見出し画像

女子サッカーのススメ

ども。ジュンです。

久々に感動して書かなきゃと思ってしまったので、酔いどれながら走り書いてみます。

僕は昨年から、アビスパ福岡のサポーターでありながら、同じく福岡を拠点とするなでしこリーグ2部のクラブ「福岡 J・アンクラス」というチームの応援も始めました。

まだまだ観客やサポーターは全くといっていいほど少ないので、なんだか「本気で応援しなきゃ」という気持ちが芽生え、今年からは本格的にサポーターとして「アンクラス」の応援にホーム全試合に足を運んできました。

そこで気付いたことや、女子サッカー、女子スポーツを観戦・応援する文化が普通になればいいなという気持ちで、ここまで観戦してきての魅力をお伝えしようと思います。

⚓距離がものすごく、近い!

どこかのJリーグチームのファンサポーターになって初めてクラブの練習場などに見学に行くと、多分その選手との距離感に驚くと思います。これはサッカー界・Jリーグの良さでありますが、女子サッカーの距離感はそれ以上のものがあるのです。

「アンクラス」だけなのか、なでしこ全体なのかわからないが、男子サッカーとは比にならんくらい選手とサポーターの距離が、ものすごく近いのです。しかも、試合で。

そう書くともちろん女子なんで、あまりに近いと難しいことも起こり得ると思いますが、あくまで応援している人とチームは、性の違いや選手とサポーターの垣根を越えて、それぞれ一人の人間として「同じ目的・同じ目標」に向かって共にクラブやリーグを良くしようという雰囲気で溢れているので、野暮なことは起こりにくいと思っています。

特にそれは試合の応援や取り組みに表出するだけでなく、特に試合の前後に非常に現れるのです。

どういうことか?

アンクラスの場合、スタッフが限られていたりするので、試合会場の設営や運営・撤収を、選手達もスタッフもサポーターも全員で行います。(サポーターの参加はまだ少ない😅)

Jリーグだと、「クラブのスタッフ」と「サポーターの有志や団体」とが一緒にボランティアとして活動することはあっても、選手が設営・運営・撤収に加わることはまず絶対にないです。

ところがアンクラスは、全員で設営を行い、試合中はメンバー外の選手はグッズ販売に回ったり、ライブ配信に回ったりを当然のように行います。

試合が終われば、今そこで90分間走って戦った選手たちがスタンドに上がってきて垂れ幕の撤収や後片付けをやり始めます。
これには本当に驚きです!

そして自然とサポーターも自分たちの片付けをやりつつ撤収を手伝うのです。 で、共に撤収をしながら選手たちと、

「応援ありがとうございました。最高でした!」
「今日は最高のゲームだったよ」「もう一点決めたかったな」「怪我大丈夫か」などの会話が始まり交流が生まれるのです。

通常のスポーツ興行だとまずあり得ない光景ですが、これが何とも言えない良さがあるのです。 野次やブーイングなど、まず聞いたことはないです。

あくまでも、共に試合を創る者、共に戦う同士みたいな無意識の意識がある上に、選手との距離も近いので、一体感というより、もうファミリー感さえ感じます

今は観客数も少なく、サポーターもまだ多くはないですが、
いつか沢山の観客が入るようになっても、この「距離感の近さ」だけは続けて欲しいと、個人的に思うのです。

ぜひスタジアムに足を運んで、サポーターと選手たちが直で交流する感じを味わって欲しいです。

⚓SNSでも距離が近い

ここ最近、多くの選手たちが積極的にSNSを通じて発信をしてくれてます。

通常は何らかの告知や気持ちを書いて終わるものです。

しかしこれもアンクラスだけなのか分かりませんが、サポーターの反応に、選手たちが一つ一つ応えてくれます

ま、人数が少ないということを言ってしまえばそれまでですが、サポの反応に丁寧にコメントを返すなんて、Jリーグやプロ野球などではほとんど見かけません

ただ返しているというより、ほぼサポーターとSNS上で会話をし、交流を楽しんでいる感じです。
これにもマジで、驚きです!

今のところ誹謗中傷などは見当たりません。危険と言えば危険ですが、これもアンクラスの「垣根のない良さ」だと僕は思っています。

もちろんお互いが「善良である」ことが求められますが、皆様がそもそも「アンクラスをどげんかせんといかん」「なでしこの頑張りを知ってもらいたい」という気持ちが強いので、前向きなやり取りが多いのです。
ぜひ、SNSをフォローして、応援してください!

