海外で保育士 Naoki

ニュージーランドの保育指針や要領にあたるテ・ファーリキの保育を経験したくて2014年に…

海外で保育士 Naoki

ニュージーランドの保育指針や要領にあたるテ・ファーリキの保育を経験したくて2014年に移住。年長クラス担任、小学校教員、幼稚園教諭などを経験中の現役保育家。日本では異年齢保育の園で7年間保育士、児童学で修士号を取得。日記はhttps://ameblo.jp/hoikushi-nz

マガジン

  • テ・ファーリキ訳してみたシリーズ

  • 【初級・中級】NZの保育園でホントに使う保育英語

    ニュージーランドの園で働きながら日常的に使われる保育英語を集めて作った実践的な英語教材です。【海外で保育士をしてみたいけど英語に自信がない方・英語は話せるけど保育経験がなく自信がない方向き】

最近の記事

本当に必要な記録ってなんだ?

ニュージーランドでの約8年の保育経験を経て、4月から日本で園長の仕事を始めて毎日色々なことを考えるようになったので、ここに「今、何を考えているか?」を書いていこうと思います。 僕の今の一番の興味はやはり 記録! なぜなら記録の内容はどんな保育をするかに大きな影響を与えるからです。日本でもニュージーランドでも、保育者は保育が終わった後に書かなければいけない記録の内容を保育中に探します。つまり 記録によって保育の内容も変わると考えています。  ニュージーランドでは個人の記録

    • ラーニングディスポジションとは

      テ・ファーリキを読んでいると、見慣れない言葉ランキング上位に「ラーニングディスポジション」や「ワーキングセオリー」があがってきます。すごく重要なのによく分からないこの2つについて、解説してみたいと思います! ラーニングディスポジション=学びの構え、傾向ラーニングディスポジションはテ・ファーリキに出てくる単語で、ラーニングストーリーを書く時にも重要なアセスメントの視点です。日本語では「学びの構え、学びに向かう姿、学びの傾向」等によく訳されています。 初めの頃、「構えって何?

      • テ・ファーリキ保育の経験が本になりました!

        来年1月18日にひとなる書房さんより、僕がニュージーランドの保育園で働いた4年間の経験をもとにテ・ファーリキを理解していった経験をまとめた本が出ます。 2019年秋頃から執筆をはじめ、最初はなかなか進まなかったのですが、そのおかげで本書には保育園のあと転職した小学校で経験した、ロックダウンとオンライン職員会議の様子なども含める結果になりました。 12月初めに予約を開始して、たくさんの方から「予約しました!」とお声がけいただき、本当に嬉しく、妻と一緒に書いてよかったと喜んで

        • 僕がNZの保育園で働く理由

          ここ最近ずっと日本とオンラインで講義や研修をさせてもらっています。 今日から僕のいるオークランドはレベル3になりますが、1か月ほどステイホームが続いているので、これはもう家でできることをやろう!と思い色々なところにお声がけしたりしてもらったりしています。今日は東洋大学での講義でした。 最近よく聞かれる質問に、なぜニュージーランドにしたんですか?という質問があり、 そういえば僕はなんでニュージーランドの保育園や幼稚園で働いてるのかなと振り返って書いてみたいと思います。

        本当に必要な記録ってなんだ?

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        • テ・ファーリキ訳してみたシリーズ
          6本
        • 【初級・中級】NZの保育園でホントに使う保育英語
          12本
          ¥1,000

        記事

          テファリキ5つの要素⑤探索 振り返りの質問の訳

          ニュージーランドの幼児教育や保育の指針にあたるテ・ファーリキから、5つの要素にある保育者の実践のための「振り返りの質問(p.50)」を勝手に訳しています。今日は、要素⑤探索 です! Strands 5 Exploration / Mana aotūroa 要素5 探索 / マナ・アオトゥロア 要素5には、子どもは環境への積極的な探索を通して学ぶこと、遊びを通して学ぶことなどが書かれています。ニュージーランドで主流な保育はプレイベースドカリキュラムといって、遊びから学ぶ(L

          テファリキ5つの要素⑤探索 振り返りの質問の訳

          テファリキ5つの要素③貢献 振り返りの質問の訳

          ニュージーランドの幼児教育や保育の指針にあたるテ・ファーリキから、5つの要素にある保育者の実践のための「振り返りの質問」を勝手に訳しています。今日は、要素③貢献 です! Strands 3 Contribution / Mana tangata 要素3 貢献 / マナ・タンガタ 要素3には、子どもの学習の機会は公平であり、すべての子どもの貢献には価値があることが書かれています。以下は、テ・ファーリキp.40にある振り返りの質問です。 » How might kaiako

          テファリキ5つの要素③貢献 振り返りの質問の訳

          テファリキ5つの要素④コミュニケーション 振り返りの質問の訳

          テ・ファーリキ勝手に訳してみたシリーズ、今日は保育実践に重要な5つの要素④です Strands 4 Communication / Mana reo 要素4 コミュニケーション / マナ・レオ 要素4には、子どもたち自身や他の文化の言語、シンボルが大切にされ保護されることの大切さが書かれています。色々な文化やルーツを持つ子どもや家族、保育者が保育園に集まっていて、みんな基本は英語で会話しますが、公用語のマオリ語、ニュージーランド手話、そしてその園やクラスにいる子どもやその

