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親子で夢のWCS2023横浜へ

息子が幸運にもポケモンワールドチャンピオンシップ2023(WCS)に出場することができました!
WCS参加権利獲得に向けて、今まで息子と向き合ってきたことを書き綴っておきたいと思います。

自己紹介

こんにちは。
親子でポケモンカードを楽しんでいる鹿児島のホフマン(@hofuman_works)と申します。
今回主役の息子りきは、現在高校2年生の16歳。
2010年BWシリーズの「はじめてセット」から始めましたが、この時息子は4歳。
かれこれ13年ポケモンカードを楽しんでいますが、特に大きな戦績もありません…
親父はイベントオーガナイザーとして、『かごポケ』という交流会の主催やティーチング活動、各種大会のジャッジ活動に励んでおります。同じく戦績はありません…

目標との出会い

初めてモニター越しにWCSを観戦したのは、思い起こせば2013年。
当時、鹿児島でもジムチャレンジは開催されていましたが、デッキレシピなどの情報は皆無。世間ではどんなデッキが流行っているのか、どんなメタゲームが進んでいるのか、『DiaryNote』で探す時代でした。
そんな中、愛知の家族プレイヤー・トムリンさんのブログが、自分にとっての貴重な情報源でした。

https://tmy310sugar.diarynote.jp/

お子さんもバンクーバーで行われたWCSでジュニア2位という素晴らしい成績を収められ、『親子プレイヤーの目標』として、すっかりファンになったのもこの頃でしたね。

https://tmy310sugar.diarynote.jp/list/?page=12

WCSへの参加は現実的には厳しいが、「こんな親子プレイヤーになりたい!」、「チャンスがあれば参加したい!」という目標もできました。

なんとWCS2023が日本で開催!?

例年通りモニター越しにWCS2022を観戦していると、なんと次回WCS2023の開催地が『横浜』と発表された!
思わず声が出るほどビックリしましたが、すぐに息子に開催地を知らせる。
しかし息子の反応はイマイチ…
2016年のカメックスメガバトル以来、大型大会への参加も遠ざかっていましたし、実はピリピリした対戦や大会も苦手な性格なので、シティリーグ等にも参加したことがありません…
ただ、シーズン中に4回しか参加できないシティーリーグで成績を残すと、WCSへ参加できることを説明すると、『頑張ってみるか!』ってことで、わが家のWCSに向けたチャレンジが始まりました。

WCS参加権利獲得への道のり

・シティリーグ シーズン1

9月のCL横浜マスターリーグはロストギラティナが優勝に輝きました。
試しにロストギラティナを組んだところ、息子は肌が合うのか、ずっとジムバトルでも使用していました。
そして初参加のシティーリーグ。
参加者31人でしたが、予選全勝1位通過で決勝トーナメントへ…
正直、過去日本一になったプレイヤーも参加するシティリーグで、トーナメントに上がれると思っていませんでした…

肝心のトーナメント1回戦ですが、苦手なロストバレット相手に屈しました…
とはいえ、CSP25ポイントは獲得できました。

・シティリーグ シーズン2

シーズン1から3か月。
鹿児島ではロストバレットやルギアが大流行。
シーズン1で使用したロストギラティナは相性的に不利だったので、どのデッキデッキを使用するか最後まで悩みました。
結果的に流行りのロストバレットを使用しましたが、完全に練度不足でしたね…
参加者41人圏外。
ここでのCSPノーポイントは痛かった…

・シティリーグ シーズン3

シーズン3と大きく変わったのは、Dレギュカードのスタン落ちでした。
SV環境から1か月で目立ち始めたのがサーナイトやミライドン。
練習嫌いの息子、やっぱり慣れたロスギラを使用しました。
結果28人中予選5位。

トーナメント1回戦。
苦手なロストバレットに勝利し2回戦へ。
ここで強豪プレイヤーakさんとの対戦。
クレセリア入りのサーナイトと初めての対面し、対応できず玉砕されました…
とはいえ3位入賞でCSP50ポイント獲得し、PJCSの出場権には手が届くところまでランキングが上がりました。

・シティリーグ シーズン4

多くのプレイヤーがPJCSの優先枠狙いで、5月前半までのシティを狙ってくることが予想できました。
シニアのWCS出場権がCSP180以上と想定できたので、息子はこのシーズン4で優勝または準優勝する必要があります。
そこで5月下旬開催の熊本県のシティに申し込みました。

当日選択したデッキはやっぱりロスギラ…
他のデッキを薦めるも、やっぱり拒否される…
そしてなんとこの熊本の会場、約10年来知り合いの親子プレイヤーさんと久しぶりにご対面。
しかも予選1回戦で子供達が対戦することになるとは…

ロスギラミラーの初戦を落とし、「これは予選上がれないかも…」と覚悟しておりましたが、25人中8位でギリギリ予選突破!
運に見放されなかった!

