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●めげないこと/ドラえもん

おはようございます、ミタカです。
今日はとても短い小噺をひとつ。



みなさま、
「のび太もたまには考える」
と言う話を知っていますか?


いつものび太は、
困った時はドラえもんに道具を出してもらって、
調子に乗って使いますよね。

それをドラえもんはいつも叱るんだけど
のび太は言うことを聞かないから
しっぺ返しをくらって

はい終わり。

と、大体はこんなストーリーです。

道具の力を過信して使うのは
良くないよねっていう教訓を教えるために
この「いつものパターン」が存在するんですが。


けれども「のび太もたまには考える」では
ドラえもんは叱らなかった。


むしろ
「ぼくなんか居なかった方が
君のためには良かったかもしれない」

などとポツリこぼして、
他に何も言わなかったのです。


のび太はいつもと違うドラえもんの様子を気にもせず、
借りた道具を使って大活躍するのですが…

この道具の中に、
いまいち効果のわからないものが含まれていました。

不思議に思ってのび太はそれを使います。

すると、のび太は土管に座って考え始めるのです。

---------

「考えてみれば、さっきからのこと、すべてカセットのおかげじゃないか」


「ぼく自身はあいかわらずドジでのろまで弱虫で、思えばむなしい」


「ドラえもん、なんにもいわなかったな。ぼくのこともうあきらめちゃったのかな」


「ドラえもんとは、いつかは別れの時がくる。いつまでも子どもじゃいられないものな」


「わかっているんだよ、このままじゃいけないってことは」


「しかし、何度決心してもズルズルと元へもどっちゃうんだよな」


「でも、やっぱり努力はしなくちゃいけないんだよな。あきらめずにな」

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そう、使ったのは
「考える人」の能力を得る道具だったのです!


道具のおかげとはいえ、
のび太は道具を自らの意思で返します。
ドラえもんはそれをとても喜んで、
この話は終わります。



私はこの話が好きで、
かなり共感するものがあります。

自分すげーーー!!!
って思ってる時って
考えてみたら、
周りの人の力があってこそ。

私も謙虚になって
いつも回りの皆様に感謝しないとな。

実は、ドラえもんの作者
藤子・F・不二雄さんは、
のび太は自分自身だと言っております。

つまり、ドラえもんの作者たるFさんでも
「あんなふうに考えるのか〜」と思うと、
なんだか身近に感じますよね。


人は、どうしたって自己顕示欲があります。
欲求を満たすために行動をする。


上記ののび太だったら、
道具の力でなんでもできるようになって
周りより優れる者になることによって、
自分の存在の重要性を訴えています。

でも、道具の使い方を間違っています。
勘違いしている。


すごいのは道具であって…
本当は、のび太もそれを分かっていて…
それでもなお、向上していきたいと…


私達の世界にも
すごい道具っていっぱいあるんですよ。

楽に痩せさせるダイエット食の
「スグニヤセール」であったり、

肌荒れやシミ等、全てを覆い隠せるスーパー化粧品
「美人さんごっこセット」だったり、

筋肉をつけて見た目だけかっこよく見せる
「ムキムキトレーニングセットと理想鏡」だったり

ひと飲みで仕事に集中できる
「アタマカイテンタイフーンS」だったり


そういうのってつまり、「秘密道具」なわけです。


のび太は、道具の力とはいえ、
使い方の誤りに気づいて
ちょっとずつ頑張ることにしました。

ここではじめて
「何度ダメでもめげずに頑張る」
と言うのび太のすごいところを見ることできました。

秘密道具を手放す。
それってとてもすごいことなんです。



そして、手放したところに、
本当の素晴らしさがある。


私は今でも
普通に売っている秘密道具
「アマイモーノ」をたまに食べてしまいます。

努力はしているんですけど、
やめるのがなかなか難しい。笑

でも、どこか妥協点を見つけたりして
少しずつ頑張ってます。



我々はみんな、のび太の部分があります。

ドラえもんが、
きっとどこかで見ていてくれていますから。

だから、ドラえもんに心配かけないように

ちょっとずつマシな人間になれるよう

頑張りたいものですね。

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