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page2024へのご来場ありがとうございました

 法規書籍印刷株式会社 戦略デザイン企画室の渡辺です。

 2月14〜16日に東京・池袋サンシャインシティにて開催されたpage2024に出展いたしました。ブースへ足をお運びいただいた皆さま、立ち止まってお話を聞いていただいた皆さま、また出展に関してご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

 コロナ禍を経てから、pageの雰囲気がすこし変わってきている感触も感じていたのですが、これまでつづいてきた「業界のお祭り」のような雰囲気はまだまだ健在で、おなじ業界で「なんとかしてやろう」と考えていらっしゃる方々とお話をできたことも含めてとても有意義な体験となりました。

先日ご紹介させていただいた通り、私たちのブースではPDFによる簡易検版サービス「Flyp」をはじめ、InDesignでの制作にスクリプトやその他独自に開発したツール類を導入した制作フローのご紹介、また「スクリプト開発出前セミナー」やオーディオブックをはじめとする「音声コンテンツ制作」についてのご紹介をさせていただきました。

 特にツールを活用した制作フローのご紹介については、無料公開させていただいているInDesignスクリプトのご説明をしながら、お客さまが直面されている課題をお聞きし、ツールの導入だけではなく、これまでの制作・開発の経験をベースとしたフローの再構築のような助言をさせていただく場面もいくつかあり、こういったお話が直接できることもpageの醍醐味だと再認識できました。

 また今夏リリース予定のInDesign用エクステンション「るびこ」のプロトタイプのご紹介をさせていただきました。


 これまで教科書・学参系書籍の社内制作を進める中で感じていた「ルビつけ作業効率化」の必要性と、これからの社会構造の変化に伴う「わかりやすいことば」や「やさしい日本語」の需要の一端として「ルビつきコンテンツ制作」の重要性を軸にしてご提案させていただきましたが、日常的に「ルビつけ」の作業を行っていらっしゃる方々からも高く評価をいただくことができ、今後の開発のモチベーションにもなりました。


 「るびこ」については近日中にランディングページの公開を予定しています。公開の折にはまたご案内させていただきたいと思います。

 これらの出展内容につきましては、お問い合わせいただければご紹介の機会を設けさせていただきますので当社コンタクトページよりお気軽にお問い合わせください。




 page開催中にいろいろな方とお話することができましたが、「これから絶対的に作業者が減っていく社会でどうこなしていくかを考えなければならない」というニュアンスのことを頻りに耳にしました。
 そしてこれまで印刷業界における技術的なテーマについて「とにかく効率的に大量のものをこなして利益を上げる」というところをメインにしていたものを「絶対的に作業者が減っていく社会」に直面することを避けられない以上「少人数で品質を保ちながらこなしていく」(この「こなしていく」は「いなす」や「しのぐ」のニュアンスをもつものだと感じます)という方向性に大々的に転換していかなければならないことをさらに強く感じることができました(このあたり昨今ベンダー系の製品と私たちのような制作系の製品で違いが見えやすい気がしています)。

 そして当然そういった背景で作られた紙媒体はこれまでと異なった意味合いを持ってくるだろうとも思っています。
 以前からよくお話をさせていただくことなのですが、紙媒体制作における技術の進歩がもたらすものは「幅広いチャネルに大量に」ではなく「必要とされるところに必要なだけピンポイントに」というような方向性になっていき、それとともに「新しい紙媒体のあり方」や概念としての「新しい読書」というものへ繋がっていくものだろうと思っています。

 そういったものを社会に提示して、そこまでの道のりを導くことが、私たち印刷業界に対して、これから求められる役割ではないかと強く感じたpage2024出展になりました。