          テファリキ5つの要素④コミュニケーション 振り返りの質問の訳

          テファリキ5つの要素②所属感 振り返りの質問の訳

          ニュージーランドの幼児教育や保育の指針にあたるテ・ファーリキから、5つの要素にある保育者の実践のための「振り返りの質問」を勝手に訳しています。勝手に訳してみたシリーズ、今日は保育実践に重要な5つの要素②です! 要素①はこちら↓ Strand 2 Belonging / Mana whenua 要素2 所属、居場所を感じる/マナ・フェヌア 要素2には、子どもとその家族が保育園が居場所を感じることの大切さが書かれています。それでは、テ・ファーリキp.35の保育者のための振り返

          テファリキ5つの要素②所属感 振り返りの質問の訳

          信頼モデルと欠乏モデル

          昨日の投稿で忘れていたことがありました!この続きです。 ウェンディー先生が言っていたこと。Credit model とDificit model です。Credit は信頼、Dificit は欠乏という意味。信頼アプローチ、欠乏アプローチと呼ばれることもあります。 テ・ファーリキが策定されるまでのニュージーランドでは、子どもの学びをチェックリスト的に見てアセスメントしていたので、子どもがこちらの基準を満たすスキルや能力を持っているかどうかを見ていました。これが欠乏モデルの

          信頼モデルと欠乏モデル

          ウェンディーさんとのラーニングストーリーのセミナーのシェア会8/21まとめ

          先日、ニュージーランドのラーニングストーリーの開発に携わったウェンディー・リー先生とのセミナーで通訳をさせてもらい、学んだことがたくさんあったので、急きょ昨日シェア会をしました。そのときシェアしたことをここにまとめておきます! ニュージーランドでは1996年に幼児教育要領・指針にあたるテ・ファーリキが作られ、1998年にラーニングストーリー開発が始まりました。ウェンディーさんはそこから20年以上、ラーニングストーリーなどのアセスメントについて広める活動をされています。僕自身

          ウェンディーさんとのラーニングストーリーのセミナーのシェア会8/21まとめ

          テファリキ5つの要素①ウェルビーイングを訳してみた

          今日はニュージーランドの幼児教育要領や保育所保育指針などにあたるテ・ファーリキの中でも保育実践にとって重要な5つの要素に焦点を当て、要素1の「ウェルビーイング」の保育実践の振り返り質問(p.30)を入れながら訳してみたいと思います! Strand 1 Wellbeing/Mana atua 要素1 ウェルビーイング/マナ・アトゥア要素1には、子どもは心身の健康と幸福が守られ育まれる存在であること、すべての子どもたちはその権利を持っていることなどが書かれています。保育者は、ど

          テファリキ5つの要素①ウェルビーイングを訳してみた

          NZの保育士が本当に使う英語【子どもが間違えやすい英語】

          ニュージーランドで保育士をしている直樹です。今日も英語で保育を目指す方に現場で使う英語表現のレッスンをして生きましょう!今日は、子どもたちが間違えやすい文法や英語表現をまとめて紹介します。 ネイティブイングリッシュスピーカーであろうと、子どもたちはこの世に生まれてまだ数年ですので、英語を勉強している最中です。文法を間違えることもありますし知らない単語もたくさんあるので、 僕たち外国人でも、保育士は「この表現間違っているな」と知っておくことは大切です。ではいきましょう!

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          NZの保育士が本当に使う英語【子どもが間違えやすい英語】

          NZの保育士が本当に使う英語【おままごと/Dramatic play】

          NZの保育士が本当に使う英語シリーズ、今日は女の子を中心に大人気の「おままごと」です。 まずは、おままごとを英語で表現するときは Dramatic play  Family/House play  と言います。   学校ごっこをしたいときには、School playと言います。では、見ていきましょう! 日本でのままごととの違い

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          NZの保育士が本当に使う英語【おままごと/Dramatic play】

          NZの保育士が本当に使う英語【子どもの語彙を増やす声のかけ方】

          ニュージーランドで保育士をしている直樹です。英語で保育を目指す方に現場で使う英語表現のレッスン、今日は、子どもの語彙を増やす声のかけ方について紹介していきます! 子どもたちは、自分が見たもの、感じたもの、不思議に思ったことなどをほかの人と共有したいという気持が芽生え、そこから会話が始まることが多いですよね!  しかし、子どもは言葉を覚えている途中。  言いたいことがあっても、どのように言ってよいのかわからずに 「今」知っている言葉で表現しようとします。 (僕も、英語で

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          NZの保育士が本当に使う英語【先生同士の相談や報告】

          ニュージーランドで保育士をしている直樹です。今日は、子どもたちとの会話より難しい?!同僚や先生との会話で使える表現について書きます。 休憩室などでの会話はスピードが速いですし、会話に使う文法や語彙もバラエティに富んでいます。ネイティブ同士で興奮しながら話している時には、スピードが速くて分からないことが多いです(^^;) しかし、保育の仕事中に使う英語表現はある程度限られていますので、覚えてしまえば指示が分からなくて困ることはありません。 これらを効率よく覚え、先生たちと

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          NZの保育士が本当に使う英語【先生同士の相談や報告】

          NZの保育士が本当に使う英語【子どもが病気かも?という時の対応】

          ニュージーランドで保育士をしている直樹です!今日は子どもたちの具合が悪いときの対応です。 子どもたちは調子を崩すことがありますが、幼児期の子どもたちは自分の身体の不調を伝えることができる子もいればそうでない子もいます。そこで、ここでは病気に関する単語や子どもに病状や様子を聞くための英語表現を見ていきましょう! 病気に関する英単語

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          NZの保育士が本当に使う英語【子どもが病気かも?という時…