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わかりにくいのがもったいない!昆布の種類の見分け方

鍋ばかりでなく出汁のベースになる昆布だけど、昆布ってスーパーの棚を見てもどれを買えば自分に合うのかわからない。それってもったいないなと思っていて、この記事を書くことにしました。

食べる昆布と出汁昆布があります。

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食べる昆布は、見た目に細くてくしゃっとしています。白っぽく見えます。

袋には早煮とか、竿前って書いてあります。15分くらい水につけてさっと洗ってから使います。私は洗ったら絞って使いやすい量ずつラップで包んで冷凍します。水にさっと濡らして半解凍状態をハサミで切って煮汁に入れれば10分ほどで柔らかく煮えます。さくさくした食感で食べるなら5分で。煮物だけでなく、スープの具にも、パスタにも使えます。パック詰めの豚の角煮を鍋に入れ水と醤油・みりんを少し足したところに入れて頃合いまで煮るのも、簡単でいいものです。鹿児島で野菜昆布と呼んでいるのはこれ。沖縄の料理に使われる昆布もこれです。

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出汁昆布の中でおなじみなのは、利尻昆布、羅臼昆布、日高昆布、真昆布です。
大きくて広く伸してあるのが羅臼昆布と真昆布。羅臼昆布にはプラタナスの樹皮のような模様があるものも。羅臼昆布のサイド部分のひらひらがないのは切り落とすからです(見出し画像は羅臼昆布です)。
弱くひらひらがあるのが利尻昆布。びしっとは伸ばしていないのが日高昆布です。

使われ方です。

利尻昆布はとりわけ、鰹節や野菜と相性がいい。利尻昆布と本枯れ節でとった出汁は日本料理の王道です。京都の野菜料理や湯豆腐に好んで使われてきました。
羅臼昆布は味が濃くて昆布だけでもしっかりしたベースになる。料理の味がこころもとないときに、1㎝×5㎝くらいそのまま入れるとばっちり決まる頼もしいやつです。
羅臼昆布の出汁がらは柔らかいので、他の料理に展開しやすいです。意外だけどカレーに入れるのはオススメです。同じく出汁がらをインスタントラーメンを茹でる水に入れて、添付のスープは半分にして作り、海苔ラーメンならぬ昆布ラーメンとして食べるのもおいしい。羅臼昆布は漁から出荷までの工程が他の昆布よりずっと多いので高価なのだけれど、使いきりやすさやチョイ使いでの使い勝手の良さを考えると、仕事に対してジャストな価格だと思えます。

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日高昆布は一番市場に出ているので買いやすく、またそのまま煮ても食べられるので使いやすい。東京の人が多く使います。他の産地より東京に近かったから、らしい。
道南の真昆布はまったりしたおいしさの関西のうどんや料理に欠かせない。山だし昆布と書かれているのは真昆布のことです。

出汁の取り方です。

出汁を簡単に取り、出汁がらも使う前提なら、沸騰して火をとめてすぐのお湯に2センチ角に切った昆布を入れ、粗熱が取れるまで待つて出汁をしっかり出してから使うのがオススメです。出汁は断面から出るから切ったほうがお得です。そしてうまみが一番出るのはは60度。えぐみが出るのは70度以上なので昆布にストレスなく、使う昆布の力を発揮させる楽な方法です。

量は1リットルに10g〰12g。昆布は水を吸うので、できる出汁の量は種類によっては800ccくらいになります。冷めたら冷蔵庫へ。2〰3日はもつので出汁としても、料理をおいしくする液体として水のように料理に使ってもいい。
 昆布出汁の取り方はいろいろ。ポットに入れて冷蔵庫に入れておく昆布水。水からゆっくり加熱してとる出汁。切って熱い湯に入れ冷ます出汁。ペーパーフィルターを使ってコーヒーのように落としてもいい。どれもそれぞれにいいところがあるので、自分が一番楽な方法で自炊に取り入れてみてください。
出汁をとらなくても、出汁昆布の端っこを煮る料理に入れて使ってください。どんな料理にでも大丈夫。

昆布のうまみは他の素材の味を引き上げるので何となく味が決まらないときに使うとピシッと決まって爽快です。
きっとハマると思いますよ。

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引用記事はこちらからです。愛ある楽しい連載です。


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