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内診というものは

嫌である。

わたしは今、持病でいくつか病院に通っている。
そのうちのひとつが、子宮内膜症で薬を飲んでいる。薬がなくなる頃にやっとこやっとこ病院にいくわけである。
この病院は産科がメインというか、腕の良い先生なのでほぼ妊婦さんばかり。おばちゃん肩身狭い。置いてある雑誌がひよこクラブとかファッション系。おばちゃん週刊誌読みたい。

さて、今回も薬がなくなるので病院へ。しかし、前回言われたのだ。「2年経つし、そろそろ検査しよっか」

子宮がん検診である。毎年の健康診断でも2年に1度受けられるやつ。わたしは病院に通っているので健康診断のときは受けずに病院で受けている。

「たまには見ないとね」

ハァ~である。
わたくしこの内診というやつが、だいっっっっっっっきらいでしかたない。好きな人はいないと思うが。

ご存知ない方もいらっしゃると思うので、チャッと説明すると、椅子がくるりと回りながら脚をぱかーんと開かせて中を診やがるのである。

この椅子。座るとまず、お尻を乗せる部分が少ない。わたしはお尻を、どう、おさめればいいの?と思ってるうちに看護師さんが「まわりまーす」と声をかける。するとなんやら軽快な音楽と共に椅子が回り始める。お尻は宙ぶらりん。
さてわたくし、体のかたさには定評があり、前屈などマイナスしか出せない。そんなわたくしの脚を容赦なく広げる椅子であるが、もはやわたしはイテテテテ股関節イテテテテむりむりむりむり状態。そこに先生が登場して「脚もっと広げて」とか言いやがる。股関節が!限界突破です!

あとはまあ、診るんですよ。あーれやこれや。これがね、わたくしSSサイズでも悲鳴あげるんすよ。

子宮がん検診の抗体をぐりんぐりんと採り、そのあと超音波で経過観察である。
なんのって?筋腫のさ。

そう、わたくし筋腫があるのです。なんかねえ、今の病院には致死量の不正出血したときに救急で駆け込んだんだけれども、その時に言われたんですよ、筋腫ありますって。前の病院でもちゃんと検査受けていたけど筋腫のことなんて言われなくて。この大きさの筋腫見逃すことはないと思うと先生に言われて、なんやスルーされてたんかわたしと。だからもうあの病院絶対いかない。

さて今回も筋腫の大きさをはかります。先生が超音波ではかってるのがモニターでわかりますのよ。

その間も股関節の限界突破と戦い、はい終わりですよーと椅子がまた回転していく。閉じられた部分にお尻の肉を挟まれるのもいつものことで、サッと着地しておパンツをはきます。おパンツは脱ぐのよ?脱いで脚ぱかーんよ?わかってるか?

すぐに筋腫の大きさを写真で見せてもらい、2年前とくらべて一センチくらい、一回り大きくなっていると。ただ、2年で一センチはさほどでないし、この大きさなら手術はいらないとのこと。
筋腫って、これからも大きくなるんですかね?と聞いてみた。若いほうが大きくなりやすいらしく、わたしはもう40歳なのでまだ若いほうだけど。今飲んでるお薬で生理はちゃんと止まってるので、このまま閉経までいきましょうと。筋腫ってのはただ大きくなるだけのやつだからと。年齢的に大丈夫だよって。

ふーむ。それならいいのかねえ。看護師さんも、生理っていつ来た?薬飲んでからは来てない?って言ったら笑顔だったしな。

わたしは多分この先も妊娠出産はなくて、望んでもいないのだけれども。
薬で生理がなくなり、マジほんと楽すぎて戻れないもの。生理いらん。

しかし閉経までって10年くらいない?ながーい。

そんなわけで、特にこの内診ってやつのせいで婦人科の敷居ってめちゃ高いと思うんだよね。
10代の子でも不安があれば婦人科いこうって言っても、いきたくないよね。40歳なっても嫌だもの。股関節が。
性交渉の経験がない10代の子には内診はしないっていう病院もあるらしいけど、大概は内診する。血ドッバドバ出てても今の状態を診たいからって内診して床やらなんやらを事件現場のようにしちまったのはわたしです。

内診ということ、それに伴うあの回転椅子の存在。これがほんと、婦人科いきたくない理由だよね。
わたしは生理が始まった時からずっと生理不順でめちゃ重で、それが二十歳過ぎてもだったから、ちゃんと病院いかなきゃいけなかったのにね。ずーっとそのままで30歳くらいで不正出血し始めてもなお病院いきたくなかったもん。

ちゃんと診て貰うことは大切だとはわかるんだけれども。嫌だよなあ。

ちなみにうちの先生は終わってからずっと痛かったねごめんねと言ってくれました。股関節がね。内診もちゃんと痛かったから痛いと叫びましたよMサイズ使ったでしょ先生。

2年前はこの検診の時にポリープ見つけてその場で取りましたからね。エグいて。

これを読んで内診が怖くなってしまった方いたら申し訳ないが、全然平気って人もいると思うので、とにかく受診を躊躇うことはないようにと願うばかりです。

もし内診嫌だなって怖いなってなった時は、わたしの股関節限界突破を思い出して、あいつよりマシだなって笑ってください。

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