ビーツが流行っているらしい
そのフォルムは丸い大根。切ると熟成した赤ワイン色の断面。黄色いのや、うずまきのもあるけど。甘くて、少し土っぽいニュアンスがある。
ピエモンテの友人のお母さんは、古くなった平らな鍋を専用にして、いつもビーツを焼いていた。その鍋にビーツを入れてオーブンの残り火でじんわり焼く。焼けたら皮はつるっとむける。簡単だ。だから、いつもその季節の食卓にはビーツのサラダがあった。塩とオリーブオイル。アンチョビとオリーブオイル。アンチョビとケッパーとオリーブオイル。
それで私は長いこと、アルミホイルにビーツをくるんでオーブンで焼いていた。いい感じに水分が出ておいしいけれど、毎日オーブンは使わないから、そのうちちょっと、面倒くさくなる。
ある日、ビーツを愛し長年栽培している農家の友人のところで、お昼のまかないをごちそうになった。彼女はスタッフに「ビーツ、ラップに包んで4分加熱してねー」って。目からウロコが落ちた。そうか、それでいいんだ。
それではリゾットを作るなら、生をおろし器でおろしてみよう。
お米どころのヴェローナのお母さんが教えてくれたリゾットは、最初にスープをたっくさん入れる。家庭で作るのに少しずつスープを入れて、鍋にくっついていられないでしょって。
じゃ、そこにおろしたビーツを入れたら?米と一緒に煮えるしね。
こうなりました。赤いビーツ(デトロイト)は土のニュアンスが強いことがあるので、クリームチーズで仕上げてカリカリベーコンを添えて。
スープはお湯に端っこ昆布を入れたもので。カリカリベーコンを作ったときの脂も入れました。
イタリアでビーツが身近なのは、古代ローマ人も食べていたからなのかな?
カラーブリアではパスタを茹でるときに一緒に茹でてパスタに色をつけるらしい。札幌でカラーブリアの料理が食べられるツィオ・ヴィットーリオで。
生のビーツを薄く切って素揚げしてみました。ビールが飲まさります。
レンチンしたのを昆布巻の芯に。新しいのに懐かしい味です。
じゃがいものポタージュに入れたらピンクのスープになって、こどもがとても喜んだり、生を薄切りや細切りにしてきんぴらにしたり。
北海道では収穫が始まりました。
どうやって食べようかな。
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