⚓観客席が、とにかく優しい

個人的な話ですが、子連れでJリーグや野球の観戦に行くと、
「おとなしくさせてください」と言われたことが何度かあります。
その度に「すいません」を連発することになるのです。
同じ様な経験をした親御さんは割といるのではないかと思います。

ウチの子も含めて、子供たちはほぼ90分、いや半日、もちません。

無論、アンクラスでも同じなんですが、
私はアンクラスの試合で「すいません」を言ったことは、ほとんどありません。

観客席がまだ少ないので起こる事ですが、子供が客席を多少走り回ることがあります。(笑) 同じく親はハラハラするものです。💦

ところが子供が客席を多少走り回っても、えらく寛容な姿勢でいてくれたり、はたまた我が子のように優しく注意してくれたりと、
とにかく、スタンドのお客様がなぜかものすごく優しいのです。

理由は分かりませんが、とにかく優しいのです。

昨年、一度だけアンクラスの試合で「申し訳ございません」を言ったのですが、その日も子供連れで応援していると、少し目を離した隙に次男が自席を離れどこかに行ってしまったのです。
事無くすぐに戻ってきたのですが、口には飴を咥(くわ)えていました。「え?!、飴ちゃんどうしたん?」と聞くと、次男は後ろの方を指さし、振り返るとご夫婦で来られていたご婦人がこちらに手を振ってくれていました。
すぐに駆け寄り「申し訳ございません。走り回ったうえになんか飴を頂いたみたいなんですが」
「いいえ、子供はじっとしてるのはつらいからねぇ。勝手に飴あげてごめんなさいね」と。
よく話を聞くと、ご婦人は試合を見ながらも、私が一人ハリセン叩いて応援していたので、様子を見ていたそうで。
「ありがとうございます」を心から言いました。
更に聞けば、私の応援するチームのライバルチームのサポーターさんでした(笑)。

もちろんアビスパのサポーターにも家族のように接してくれる方は沢山いるのですが、中には「お金出して見に来てるんだから子供はおとなしくさせといてくれ」的な感じの方もやはりいます。

もちろん、子供には走り回ったり邪魔にならないように言うのですが。
しかし「アンクラスのスタンド」はそんな風に、なぜだか非常に寛容で、とても温かいのです。

理由は本当にわかりません。
ただ何度も言いますが、お互いに「もっとクラブを良くしよう」「リーグを良くしよう」という無意識の意識があって、リスペクトとポジティブな空気を感じるのです。
なので、それぞれの状況やアイデアを尊重しながら、「今自分にできること」をそれぞれの立場でやろうとする空気があるのではないかと。
子連れで行く者として甘い考えかも知れませんが、応援する人もいて、見守る人もいて、一人を楽しむ人には邪魔にならないように鳴り物応援の場所もわきまえつつ、みんなが楽しめる空間を創っている、
そんな空間が肌感覚として何となくあるのです。

世間的によく言われる「○○平等」とか、わざわざ定義しなくても、
それぞれ色んな人がいて一つの目的で存在している世界が「女子サッカー」や「アンクラス」という世界の中に自然とあるのではないかと思うのです。

もちろんウチも含め子供から目を離さず注意は必要ですが、子育て中のファミリーでも安心して観戦できる空気はあると思うので、ぜひ観戦に訪れてください。

⚓初の、鳴り物・声出し応援!

先日の試合でめちゃくちゃ嬉しい出来事があったので紹介させてください!

アンクラスサポーターの我々は今のところ、特定の応援グループや団体などがありません。
ですので、それまではほとんど音や声はなく、僕自身も太鼓など鳴り物を持ってなかったので、正直僕一人でハリセンを叩いて応援するという何とも寂しい応援の状態でした。

昨年一度だけ、ドラムを持ち込んで初観戦して頂いた方と鳴り物応援しましたが、まだコロナ禍ということもあり声を出しての応援も出来なかったのでやはり寂しいスタンドの空気がありました。

ところが、
先日の試合(5/21vsヴィアティン三重レディース戦)で、昨年ドラムを持ち込んで応援して頂いた方が積極的に声かけもらい、またSNSで繋がった仲間同士で集まり、ようやく十数人で、鳴り物・声出し応援が出来たのです!

