ほうしょうまり

日本生まれ、東南アジア、ヨーロッパ育ち。広告代理店営業→2021年夏よりアメリカ・NY…

ほうしょうまり

日本生まれ、東南アジア、ヨーロッパ育ち。広告代理店営業→2021年夏よりアメリカ・NYのParsons School of Design (AAS Communication Design)に留学中。 https://mari-hosho.com/

マガジン

  • とにかく明るい生存報告記 in New York@2年目

    金なし、コネなし、笑うしかなし。ニューヨーク生活の全てのサバイバル備忘録。主にパーソンズ美術大学での生活、ニューヨークのデザイナー就職状況、できればトレンドについて。 (2022年7月29日〜)

  • とにかく明るい生存報告記 in New York @ 1年目

    予測不可能も楽しみたい、ニューヨーク生活の全ての備忘録。主に初めてのNY生活、パーソンズ美術大学での生活について。 (2021年7月29日〜2022年7月28日)

  • 世界のクリエイティブネタ帳

    世界中の広告やプロモーションで面白そうなもの、トレンドになりそうなもの、まだ注目されていないものをピックアップしました。

  • コラム街

    • 92本

    ここはコラムしかない場所、「コラム街」。 コラムコラムコラム……どこを見てもコラムしかありません。なぜでしょう?  企画力をみがく講座「企画でメシを食っていく」で、 受講生に出た課題は、ずばりコラムを書くこと。 サーフィン、日本語、旅、プロダクトデザイン、アニメについて…… 個性的なコラムがたくさん生まれました。 連載の第1回目だけを提出するという課題でしたが、「1つ書いただけじゃもったいない!」ということで、みんなでこの「街」をつくりました。 だから、ここにはコラムしかないのです。 コラムの良さは、サクッと読めること、連載の途中から読んでも大丈夫なこと。 ここにあるコラムはすべて800文字以内。どれから読んでも「読んで良かった」と思えるコラムがこの街にはあります。

最近の記事

  • 固定された記事

美術が苦手だった私がニューヨークでデザイナーになるまで。

小さい頃から絵を描くのがとても苦手だった私にとって、 美術やデザインは、小さい頃から絵が好きだったり、絵が上手だねって褒められてきた人たちのためのものだと思ってきました。 美的センスが神がかっている人が周りにたくさんいて、「すごいな」ってずっと思ってきたのですが、思い切って踏み込めず。 30歳目前に、ふと「生きててできるようになっておきたいことってなんだろう」と思ったときに、「やっぱり誰かのため、何かのためにものを作れる人になりたい」という気持ちを意識するようになり。ずっと

    • 気まぐれなアメリカのデザイントレンド解説:なぜ街中が文字だらけなのか考えてみた

      ニューヨークに来てからずっと疑問に思っていることがあります。 なぜ、レストランのメニューは文字だけなのか。 わからないじゃないか、どんなメニューか。 なぜ、ポスターは文字だけなものが多いのか。 思い返せば、日本の広告は、写真やイラストがとても多かった気がします。 とにかく、街中が文字だらけなのだ。 思えばアイコンのような絵も少ない。 レストランについては、とある研究で、写真付きのメニューと写真なしのメニューのどちらの方がオーダーされる確率が高かったか調べたそうです。そ

      • 考え過ぎて、気がついたら作れなくなってしまっている

        7月は、自分にとって予期せぬ動きが多い1ヶ月でした。 先月末は、もっと自由な時間があると思っており、「これでたくさんデザインや好きなことに向き合う時間ができる!」と思っていました。 ただ、月初から予期せぬご縁があったり、とても久々な人たちから連絡があったりしました。 どれも決して悪いことではない。むしろ、とてもありがたいご縁で、どの人とも楽しく時間が過ごせていました。けれども本当はもっと作る時間を割くはずだったのに、という自分のタイムマネジメントへの不満と、チャンスは逃した

        • 気まぐれなアメリカのデザイントレンド解説:かわいいルールづくり

          私は今働いているNPOで、ブランドイメージをデザインに落とし込む仕事をしつつ、今後に向けて就活をしたり、フリーで仕事を受けたりしています。 そんな中、とある面接のあと、フィードバックを受ける中で、「もっと色々なブランドがなぜ特定のタイポグラフィを使っているのか、なぜその色を使っているのか理由を知って、それを作ったものに反映させていくといいかもね。」と言われてから、仕事でも、いろいろなブランドの背景を調べるようになりました。 そもそも、ブランドってなんだろう? なぜ、グッチ

