管理入院するということ

私は今、胎児の「子宮内発育遅延」ということで、
管理入院をしています。

管理入院というのは文字通り管理するというわけですが、
母体と胎児の何を管理するかというと、
心拍数の変化、脳や心臓に異常が発生していないか、
母体の急激な体重の変化はないか、精神面のチェックなどが挙げられます。

正直言うと、退屈です(笑)
なぜ退屈なのかと言うと、検査以外にやることがないからです。
病院の外には出られないし、院内の行動も制限がかかることがほとんどです。
現に私も、入院して1週間は自分の病室のある病棟階から一切外に出ることができず、いわば軟禁状態でした。

人間というのは不思議なもので、
太陽の光や外の空気を肌で感じていないと発狂しそうになります。
私は犬も飼っているので毎日朝晩の散歩が日課だったのもあり、
入院して1週間目はとにかくうずうず。
何度も何度も変わることのない外の景色を眺めながら、
「外の気温は何度だろう。暑いのかな、涼しいのかな。」なんてメソメソしていました。

さて本題。

私が毎日やっている検査について、
どなたかのご参考になればと思い記すことにします。

◆心拍数計測◆
CTGモニターというもので計測します。
母体のお腹の上から胎児の心臓がありそうな場所に計測器を当て、
最低でも20分1セットをこなします。
20分が1セットになっている理由は、
胎児は約20〜30分の間隔で寝たり起きたりを繰り返しているから。
胎児が起きている状態、寝ている状態の両方を計測する必要があり(医師のさじ加減にもよる)、
場合は2セット、時には3セットこなす時も。
またこのCTGモニターでには
胎動があった際に押す「ナースコール」のようなボタンがついていて、
心拍を計測している最中に胎動の回数も計測できる仕様になっています。
さらにお腹の張りを見るための計測器もお腹に装着!
まあ至れり尽くせりのモニターです。
私はこれを午前中に必ず2セット、必要があれば午後(多くは夕方)1セット受けています。
胎児の心拍数は120〜160/分ほどを推移していれば正常範囲、
110を切るようなことがあると、「もしかして赤ちゃんが苦しがっているかも!?」という目安になります。
苦しがっているというのは、「酸素不足」の可能性が高く、
場合によっては緊急対応が必要になりますので、
このモニターは助産師、看護師、医師が細かくチェックしてくれています。

私の娘の場合は、
寝ているときは130前後、元気にお腹を蹴ったり私とトントンゲームをしているときは150〜160の間で推移することが多いです。


◆精密エコー検査◆
私の場合は基本的に2日に1度精密エコー。
この精密エコーは、妊婦健診の要所要所で受けるアレです。
ほとんどの自治体から補助金が出る、高額なエコー検査です。
このエコーでわかることはいくつかあります。
胎児の血流(心臓、胴体、脳、へその緒など)、心臓の動き、
頭の大きさや形、胴位、足の長さ、顔など。
エコーという機械の特性上、いずれも『推定』であることを念頭に置いておく必要はあるものの、
この精密エコーで測った上記の数値を元に、胎児の推定体重を割り出すことができます。
基本的にエコーでの推定体重は10〜15パーセント程度の誤差があると言われており、
2500gくらいと言われていた胎児が生まれてみたら
3000g近かった、もしくはその逆に2000g近かった、などということが起こり得ます。

私の娘の場合は、妊娠24週の終わりにこの精密エコーで「頭が楕円形で、小さい」ことが判明しました。
この精密エコーを数日毎に受けられるというのが、
管理入院の最大のメリットだと私は思っています。
精密エコーは必ず産婦人科医が行うことになっており、
また大学病院などの場合はチーム単位で動いていることもあって
様々な先生が交代で精密エコーを行うので「一人では気がつかないかもしれなかった異常を発見できる可能性がある」のも事実です。
とはいえ、数人いればそれぞれの個性もあるわけで。
デメリットとしては、「多めに見積もるタイプ」と「きっちりギリギリを計測するタイプ」の先生がいることです。
その結果、急激に娘の体重が増えた!とぬか喜びしたことも。
人間の手でやることなので、計測上限界があるのは仕方のないことだと割り切る力も必要です。


◆内診◆
最低でも週に1回、必要があればその都度検査、ということになっています。
私は入院当初「前置胎盤の可能性」も指摘されていたので、
週に2回程度内診をしていました。
それが入院3週目にしてこの問題はクリアしたため、
今後は週1回の検査で済むことに。
週1回の検査では、「子宮頸管」の長さもチェックします。
これが短ければ「切迫早産」となり絶対安静を強いられたり、
場合によっては即刻入院です。


◆そのほかの検査◆
体重、体温、血圧、排尿排便の回数のチェックを毎日行います。
特に血圧のチェックは朝晩です。
私のようなハイリスク妊婦にはちょっとした変化も一大事。
先日風邪をひいた時には血圧が珍しく上がってしまい、
朝昼晩と医療チームがつきっきりになってくれました。
たかが風邪、妊婦にとってはそんなことは一定られません。
何しろ免疫力が落ちているわけですから。
一人で家におらずに、入院していてよかったなと強く思った私でした。


長くなりましたが、どなたかのご参考になると嬉しいです。

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