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ウクライナ平和の鐘 092 バタフライ・エフェクト

https://youtu.be/WC8UZ0nOByg

■2022(令和4)年6月27日 092 バタフライ・エフェクト
(動画の2:57~6:20)

本日の「平和の鐘 鳴鐘の輪」。もうじき暑い夏が来ます。今回の戦争は国際的な温暖化対策の努力を吹き飛ばしてしまいました。バタフライ・エフェクトの譬喩のように、この戦争が引き起こす因果の連鎖は誰にも予想できません。

合掌

 まだ六月ですが、急速に暑くなってきました。今この堂内の温度が30度になります。今後の一週間気温は上がるようで、島根県松江市の予報で明日は最高35度、以降も33度前後の季候が続くようです。近年の気温の上昇を体感として実感します。

 地球温暖化を防ぐために、世界では温暖化ガスの排出削減などさまざまな取り組みが何年にもわたって行われてきました。しかし今年二月に始まった戦争は、その努力を台無しにしてしまたと言えます。膨大なミサイルや砲弾の爆発で、どれだけの熱が発生したでしょう、どれだけのガスが発生したでしょう。私たち一人ひとりが暮らしの中で続けてきた地球温暖化を防ぐための小さな取り組みが、あっという間に覆されてしまったことを、残念に思います。

 バタフライ・エフェクトという言葉をご存知でしょうか。エドワード・ローレンツという気象学者が講演の中で語った例え話です。ブラジルで小さなチョウチョがパタパタと小さく羽ばたくと、それによって生じた大気の動きが、巡り巡って北半球のアメリカのテキサスで竜巻を引き起こすかもしれない。

 もちろん実際にあった話ではありません、寓話であり、たとえ話です。ものすごく遠く離れたところのほんの小さな出来事が、因果因果の連鎖によって、とても大きな結果を生むことがあるという考え方です。

 これは、これまでにもご紹介してきた仏様の教えとも通じます。私たちは目に見える範囲の利害得失にとらわれている。でも大きな因果の中で、何が私たちの幸福になるのか、何が不幸をもたらすか、それを見極めて不幸を遠ざけ幸せに至る道を歩かなければなりません。

 戦争はその真逆です。私たちの歩むべき道は平和で穏やかな、人々が共に生きることのできる社会である筈です。

再拝

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