        • 固定された記事

        美術が苦手だった私がニューヨークでデザイナーになるまで。

        マガジン

        • とにかく明るい生存報告記 in New York@2年目
          23本
        • とにかく明るい生存報告記 in New York @ 1年目
          52本
        • 世界のクリエイティブネタ帳
          16本
        • コラム街
          92本

        記事

          ニューヨークほど、運命が動く街はないかもしれない。

          ある日のこと。NYで出会った高校の先輩から連絡があり、大学院を終えて、母国に帰るからお茶をしよう、と誘われました。 高校時代はお互い知らなかったものの、その先輩とは友人を通して知り合い、共通の知り合いや話題も多かったからすぐに打ち解け、NYにいる友人たちと、グループで旅行に行くまでになっていました。 二つ返事で誘いに乗ったその日の午後、流れでその共通の友人たちの近況の話になると、先輩は「実は…」と突然歯切れが悪くなり、顔を曇らせました。 聞くと、そのメンバーの1人は誕生

          ニューヨークほど、運命が動く街はないかもしれない。

          卒業制作のご紹介: Traveler's Collage

          卒業式からあっという間に2週間近く経っていて、時の早さが怖いやら、すごいやら。周りの友人たちも、日本に帰国したり、他の国に行く人もぽろぽろで始めていて、出会いと別れの季節であることを実感させられます。 卒業式から少し時間が経ってしまったのですが、せっかくなので、パーソンズの卒業制作で、何をしたかご紹介したいと思います。 もともと、私の学部はCommunication Design学科というのですが、取り扱っているのは二次元のデザイン全て。ポスターや雑誌、本といった紙媒体か

          卒業制作のご紹介: Traveler's Collage

          持たざる者の、声となれ。

          先週末、無事に卒業式を迎えました。 私にとっては半年遅れの卒業式。 その週の木曜日に学部だけのこぢんまりとした卒業式を学校で、土曜日には大学全体の卒業式をUSオープンの会場だったテニスコートを借りて行いました。 同期たちとわいわいできたり、日本から来た家族と一緒に時間を過ごせたのは、お祭りみたいでいい思い出になったと思います。 卒業式では、優秀だった教授や博士課程、大学院生や学部生に賞が贈られます。その博士課程の受賞者の一人が、イランでの女性の立場向上のために戦うジャーナリ

          持たざる者の、声となれ。

          気まぐれなアメリカのデザイントレンド解説:マッチングアプリの電車広告から見る、ニューヨークの出会い事情

          前職が広告代理店なのもあって、電車の車内や、街中の広告や映像はついつい見てしまう癖があります。日本も含めて、広告が面白いのは、その場所や人、文化が垣間見えること。 特にNYは日本だと掲出されない業種やちょっとセンシティブな製品も堂々と公の場に出ていたりします。そのひとつが、今や主流となっている出会い系アプリなのかなと思っています。 私が気になったポイントはこの3つ。 アプリのデザインがおしゃれ 日本ではアプリを使ったことがないので、どういったデザインかは実はあまり詳し

          気まぐれなアメリカのデザイントレンド解説:マッチングアプリの電車広告から見る、ニューヨークの出会い事情

          すべて手放すことにした、春

          5月初日。今まで持っていた夢ややりたかったこと全て、一度手放すことにしました。 人生を通じて前に進むために私を支えてきたのは、「絶対にこうしたい。」という目標たちでした。私は、やりたいことのためには手段も選ばないし、努力も惜しまない。その結果自分が決めた目標、行きたかった大学、仕事、留学も全て手に入れてきました。 この2年間の間に私を支えていた目標は、 「アメリカ社会の中で、0からデザイナーとして国籍や人種問わず一緒に働けるようになって、実力をつけること。」 「アメリカに

          すべて手放すことにした、春

          必要なのは、安心よりわくわくなのかもしれない

          ここ3ヶ月は色々な仕事が決まったりして、 気がついたらニューヨークにも春が来ていました。 今、私は日本の会社の仕事で前職と似ているプロデューサーの仕事と、NYのとあるNPOでデザイナーとして仕事をしています。まさか2つ仕事を掛け持ちすることになるとは思わなかったのですが、色々なチャンスを引き取った結果、2つの仕事と、個人的に頼まれる案件があったりして、仕事を掛け持ちしまくる今の生活に至ってます。 どれもリモートワークだからギリギリ成り立っているものの、まだビザの保証が立っ

