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いんきみさきといたんきはま(ひがしむろらん)
油絵 A4号 横333x縦242  2021年6月制作

イタンキ岬とイタンキ浜

室蘭市に入る道路が複雑になりました。
かつては国道36号に沿って走れば終点室蘭駅でしたが、バイパスが出来たので室蘭市にたどり着くにはスマホの案内が必要です。

この複雑さが室蘭の歴史を物語っていると言えます。
JRは東室蘭駅から支線となり室蘭駅に向かいます。
国道36号でイタンキ岬のトンネルを抜けると交差点があり、右に行けば東室蘭駅となり、左に曲がるとイタンキ浜に向かいます。
イタンキ浜は夏ともなれば海水浴で賑わう浜です。

イタンキの語源はアイヌ語の「お椀」のこと。
昔、飢饉にあった日高地方のアイヌの人たちが絵鞆(えとも)に食料を求めてくる途中、フンペシュマ(鯨岩)を鯨と思い、岸に流れ着くのを寒さに耐えながら待つうち、薪が尽きてしまい、最後に残った自分のお椀まで燃やしてしまい、ついに全員が餓死してしまったという悲しい伝説から付いた地名です。

室蘭市内にはこのようなアイヌ語に由来する地名が100以上あるといいます。
金田一京助が、アイヌの口承文芸調査を最初に行ったのが室蘭でした。
私のHP(北海道ビューポイント)で室蘭のアクセスはたいへん多い町の一つです。

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