もう、嬉しくて嬉しくて😭😭😭

もちろん、昔のチャント(応援歌)は知らないので、急ごしらえで作ってもらいつつ、私も少し作ったり。
それを当日、歌詞を書いたプリントを配り、練習などせずにその場のノリだけで歌うのです。

Jリーグの場合だと、コールリーダーがいて、太鼓叩く人がいて、決まったチャントもあり、グループが先導していくものですが、そういうのはとにかく何もないので、すべてノリです。

その場で声出してた人の中から、
「やったことないよ」
とか言いながら次第にコールリードしてくれるようになり、太鼓も声出しも合わせるようになって。太鼓も僕自身含めて、初めて叩く人もいて。

最初は少し合わないんですが、それでも気持ち込めて応援してくれて。
それがものすごく嬉しくて、楽しくて。

最初、音もしないスタジアムの空気のところから、私がハリセンを叩き始め次第に手拍子が生まれ始め、少しずつ来た人の中で仲間ができたり。
だけどホームゲームでも相手の応援の方が大きいというふがいない応援が続いていて。
そんなことが頭をよぎると、
なぜか太鼓を叩きながら、溢れそうになりました😭😭😭

その日の試合は、選手たちが水を得た魚のごとく、躍動しまくり、勝利を掴みました!
試合後、選手たちはいつもと同じくスタンドに来てくれたのですが、皆んな声を弾ませ、興奮した様子で挨拶に来てくれました。
それは僕らも同じで、

「応援、本当にありがとうございました!あんなに応援されたことなかったので、もう最高でした!めちゃくちゃ力になりました!」
「ナイスゲームだったよ」「いや~、今季一番のゲームだったよ」
「もう一点行けてたよ」「また絶対応援に来るから」「また一緒に頑張ろうね」

お互い声をかけながら、グータッチなど交わす。そんな光景を見ていると、一人また溢れそうになりました。

本当に嬉しくて嬉しくて、多分、いや絶対に忘れない日になりました。
いつ死んでもいいぐらい、幸せでした。(やっぱ死にません)
共に応援してくださった皆様と、手拍子で後押ししてくださった皆様に、
ものすごく感謝しております!

本当にありがとうございました!

⚓応援は自由でいいんじゃないかな

その幸せな翌日、ふと振り返って思ったことがあります。

応援はもっと自由でいいんじゃないかな、と。

団体もなく、先導するグループもないけど、
誰がいつ来ても、応援の輪の中に入り楽しめる空間があってもいいんじゃないかなと思いました。

Jリーグの応援はそれはそれで楽しいけど、
初めて来た人があのゴール裏の独特の雰囲気の中に入るには(僕は大好きですが)、目に見えない結界みたいなのが存在していて、やはり躊躇するし、自然と棲み分けを気にしている感じもある気もします。

だけど女子サッカーには、逆にヤジを飛ばしたり厳しい声をあげることを躊躇する空気が自然とあったりして、男子のそれとは全く違う気がします。

同じサッカーなんだけど、その性質だったりスピードだったりは一目瞭然です。男子に目が慣れてると、初めて見た人には物足りなさを感じるかも知れないです。

だけど、ピッチで必死に戦う姿は同じです。

尚且つ、なでしこリーグの選手は、仕事も頑張りながら選手としてもチャレンジしていることだけでも、胸が熱くなります。
先日スタジアムで知り合った方は、ユニフォームスポンサーの会社で働いてらして、選手達数人はそこで働いているらしく、
「いつも彼女たちが職場でも頑張っている姿をみていて、そしてまた選手として頑張っている。当たり前のように応援しちゃうよね」
と、仰ってました。すごく同感です。

その彼女たちの背中を押す応援は、できればポジティブでありたいし、
いつでもだれでも出入り自由な、楽しめる応援でありたいと、
勝手に思っています。

先日の試合も、前の試合で知り合った人が、駆けつけてくれて途中から応援の輪に加わってくれたり、SNSだけで繋がってた人が初めて太鼓叩いてくれたりと、応援を楽しんでくれていました。
ある方は、「今日の夜も仕事だけど、試合見に来て応援するだけで元気をもらって、仕事も頑張れるんですよ」と仰ってて、なぜか胸がジーンとしました。

なでしこリーグの他クラブの応援はどうなのかは、勉強不足でまだ知らないけど、「福岡J・アンクラス」の応援スタイルは、とにかく誰でも楽しめる応援スタイルを目指したいなぁ~、と勝手に思っているのです。

小さなお子ちゃま、おじいちゃんあばあちゃん、男の子女の子またはどちらでもない人も、障がいがある人も、不登校の子も、仕事に悩む人も、子育てで疲れている人も、、、、、

どんな人でもウェルカムで、そこに行けば楽しくて、頑張ってる姿に元気や勇気をもらって、ニコニコで家に帰って来られる。

そんな空間が「福岡J・アンクラス」の中に創れたら、最高だなと感じます。
僕はいちサポーターですが、そんな手助けが出来たら幸せです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
ぜひ、「福岡J・アンクラス」の応援お願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?