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そこは世界で一番、居心地がよくてキラキラ輝くパールアクアグリーンの海だった。

パールアクアグリーンの光の一つになってから10数年。

ありきたりだけど、楽しいこと、嬉しいこと、辛いこと、悲しいこと、憤りを感じること、喜怒哀楽。彼らを通じて色んな感情を経験してきた。

それは間違いなくcolorfulな日々であって、どこを切り取ってもかけがえのない思い出。
ファンになって良かった。これは堂々と胸を張って言える。
10年後も、20年後もきっとこの世界で泳いでいるんだろうな。そう思っていた。
でも、未来なんて何が起こるかわからないわけで。時には想像もしていなかった現実を突きつけられることもあるわけで。

2017年12月18日
思い出したくない日。だけど思い出してしまう日。もう二度と戻ってこない日。

足に力が入らなくなるほどの虚無感。気づけばぼーっとして知らず知らずのうちに目から大量の水分が流れ落ち、仕事にならなかった数日。笑顔でいなくちゃと思うほど笑えなかった。同僚が心配するほど表情がなかった。
誰かの胸で泣いたのも初めてだった。身内のお別れでも泣かなかったのに...
推しだとか推しじゃないとか関係ない。彼は一部。決して欠けてはいけないピース。彼のいない世界は永遠に完成しないパズルのよう。
いま思えば、あの日からずっと昇華できていないままなんだと思う。

「永遠に5人。」「4人だと完全体じゃないなんて思うのは、他の4人が頑張っているのにそれを否定するみたいだ。」
自分に言い聞かせるように4つの光を無理やり5つに見えるように誤魔化していた。
でも、心のどこかでモヤモヤしたものは残っていて。それを必死に見ないように、見えないように目を背けていたんだと思う。

結局、いくら時間が経っても、2018年2月の温かくて切なくて、胸が締め付けられるあのⅮiamond Skyから針は動いてないんだよ。わたしの時計。
外れたネジが見つからないまま。

やっぱり4つの光の中にもうひとつの光を探してしまうわけで。眼をこすっても、どう頑張っても見えなくて。
ああ。そっか。いないんだな…なんて自分を納得させるたびに切なくて。

3人が兵役に行っている数年間の活動休止中のほうが彼の面影を探してしまうこともなくてまだよかったのかもしれない。でもこれから行く末っ子が除隊したらいよいよ本格的に再始動するわけで。そうなるとまた違和感を感じたまま、それを見ないふりしなきゃいけなくなるわけで。

あの日がなかったら。国籍が違わなければ。言葉が通じ合えれば。人と会えないこんな世の中にならなければ。毎年恒例だったライブが変わらずできていたら…そんな幾つもの“たられば”を並べても、それは机上の空論。今のこの世界が現実。

勇気をだそう。決心しよう。

日本デビューから10周年。ここらでいったんこの海から上がろうかと。陸地から潮風を感じられる距離で眺めようかと。

彼らのおかげで人生が楽しくなったし、世界が広がった。
友人もたくさんできたし、ただ生活圏内で生きているだけでは出逢えない人たちに出逢えた。国を超えて知り合いもできた。
ましてや、彼らの国に住んで大学にも通ったし、彼らと話すこともできた。
信じられないくらい行動力も身についた。性格も変わった。

彼らから抱えきれないたくさんのものをもらった。
本当にDiamondのような輝くSHINeeな日々だった。

ありがとう。SHINee。本当にありがとう。SHINee WORLD。
パールアクアグリーンの、儚くて、力強く光る綺麗な海。
いつかまた、泳げる日まで…。

2021年5月25日 


P.S.デビュー13周年おめでとう。