20150220_オッズボード

堀江貴文さんにツッコミ入れたらバズった「馬券市場の仕組み」の解説

こんにちは。本田です。馬券市場の仕組みに関しては、頭では分かっているけど、「市場参加者間の競争」だという本質的な部分がピンとこない方が多いようです。

こちらはかつて、堀江貴文さんのツイートに乗っかったカジノ専門家木曽崇さんのブログ記事に乗っかって書いてみた記事です。好運にもお二人の目に留まり反応いただいたことで、BLOGOSかYahoo!ニュースかどちらかで、そこそこバズったようです。

こちらが発端となった堀江さんのツイート。

堀江さんの意見はいつものようにシンプルですが、それゆえに、ちょっと足りないように感じました。

皆が安心して高回収率のソフト(以下、必勝ソフト)で買えるようになれば、売上も伸びて、JRAもホクホクだろうということなのだと思いますが、記事の後半で説明していますが、必勝ソフトが市場に投入されても、それだけではそれほど大きく市場が拡大することはありません。

ホクホクではなく、ソコソコくらいなのかなと。

そして、こちらがカジノ専門家木曽崇さんのブログ記事。

木曽さんの主張の大前提は、払戻率が一定の中で、一部マニアが勝ち易くなると、そのぶんほかの一般の方が負け易い市場になるということです。

また、そうしたマニアが全国の公営競技場で同様に稼ぎまくることで、一時的に売上が増えるものの、一般の市場参加者の資金がマニアに吸い上げられることで、結局はギャンブル市場の資金総量が急速に減って、市場が縮小すると説明されています。

一部の人が勝ち易くなれば他の人が負け易くなるというのは確かにそうなのですが、カジノとは異なり、大金を持った合理的で優秀な市場参加者が、他の能力的に劣る市場参加者から資金を吸い上げることは、馬券市場の場合は不可能と言ってよいのです。

勝つ確率ではなく回収額の期待値で買う

馬券市場における必勝ソフトと言うと、「レースごとの勝ち馬や上位馬を当てるソフト」と考えがちですが、それは正しくありません。

馬券購入の本来の目的は、単に買い目を当てることではなく、買い目を当てた結果、賭け金以上の払い戻しを受けることなのです。

したがって、必勝ソフトに必要なのは、各馬が勝つ確率を予測し、それを競馬市場における「価格」である払戻しオッズと比較し、価格的にオイシイものをピックアップする機能です。割安のもの、回収率の期待値が高いものを狙って買う、ということです。

そうなると、自らの馬券購入によって市場価格を割高にならないように気をつけなければなりません。市場の中で自らはマイナーな存在である必要があるわけです。

ここがカジノとの決定的な違いです。

競馬好きな方にはもちろん、そうではない方にとってもオススメの記事なので、ぜひ読んでいただけたらなと思います。