかく食べてきたからな、店の人も優しかったしな、と思って記念に2人を揃えてみた。力一のスーツの裏地の紫が綺麗だ、キリコ様の影の色も同じ色に見える。アクスタの使い方が今ひとつ分からない、とりあえず平置きのまま眺めている。ファンアートを描く資料にもなりそうだから、何か描いてみるのも良さそうだ。
 ポストカードは、剣ちゃんの絵柄を貰えた。ランダムなのに等身の剣ちゃんワラワラで草。ジャケットのワッペンみたいなやつの柄、にじさんじのロゴマークっぽい。
 ランチョンマットも貰えた。ランチョンマットとして使うつもりが全くない。大きめのブロマイドみたいで嬉しい。
 キリコ様の座右の銘の旗、棒ごと持ち帰った。いい感じの挿せるところが見つかったらそこに挿して、インテリアとしてセレブの座右の銘を堪能させてもらう予定だ。
 ストロータグは、力一を選んだ。目が合う度に、目が合いますね……と思ってしまった。今後しばらくは、ヨーグルトやブルーベリーなどを食べる度に思い返してしまいそうだ。顔良しピエロ、助かる。
 記念品、見えるところにどうにか貼ってみようかと思ったが、アクスタ以外は全部まとめてクリアファイルに綴じた。たまに思い返して、また無意味にうへへ笑いをしようと思う。


スイパラありがとう

 締め方が分からなくなってしまった。多分、書きたかった事は書けたと思う。
 楽しかったし、おいしかった。また行けたら行きたいが、一度行ったから満足しているところもある。夏の間に、またあのチャーハンが恋しくなったら行く事にしようかな。