早熟デザイナーと遅咲きデザイナー

あくまで主観だけど、人によってデザインレベルの成長曲線が2種類に大別できるのではと考えている。

かくいう自分はというと、完全に早熟タイプ(青の線)だった。

最初に入った会社にはデザイナーがおらず、つくり込むフェーズをすっ飛ばしてどんどんリリースさせてもらえた。
1年目でプライベートを含め10本はデザインしたサービスが世に出ていた。作ったこともないものを作るのでレベルは上がる一方で、このままいけば自分はすごいことになるんじゃないかと本気で思った。量はいつか質に転嫁すると信じて作りまくった。

こういう早熟タイプは要領が良いので(すみません。)効率よく納品できるレベルまで持っていき、どんどん仕事をこなしていく。早く終わっているように見えるので次の仕事を回される。

特にこの頃に独立してフリーランスなんかをしていると、時間=稼ぎという感覚が強くなり、質を高める時間がさらに取りづらくなる。

こなす仕事が増えると、成長速度はやっぱり落ちていく。そしてだんだん成長が実感できなくなってくる。(きた)


ひるがえって現在、会社には僕の他に4人のデザイナーがいて、自分で手を動かす時間は減っている。すると自分以外の成長の仕方も見えてくる

最初から仕事を丸投げできるわけではないけど、時間をかけさえすればクオリティをしっかり高められる人がいる。決して要領はよくないのかもしれないけど、スピードなんて3年もやっていれば倍くらいにはなる。

たぶん彼らには必要なのは、いきなり野に放つような裁量ある仕事ではなく、しっかり時間をかけられる環境と、できればレベルを引っ張り上げてくれる先輩だろう。
スピードが上がってくれば、質の高いものを余裕を持ってビシッと出してくる凄腕になる(はず)。

だんだん成果が出てくるのでオレンジのような曲線になる。

(グラフ再掲)

納期に追われて効率化を迫られ、数だけをこなした先にはデザイナーとしての成長が頭打ちになる。1つ1つの仕事を丁寧に質を高めた経験が息の長いデザイナーを育てる。

でも早熟タイプは初速が良いから、ベンチャーみたいな人を育てる時間がない環境では重宝されるだろう。

先が不安なら別の得意分野を見つけておくことをお勧めしたい。要領が良いから他分野との組み合わせ次第ではレアな存在になれるはず。


じっくり育つタイプはレベルが上がってしまえば食いっぱぐれはしない。
フリーランスになっても良いし、ベンチャーみたいな制約が少ない環境に身を移すのも良いと思う。

あとこれは人だけの問題ではなくて、環境によるところももちろんあるだろう。

こなしている仕事が多いと思ったら、立ち止まってみると良いと思う。
自分は今どんなカーブにいるかなと。

場所が変わるとこうなります。

では

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大堀祐一

株式会社DENDESIGNの代表取締役/サービスデザイナー。千葉大学工学部デザイン学科で非常勤講師。サバゲーとジープが趣味。

デザイン

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