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ブレインストーミングの作法

ブレインストーミング(以降ブレスト)は、複数人でアイデアを出し合い否定せず、とにかく思いついたことを嵐のように出し尽くす発想法です。ビジネスにおいても企画会議や商品名検討など様々なシーンで使われます。

ちなみにブレスト4原則というガイドラインも存在します。

ブレインストーミング4原則
・判断・結論を出さない(結論厳禁)
・粗野な考えを歓迎する(自由奔放)
・量を重視する(質より量)
・アイディアを結合し発展させる(結合改善)

今回はこのブレストをもっと効率的に行い、出てきたアイデアを活用する方法について書いてみます。

アイデアの質を高め、量を増やす

まずホワイトボードに書記が立つ以下のようなフォーメーションはNGです。複数人いるのに書記が1人では発散の速度が低下しますし、書記係のバイアスが入り込みます。

この後の工程も考慮して付箋/ポストイットを配り、全員でアイデアを書き出すことをお勧めします。

また原則の1つ「量を重視する」を突き詰めると質が低下しすぎ、出したアイデアの評価に時間がかかります。思考を少し深めるために個人で考える時間があるとベターです。

例えば最初に個別のアイデア出しの時間を設けて全体に共有。また個別の発想の時間を設けることを繰り返すことで、アイデアの質と量が担保されます。個別の作業時間に思考を深め、他者の考えを呼び水に新しい着想を得るのです。

アイデアを評価する

ブレストは発散の作業です、そのまま終えたのでは道半ば。しかも出てきたアイデアを評価するのは難しく、発言力のある人に評価が引っ張られることも多々あります。そこで個人のバイアスを出来るだけ取り除くため、アイデアの評価軸を先に決めておきましょう。

インパクトや実現可能性などアイデアを評価するために必要な軸を考え、その中でもとくに大切そうな2つをまず選びます。テープを十字に壁に貼り、評価軸に見立ててアイデアを貼って行きましょう。

それぞれの評価の高い第一象限の右上端にくるアイデアが暫定的な最優力候補です。そして配置する際には本当にその座標が妥当かをすり合わせながら行います。アイデアを出した本人すら気づいていないメリット/デメリットも多く存在しえます。

アイデアの認識を合わせる際に共有すべきこと
・アイデアの概要
・良いと思える点
・懸念される点

それでも位置が決まらない場合は各人でアイデアを採点し、その平均点を座標にしても構いません、権限を分散させて評価します。そうして一度評価し終えたら付箋を減らして評価軸を変えて再度行ってても良いでしょう。良いアイデアが見当たらないのであれば、再度ブレストに戻ってもOKです。

おまけ

アイデアを書き出す際に用いる付箋は俯瞰性や再利用性が高いのですが、どうしても簡潔になるため内容によっては多くの情報が抜け落ちます。大きいものも売っているので適切なサイズを用意しましょう。

あるいは簡単な絵を描いておくと良いでしょう。棒人間でも構いません、曖昧さをカバーしたり、発想の手助けにもなりえます。

ブレスト以外の発想法

発想に用いられる手法は何もブレストだけではありません。他にもっと知りたいという方は以下の本をお勧めします。

全てが実用的とは言えませんが、アイデア出しや発想法についてはおよそ網羅されている素晴らしい本です。

最後に

優れたアイデアは組み合わせによって起こります。方法論も大切ですが、組み合わせる素材をたくさん持っている方が質の高いアイデアを生み出せます。視点の異なるメンバーを加えたり、1時間でもインプットに集中する時間を設けるだけでアイデアの質・量は大きく向上するはずです。

凡人100人のアイデアより、ものすごいインプットをしてきた1人のアイデアが勝るのは普通のことです。

方法論とインプットの両輪を使って、ビジネスを前に進めるアイデアを生み出してみてください。

それでは

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