スクリーンショット_2018-03-14_13

Webサービスはレディメイドの時代へ

レディメイドオーダーメイドという言葉があります。Ready madeとはいわゆる既製品であり、画一的な工業製品を想像させます。Order Madeは職人が作ることから高品質で高級な一点物という印象を受けます。

タイトルの通り、Webサービスの中でもスマホアプリは今までオーダーメイドが中心でした。開発会社やデザイン会社はクライアントから受託し、こぞってクライアント独自のアプリを開発してきました。

ただ最近、IT系の専売特許だったスマホアプリ開発においても変化が見えて来ました。yappliGMOおみせアプリなど、一切開発をせずにアプリを作ってStoreに公開できるサービスが広がって来たのです。

これらのサービスは自分で機能を組み合わせ、見た目を調整でき、コンテンツの更新も管理画面から簡単に行えます。開発費用もかからないため非常に低コストでアプリをリリースすることができます。そうまさにレディメイドのアプリが増えて来ているのです。(かくいう自分もInsightCoreというアプリ作成サービスを手伝ってます。)

現在、これらのサービスはマーケティングアプリと呼ばれるような、店舗集客を目的としたジャンルに限定されています。非IT系の会社が欲しがるアプリというのはその辺りの需要が大きいのでしょう。

ただ今後はマーケティング用途にとどまらず、他ジャンルに広がってくる可能性があります。例えば広義でマッチングアプリというジャンルを作れるサービスができれば、出会い系サービスやフリマアプリ、シェアリングサービスはだいたい作れてしまいます。
つまり、メルカリやPairsと言ったオーダーメイドのメジャーサービスとは別に、もっと小規模で対象を限定した同様のアプリが乱立してくるかもしれないのです。

そうなった時、大手と小規模サービスが共生していくのか、結局は大手一強になってしまうのかはわかりません。ただかなりの確率でレディメイドのアプリはジャンル問わず増えていきます。メルカリやPairsを作りたい事業者は多くいるはずですし、地域限定マッチングアプリなどは独自の広報チャネルを持っていれば勝ち筋もありそうです。


ここで視点を変えて、オーダーメイドを作って来たエンジニアやデザイナーはどうなるのでしょうか。

オーダーメイドのクリエイターとして第一線で頑張るのか、レディメイドのクリエイターとして頑張るかの二択が考えられます。
アパレル業界に知り合いは少ないのですが、レディメイドのデザイナーと、パリコレに出展するようなブランドのデザイナーとの違いにヒントがあるかもしれません。

あるいはOSの仕様に振り回されている時点で、大半のクリエイターはレディメイドを担っているとも言えるのでしょうか(違うと言いたい)。そのあたり、またの機会に書いてみようと思います。

100年前にレディメイドが批判される時代がありました。時代によって世の中のニーズに合ったものが広がっていく。その流れにクリエイターは抗えないんでしょうかね。


それでは

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?