トーナメント1回戦、お相手デッキ不備による不戦勝。
そして準決勝、なんと親子対決
真面目に対戦しましたが、親父は事故って敗けました…
ここで目標の準優勝以上が確定。

そして決勝。
序盤に張った雪道で、お相手が思うように動けず勝利!
今シーズンから参加したシティリーグで初優勝でした。
そしてCSP205ポイントで、WCSの出場権圏内に入ることができました。

・PJCS2023

大型大会に7年も参加していない息子。
さすがに大型大会の雰囲気や環境慣れしていないので、場慣れさせるためにPJCSに参加させました。
デッキはいつものロスギラ。
結果は散々でしたが、息子なりに会場の雰囲気や楽しさは体験できたのではないでしょうか…
大会慣れというより、都会慣れの社会勉強だったのかもしれません…

・第6回南バイポケカCS WCSレギュ

九州でWCSレギュの大会を探していると、見つけたのがブックオフプラス佐賀南部バイパス店さん(@bookoffnanbai)でした。
本当に貴重な機会に恵まれましたね。
BO3慣れと調整目的で参加させていただきましたが、チューニングしたロスギラは終始機嫌悪かったらしいです…
帰りの久留米ラーメンは美味しかったです。笑

・WCSに向けて…

6月30日に案内が届いてから、TPCiのプレイヤー登録や署名、そしてRK9でのデッキ登録など、日本のプレイヤーズクラブとの勝手の違いに大苦戦…
さらに日本ではシニアリーグですが、WCSは年齢区分でマスターリーグへの出場…
そして親子して英語が全くできない…
鹿児島からWCSに出場した方が過去に誰もおらず、何も情報がない状況…
とにかく不安しかありません…

そんな状況の中、貴重な情報をいただいたのが、過去にお子さんがWCSに参加された経験のある方々やジャッジの皆さま。
・トムリンさん
・てくてくさん
・KZさん
・吉成さん
・Madokaさん
貴重な情報と応援のお言葉をいただき、本当に感謝しております。
ありがとうございました!

いざWCS2023横浜へ!

・WCSって夢の国

開催地横浜に着くと、そこはもうポケモンパラダイス!
あちらこちら装飾されたりイベント開催してたり、どれだけの予算が投じられているのか?
探索するだけで、無限に時間が溶けていく…

・まさかのチェックイン渋滞…

横浜観光を楽しんでいると、不穏な情報が飛び込んできた…
17時からの選手チェックイン、すでに待機列が大変なことになっているらしい…
急いで会場へ向かうと、情報通り先が見えない待機列…
結局、チェックインまで3時間半並んで待ちました…

そのあとは、ポケモンセンターワールドストアーへ
さすがに閉店1時間前の入店では、会場限定商品はほとんど購入できなかったです…

いよいよWCS開幕

朝8時開場ということで、早めにホテルを出発。
会場に入ると、なんと沢山のスタッフがお出迎え。
拍手はもちろん、ハイタッチで歓迎してくださるスタッフのおもてなしに最高な気分。
そして、そのスタッフの中にトムリンさんが!!
もちろんハイタッチ!
個人的に最高に嬉しい瞬間でしたね。笑

・開会式

いきなりカッコいい映像から始まり、ずっと耳からメロディーが離れない…
そのくらい演出や構成が素晴らしかったです。
本当に規模感が違う…

会場の雰囲気や空気感は、実際の会場でしか伝わらないかもしれません…

WCS・DAY1

前置きが長くなりましたが、DAY1のレポートです…

・Round1

Ryusei Matsubayashi 選手[JP]

・Round2

Kai Chun So 選手[UK]

・Round3

Filippo Colamorea 選手[IT]

・Round4

TAEHEE LEE 選手[KR]

・Round5

Kotomasa Kashiwagi 選手[JP]

・Round6

Kyungmin Baek 選手[KR]

・Round7

Keisuke Furuse 選手[JP]

・Round8

Ryo Taniguchi 選手[JP]

・結果

結果は2勝4敗2分けで、417位でした。
実は出発前から、DAY2に上がることはできなくても、最後までDAY1を走り切ることを約束していました。
約束したとはいえ、息子の性格上、正直最後まで走り切るとは思っていませんでしたが、言葉も通じない海外の選手と対戦していくうちに、何かしらの楽しさを体感できたみたいです。
いつもなら「疲れた…」としか言わない息子ですが、世界最高峰の舞台で何かターニングポイントになったのかもしれませんね。