          必要なのは、安心よりわくわくなのかもしれない

          過去を買ってくれる人か、今を買ってくれる人か

          最近、嬉しかったことがありました。 前職のデザイナーの先輩と話していた時に、 「敷居が高いかもしれないけど、ほうしょうさんは、僕たちデザイナーの仲間だから。」 と言われたこと。 アメリカに来てから、よくいろいろな仕事のスカウトをいただくことが増えました。それはとてもありがたいことなのだけれども、大体皆前職の経験を元としたオファーが多いです。直近でも「あなたのデザインは弱いけれども、前職はいい会社を出ていて、その経験があるから採用を検討したい」と言われたこともありました。

          過去を買ってくれる人か、今を買ってくれる人か

          デザインの観点から垣間見たCES2023

          前のnoteにも書いたのですが、1月から新しい仕事を始め、早速1月5日から9日まで急遽ラスベガスに行っていました。正式に入社して2日後のことです。 毎日歩き回っていたので、ホテルに帰ってくる時には記憶が飛ぶほどクタクタだったのですが、CESやSXSWのような海外の展示市は密かに憧れだったので、念願が叶ったのは嬉しかったです。 だいぶ日が経っていますが、個人的に気になったものたちについて書いてみます。 今まで見たことないレベルの映像がお出迎え事前のリサーチで、LGが毎年豪

          デザインの観点から垣間見たCES2023

          2023年は、「もっと」

          2023年に入ってから、新しい仕事などでパタパタしていたら、あっという間に半ばになっていました。 新年は友達とマンハッタンで初日の出を見に行っていたのですが、その後早速出張が入り、飛行機の中でこの記事を書いたりしていて、すでに予測不可能な方向に進んでおります。 2022年は、アメリカでの就活、学校の卒業と一気にいろんな節目がやってきた年でした。人生で初めて金銭的に困窮したし、人生のあらゆる面で葛藤することも多かったのですが、結果的に人に言ったり目標として書いたことはほぼ実現

          2023年は、「もっと」

          振り返り:2022年に私が最も影響を受けたものたち

          ニューヨークから、明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 (写真は、まだ大晦日のTimes Squareの様子。) 年末年始は友人の家で集まり三昧で、気がついたら2023年になっていました。もうすでに明けてしまったのですが、2022年の暮れに振り返りも兼ねて、1年で影響を受けたものを備忘録的に残していたので、ぜひ紹介させてください。 映画Encanto 「きっと数十本は観ているだろうに一番影響を受けたものがこれかよ!」とツッコミを受けそうなも

          振り返り:2022年に私が最も影響を受けたものたち

          30歳を超えてパーソンズ美術大学に留学をして良かったこと5つ

          以前お伝えしたストライキが、学期終了予定日の1週間前に突然終わり、怒涛の如く課題提出を終わらせました。全ての単位も、授業も取り終えているので、よほどのことがなければ今年末に卒業です。 1年半。長いように思えて、とてもあっという間でした。 まだ卒業した実感がないのですが、来年から働き始めることを考えると、新しいフェーズに入るワクワクと、晴れやかな気持ちでいます。 振り返りも兼ねて、30代に入って留学するという決断をして、良かったことを紹介させてください。 ①作りたいと思え

          30歳を超えてパーソンズ美術大学に留学をして良かったこと5つ

          それでも日本は、まだまだいける国だと思いたい

          学校でのストライキが相変わらず続いている中、 日本がドイツに続き、スペインに勝つという奇跡が起きました。 実は、もともとサッカーも日本もそこまで思い入れがあるわけではありません。ワールドカップの時も、「まあ1戦勝てば嬉しいかな」ぐらいのかなりドライな印象でした。 そもそもワールドカップが児童労働など、人権問題が多い国で行われることで、どこまでその問題に貢献できるんだろう、もしやむしろ問題の悪化に加担しているのではないか、とか色々考えてしまっていました。 また、監督問題で揉め

          それでも日本は、まだまだいける国だと思いたい