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止まってなんかないよ、大丈夫。

社会人1年目の私へ、少し未来の私から。

今頃、まだ研修中でのほほんとしている頃でしょうか。これからの日々に、きっと不安と期待で胸を膨らませているだろうあなたに対して、

「これからつらいこともたくさんあるけど、頑張ればこんな大きな成果がついてくるから大丈夫!頑張れ!」

だとか、

「すごく大変な時期があるけど、この一言で、あなたは立ち直れる。大丈夫だよ!」

といったようなことを言えたらかっこいいのですが、ごめんなさい、そんな100点満点のエピソードはありません。ありませんが、

試行錯誤して、遠回りして、ちょっといい感じになってきた、
そんなあなたの1年を、ここで振り返ってみますね。

同じようなことで悩んでいるどこかの誰かの、参考になったらうれしいです。

***

社会人1年目、自分でも恥ずかしいぐらい陳腐な悩みだということはわかっていたけれども、「なんで自分はこんなに仕事ができないんだろう」ということで頭がいっぱいになってしまった時期がありました。

シンプルな話、いや、初めはできないのが当たり前なんだから、ひたすら頑張ればいい、という話なのですが、自分なりに頑張っても先輩方の背中は全然見えなくて、悔しくて、でも皆さんはどこまでも優しく気にかけてくださって、ひたすらに申し訳ない気持ちでいっぱいで。そんな日々を過ごしていました。

今の自分から見ると、当時の自分は痛々しく思えます。未熟なところだらけでも、自分なりに頑張っているのを否定して、こんなんじゃダメだダメだと言い聞かせて。

でも、いつからかじわじわと、「待てよ、こんな考え方続けてたら頑張れるものも頑張れなくなるし、もうちょっと自分を認めてあげてもいいのかもしれない」と、なんとなく思い始めるようになりました。

さも自分で考え方を前向きに切り替えたかのように書いていますが、実際には、数々の言葉や出来事が私の中に降り積もって、私の考えを切り替えさせたのだと思います。

—わたしが自己否定ループに入り込んでしまい、しんどそうに「がんばる」を繰り返していたとき、「頑張るって言うの禁止!頑張ってるじゃん!」と怒ってくれたひとの言葉。

—仕事がほんとうにできないんです、と落ち込むわたしを「新人なんだからできなくて当たり前だよ、そんないきなり仕事できたら怖いわ!」と茶化して励ましてくれたひとの言葉。

—飲み会で「あの仕事、良かったと思うんだよね」と淡々と褒めてくれたひとの言葉。

ここに書いていない言葉も含め、色々な人のおかげで、「自分が思うほど、自分ってダメじゃないんだよな」と、自分を信じる気持ちがゆっくりと回復していきました。

自分の頑張りや成長を自分で認めるということ、これには結構得意不得意があると思っていて、私はこれがものすごく苦手でした。でも、これがうまくできないまま走り続けることは、すごくすごく苦しかった。

すぐに実る努力なんてなくて、結果はあとからついてくるものだから、その日を信じて頑張って、というアドバイスは決して綺麗事ではなく、間違いなく正しいと思います。泥臭く努力を続けることは、本当に大切です。そして、成長するためには、適切な自己批判が必要不可欠です。でも、それがうまくできる人ばかりじゃない。

難しいのは、その匙加減を間違えないようにすることで、そしてそのバランスは、困ったことに人それぞれなのだと思います。自分に常に厳しくした方が頑張れる人もいれば、たまに自分に優しくしてあげないと、苦しくて苦しくて走れなくなってしまう人もいる。私は一度そのバランスを間違えてしまったけれど、周囲の人たちのおかげで、それをうまく修正することができました。

少し前向きになった今の私は、落ち込みそうなとき、こう思うようにしています。

なるほど、確かに私はまだまだ憧れの先輩のようにはちっともなれていないし、なりたい自分ともほど遠い。けれどもよくよく考えてみると、一年前に「できるようになりたい!」と思っていたことが、今ではそんなに気張らなくてもできるようになっていたり。上ばかり見ていると気づかないものですが、全く成長していないなんてことはない。だから、もっと頑張ろう。

初めは、自分に言い聞かせるようにしていたこの考え方ですが、時がたつにつれ、本当にそうかもしれないと思えるようになっていきました。

こう考えられるようになったことは、社会人1年目の私にとってだけでなく、社会人として生きていく、これからの私にとっても、ずーっと大切になってくる変化だったらいいな、そう思います。

***

たいそう長々と書いてしまいましたが、社会人1年目、こんな振り返りになるでしょうか。

試行錯誤で遠回りもたくさんしたけれど、じっくり自分で考え、また周囲の人に温かく支えてもらってきたおかげで、今の自分は一歩一歩前進できているのだと、この振り返りを通じて改めて実感することできました。

社会人1年目の私からのバトンを受け取り、社会人2年目。自分の頑張りを認めつつ、たくさん反省もして、もっともっといい仕事ができるようになりたいと思います。いや、できるように、なるぞ。

これからも、苦しみつつ、楽しみつつ、自分のペースで走れますように。

もちろん休憩は、最高のビールで!



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