・デッキ選択の経緯

特に良い結果ではありませんが、息子が使用したデッキの解説です。

試合時間50分のBO3というルールで、一撃ルギア、ロストギラティナ、ロストバレット(カイリューなど)が多いと予想。
親父の考える使用候補は、ロストギラティナ、アルセウスパオジアン、ミュウVMAX。
ギリギリまでパオジアンが候補かなと思っていましたが、息子はロストギラティナを選択。

最近の対戦の傾向から、以下の点が挙げられました。
・大体のデッキにマナフィが採用されており、かがやくゲッコウガの「げっこうしゅりけん」を使うタイミングが少ない。
・ギラティナはロストインパクト2回、スターレクイエム1回撃てれば上出来。
・雪道ナンジャモ&ツツジの使用率が高い。
・ギラティナ以外の中打点が欲しい。

練習嫌いの息子なので、デッキのコンセプトはあまり変更せずに調整した結果がこのレシピでした。
このデッキコンセプトは、ミラージュゲートを2ターン目で使えることを目標にしていますが、2‐2‐2でサイドを取っていくことはこのWCS環境では少ないと感じたので、相手の出方次第でカビゴンを中盤のアタッカーとして採用することで、中盤ロストゾーンへ送られるエネルギーの節約と、相手のサイドプランに「1」を増やす意味合いもありました。
あとは終盤の、雪道ナンジャモ&ツツジは強いので、もちろん採用。
結局のところ終盤の巻き返し性能も高く、息子の使用感は悪くなかったらしいですが、BO3なので事故っても次のゲームがあるので普通のロストギラティナでも良かったかもしれなかったですが…(息子との後日談)

WCS・DAY2

DAY2は、息子とサイドイベントを楽しもうと、スタンとGLCのデッキを沢山持って朝から会場へ…

・Gym Leader Challenge

昨年も開催され、国内でも注目されていたGLC。
デッキは4つ持ち込んでいました。

実はここで、親父は2試合も海外プレイヤーの方と対戦しました。
正直、何を喋っているのか分かりませんでしたが、やっぱりポケモンカードを楽しむ者同士、ジェスチャー等で伝わるもんですね。
とはいえジャッジ案件があり、日本人スタッフの方に助けてもらいました。
優秀なジャッジ皆様、ありがとうございました。

サイドイベントは、本戦とは違った空気感もありました。
このスタートコールもですが、盛り上げようと笑顔で頑張っているスタッフの方々も印象的でした。

・Four-person pickup

スタンダードレギュレーションの、4人フライトトーナメント。
短時間でサイドイベントのポイントを稼ぐならこのイベントです。
しかし、参加希望の方が多いのか、アプリのエラーでエントリーができない…
結局息子が1回だけ参加できましたが、親父はエントリーできませんでした…

・Standard Format

スタンダードレギュレーション、3ラウンドのスイス式トーナメント。
ここでも親父だけエントリーできない…
息子はDAY1で使用候補だったアルセウスパオジアンを使用。
危ない試合もあったらしいですが、3連勝で200Pゲットしていました。

DAY2はサイドイベントを楽しんだり(?)、おしゃべりしたりと楽しみましたが、翌朝まさかサイドイベントに全くエントリーできなくなるとは、この時思ってもいませんでした…

WCS・DAY3

ホテルでサイドイベントのエントリーをしようとするが、エントリーができません…
なんとクレジットカードが「不正利用の疑いあり」ということで、止められてしまいました…
結局、サイドイベントは諦めて、会場内で決勝戦の観戦をすることに…

・観戦席の空気感

朝8時過ぎには会場に着いたので、観戦席のいい場所に座れました。
カード部門、ポケモンGO、VGの決勝戦が行われます。
正直、他の部門は興味がなかったのですが、息子と観戦していくうちに、会場の一体感にのまれるように、嵌ってしまいましたね…笑
どのカテゴリーもですが、世界一を目指して努力してきた選手を会場にいるすべての人達と共感して称えるって、本当に素晴らしい舞台だなと感じました。

・閉会式

閉会式では新情報の発表があり、会場が歓声に包まれます。
もちろん来年のWCSの会場の発表もありました。

そして会場で最後に流されていた動画。
短時間で動画編集されたことも凄いですが、本当にWCSって終わっちゃうんだなと、ちょっと寂しい思いになりましたね…

上の動画には流れませんが、最後はスタッフ全員の名前がスタッフロールで流れました。

チェックインの時から感じていましたが、このWCSを支えているのは間違いなくスタッフの皆さんですし、色々な業務をこなす沢山のスタッフの皆さんには感謝しかありません。
4日間お疲れ様でした!

