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TIF2014に行ってきました

TOKYO IDOL FESTIVAL 2014(TIF)に行ってきました。今年は8月2日、3日の2日間の開催です。参加は初日だけ。TIFに参加するのは今年が初めてでした。いろいろと思うところがあったので、メモとしてまとめておきたいと思います。辛口ですが、前向きな改善提案だと思って読んでいただけるとうれしいです。

▼動線が悪い
フジテレビ湾岸スタジオからダイバーシティ東京まで、ゆりかもめでいえばテレコムセンター駅から台場駅までの約1km強に、ステージが点在しています。その間、ほとんど看板がありません。通路は区切られておらず、配布の会場図はわかりづらい。最短ルートを通ろうと、車道を横切る人も相次いでいました。メインとなる動線が示されていれば、かなり違うと思います。2万人規模のイベントとしてはずいぶんとお粗末です。

▼メインステージがえらく遠い
人の流れを見極めながら、まずは「HOT STAGE」という最大規模のステージを目指しました。「ミスiD2013-2015」をみるためです。現地にたどり着くまで、ひたすら炎天下のアスファルトを歩かされました。これは「お台場新大陸」というフジテレビのイベント会場のなかにステージがあり、「めちゃイケ」などの番組のブースをぐるっと回らなければいけないからです。TIF以外の客もいるので、場内は混雑していて、移動も厄介。次の「HKT48」をみてからは、ここに戻ってくることはありませんでした。

▼もらえるタイムテーブルがショボい
2日間で8会場に138組が出演する巨大イベントなのに、配布される1日分のタイムテーブルはA4で一枚。これがとても見づらい。しかも、最初はこれすらもらえませんでした。11時ごろに湾岸スタジオ側でチケットを買い求めたところ、リストバンドだけが渡されました。係員に聞くと「(タイムテーブルは)品切れです」と。結果的には別の場所でもらえたのですが、「リストバンドをお持ちですか?」と執拗に聞かれました。チラシのような簡素なつくりですが、配布数は限られているようでした。一見さんを寄せ付けないストイックなイベントです。

▼公式サイトのタイムテーブルもショボい
タイムテーブルのペラ紙がもらえなかったので、公式サイトをみようとしたのですが、正午前後は、手元のスマホでは開けませんでした。落ちていたのでしょうか。なんとかTwitterで、@doralmeさん作成の非公式のタイムテーブルをみつけ、事なきを得ました。これがなければ、どうなっていたことか。公式のタイムテーブルのページには、「スマートフォンへのタイムテーブル掲出は暫くお時間がかかります。ご了承ください」という注意書きがあります。アクセス集中は仕方ないにしても、サイトのコーディングは前もって工夫できるはずです。

▼5,500円を払ってもステージに入れない
なんとかタイムテーブルを確認し、湾岸スタジオの中にある「DOLL FACTORY」に大森靖子さんを見に行きました。野外ステージはチケットなしでも観覧できますが、屋内ステージをみるには有料チケットが必要です。価格は当日で2日通し券9,500円、1日券5,500円。それでも各会場の設定人数を超えた場合には入場制限がかけられ、入場待ちの列に並ばなければいけません。ロックフェスでも入場制限はよくあることですが、ほぼ常時、制限がかかっていて、人気グループでは1時間以上も待つ必要があるというのはどうでしょうか。有料チケットの見返りの少なさに、毎年耐え続けているアイドルファンのみなさまには頭が下がる思いです。それに比べて近年のロックフェスの産業化は著しいですね。至れり尽くせりです。

▼スタッフの士気が低い
ほとんどのスタッフは「派遣バイト」のようで、イベントを「よりいいものにしよう」という姿勢は感じられませんでした。それも当然で、タイムテーブルや会場図を持っていないスタッフが少なくない。自分の仕事の意味もわからず、言われたことだけやらされていれば、士気は下がるばかりです。そこに危機感をもつような現場のリーダーもみかけませんでした。大きな事故がなくて何よりです。

▼でも、楽しかったです
HKT48では指原莉乃さんが「そこのハゲ気味のひとー!」「あ、多すぎてわからないか」「ウソウソ。みんな、ちゃんと生えてるよー」と客をいじっていました。TIFの客層は男女比だと9:1。どちらかといえば、コアな中年男性が多めのイベント(私見)ですが、そこをいじることで、「ハゲでも、オッサンでも楽しんでいいんだ!」という雰囲気をうまく作っていたと思います。

2万人規模のイベントですが、その半面、単独で2万人を動員できるグループは出ていません。ひとつのライブは長くても40分。ほとんどは15分で3曲前後で、いろいろなグループが次から次へとでてきます。成長期のアイドルたちは「ここで名を売ろう」という前向きなやる気にあふれていますし、観客は「ここで新しいお気に入りをみつけよう」と熱視線を送っています。「DD(だれでも大好き)」を前提としつつも、フェスらしい祝祭的な空気があります。

TIFで、とくに関心をもったのは「GREETING AREA」と名付けられた合同握手会の会場でした。金属探知機をくぐった先では、CDやグッズの物販があり、その特典として握手会やサイン会が行われています。人気グループには行列ができていますが、TIFではそうでもないグループも多い。ブースでぼーっとしていたり、チラシを配るようにマネージャーにけしかけられていたり。あまりにアイドルがわらわらといるので、有り難みがないのですが、この「身近さ」がいまのアイドル文化の現場なのだと感じました。ここまで多種多様なアイドルが一堂に会する機会はめずらしいと思います。来年はより充実した内容で、より多くのお客さんを迎えられるといいですね。

※大森靖子さんにサインをしてもらいました。

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