#2 野良猫茶丸のお迎え〜野良猫から保護猫へ〜

保護1日目:そら人間は怖いよなw


【茶丸の退院】
この記事を書く5日前の事である。
20年3月5日(木)とある動物病院に私は茶丸を引き取りに行った。

「この猫はキツイよ!!」

初対面の看護士さん的な女性が私に浴びせてきた第一声。
言いたい事の察しはついたが、とりあえず無視。
自分の子供をいきなり批判された気がして良い気がしなかった。

そう、私は戦闘的なのだ。
社会において理由なく敵対行動を取ってくるような人間は全力を持って潰す。
それが流儀である。

とは言え戦闘開始の火蓋を切るには条件がある。
・敵対勢力と今後も付き合う必要があるか
・勝ち筋が見えるか
・戦闘によって自分以外に被害者が出るか
といった事を総合的に考え、戦い勝つべしと決意した場合のみ戦闘行動に移る。

当然ながら腕力だけが勝敗を決する全ての要素とはなり得ない。
私の得意とする戦闘は政治である。直接手を下さずして勝つ事こそ最良だ。
兵は詭道なり。
孫子は言ったが、この言葉こそ現代社会を戦い抜くために必要な考えだと私は考えている。

その上で今回は戦闘の火蓋は切られなかった。
自宅と病院は結構な距離が離れていて、かかりつけにはなり得ない。
黙って堪えることにした。


話が大幅にそれた事を自覚しつつもこんな日記をここまで読んでくれた読者には感謝したい。
書く事で怒りの感情を吐き出したかったのだ。

さぁ、話を戻そう。

男性の先生とアシスタントの男性が中心に3人がかりで茶丸は私が持ってきたキャリーリュックに入れられた。
去勢手術明けにも関わらず猛烈に暴れる。
先生のご好意でダンボールにキャリーリュックを入れてもらい、視界が真っ暗になったところでようやく茶丸は落ち着いた。

保護猫の移動にはよくあるオシャレなキャリーリュックではダメなようだ。
これには少し反省した。
外が見えるメッシュ加工や薄手のナイロン生地では本気で暴れる猫の攻撃を防げない。
見知らぬ土地でリュックが破れて脱走でもしたら目も当てられない状況になるところであった。。


先生が言うには去勢手術は問題なく、ワクチン接種等も無事完了したとのこと。
体調面で問題がないのはひとまず安心できる。
我が家に慣れさえすれば健やかに暮らせるからだ。

受付で治療費の支払いや諸々の手続きを対応していると
また件の看護士女性が
「この猫はきついよ!!」
と言ってくる。
ほんまにうるさい奴やな、茶丸に引っ掻かれたりしたのだろうか。。
再度無視して手続きに集中する。

全ての対応が終了。
カーシェアリングで借りたいつもの車に茶丸を乗せて自宅へ帰る。
怖いだろうけど、もう少しの辛抱だ。
ラジオの音量は0にして左車線をゆっくり走行。
交通量の多さが少しもどかしかった。


【どうやってリュックから出すんだ...?】
茶丸は激怒していた。
ネコ科最強にしてサバンナの覇者
百獣の王として君臨するライオンの如く。

ダンボールを開くと茶丸は私を狙い、噛み付こうと何度もリュック越しに攻撃してきた。
今ここで茶丸を出したらヤバい。
本能が叫ぶ。

余裕のない頭を必死に動かし、
とりあえずリュックごとゲージにぶち込んだ。

ここから30分近く、私はリュックを開ける事ができない。
リュックに手が触れると茶丸が攻撃を仕掛けてくるからだ。
とりあえずリュックをタオルで包み真っ暗にすることにするが進展はない。

結局どうしたかと言うと、
噛まれるのを覚悟した上で鍋つかみを装着。
ゲージの外からリュックのチャックを少しずつ、少しずつ開けていった。

ジジジ...

ジジジジジジ....

なんとかチャックを開けきったが茶丸は飛び出して来なかった。
そこで気が付いたが、怒りではなく恐怖の感情が強いのだと言うことを。
無理もない、得体の知れない巨大生物に捕らえられて監禁されていたのだ。おまけに大事なところまで切り取られている。

そんなこんなで茶丸は野良猫から保護猫になった。

チャックを開けても全く出てこない茶丸に
もう大丈夫なんだよ。
そう声をかけ一旦ゲージのあるリビングから離れた。

この日は結局リュックから出てこなかった。
まぁでも今晩のうちには出てくるだろう。
少し楽観気味ではあったが寝床についた。


あくまで日記のため、サポートは募集しておりません。 他の保護猫団体さんらにお願いします。 それでも茶丸をサポートしたいという事であれば、いただいたものは全て茶丸のために使用いたします。