WCSが閉幕して…

素晴らしいWCSの舞台に親子で参加できたことは、本当に夢のようでした。
この1年間、WCSへ向けたポケモンカードへの取り組み方や温度差もありましたが、2023シーズンは競技として1年通してシティリーグでコンスタントにCSPを獲得することができた息子を称えたいです。

あまり参考にはなりませんが一つの例として、これまで我が家がどんな向き合い方をしてきたかを紹介したいと思います。

・役割と向き合い方

今はデッキレシピが溢れかえっていて、その完成されたのデッキのコンセプトを理解して練習すれば、大会でもそれなりの結果は出せると思います。
10年前では考えられないことですし、本当にいい時代になりました。
しかし、そのデッキレシピがしっくりこない方もいらっしゃると思います。
その違和感がある部分を、プレイスタイルや環境に合わせてチューニングしたりするのですが、プレイヤー視線ではなかなか気付きづらいですよね。

我が家の場合は、練習や努力することが苦手な息子なので、全くと言っていいほど練習もろくにしませんが、ジムバトルや大会前のデッキの選択や使用方法の説明、終了後のヒアリングだけは欠かさず行ってきました。
息子は「プレイヤー」、親父は「デッキチューナー」といった関係で、この一連の流れはかれこれ10年以上続けています。
最近は息子の対戦をじっくり見ることも少ないですが、小さい頃は対戦後のプレイングの振り返りを大事にしてましたし、昔から環境デッキはもちろんですが、ちょっとしたファンデッキや特殊レギュのデッキも触らせます。
そのデッキで勝つことだけでなく、そのデッキのギミックやコンセプトを吸収してもらいたいからです。
正直、息子から酷い評価をもらったことも多々あります…
でも、この使用感の感想や経験が、デッキチューニングの方向性を決めたり、プレイングの応用力を広げたりすると思っています。
結局はこの長年の積み重ねが、息子のプレイヤーとしての経験値なんでしょうね…

あと正直、息子は運が良いです。
運を味方につけて、WCSの出場権獲得をできたのは間違いないと思います…
引きたいカードを引く確率を上げるプレイングもありますが、やっぱりカードゲームは運も絡んできます。
こればかりは上手くなれないので、日ごろから徳を積みましょう…(?)

そして、どんな時も頑張った時には、しっかり笑顔で褒めてあげることは大事です。
褒められて嫌がる子供はいません。
そして何か美味しいものでも、ご褒美を買ってあげましょう!
もっと喜びます。
とはいえ、思春期になると反応は悪くなりましたが…

強いプレイヤーを育てたいと思えば、1つの目標に向かって突き進んで極めていく方が、間違いなく強くなれると思います。
しかし、あまりにも入れ込み過ぎると、何かの噛み合わせが上手くいかなくなった時のストレスも大きいですよね。
息子の性格上、ピリピリした環境がストレスを感じるみたいで、あまり無理をさせられません。
楽しくなくなったら、元も子もないですからね。
子供って言葉に出せなくても、態度に現れるので注意が必要ですね。
特性に応じた、対応は大事です。

以上が、我が家のポケモンカードを通じて親子の向き合い方でしたが、特に難しいこともないですし、自分たちのペースで楽しめればそれで良いのではないでしょうか。
無理する必要はありません。
お財布以外は…

次の目標

正直、今のところ何もありません…
息子は「WCSにまた行きたい!」と言いましたが、2024シーズンがシニアリーグ最後の年ですし現実的には厳しいと思っていますが、何かしらの目標は持ってほしいです。
親父は選手として頑張れないので、また息子に『私をWCSに連れてって!』と言いたいですね。(若い世代には伝わらない…)

そんな冗談はさておき、親としての希望は1つ。
この素晴らしいコミュニケーションツール『ポケモンカード』を、末永く楽しんでいけたらなと…

親子で取り組んできた思い出もですが、これまで沢山の方々と出会いもあり、別れもありと、思い出いっぱいのポケモンカードゲーム。
こんなに老若男女、楽しみ方も人それぞれ、全国の仲間達とつながれる凄いコンテンツだと思います。

そんなコンテンツを楽しもうと、イベントオーガナイザーとして活動を続けていますが、「誰もが一緒にポケモンカードを楽しむ場」を目指して『かごポケ』という交流会とティーチングイベントを鹿児島で毎月開催しています。
交流会というスタイルなので、それぞれのペースで参加される方も楽しんでいますし、何よりも自分の息子も笑顔で楽しんでいます。

最後に

WCSに親子で参加できたのは、今までお世話に方々、お付き合いいただいた方々、環境のおかげだった思います。
本当にありがとうございました!
これからも変わらぬお付き合いを、よろしくお願いします!

ポケモンカードの楽しみ方は人それぞれです。
自分のペースで疲れないように楽しんでいきましょう!
長く続けていると、良いこともいっぱいあります!
夢も叶います!
皆さんも、ポケモンカードで良き思い出づくりを…


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