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「広告目線な日本ステキ発見!」#5 -なぜここに特等席が-

2019年も後半戦。徐々に夏めいてきていて、気がついたらコラムも最終回。(先月はお休みいただき失礼いたしました。)

九州から帰ってきて以来仕事に忙殺されており、「月1回東京を出ないと死んじゃう病気なんです。」という冗談も本当になりそうな勢いで、「忙しい」という文字通り「心を失っている」状態だった。

今月ようやく思い立ち、前から気になっていた植田正治という写真家の作品を観に、気がついたら鳥取県のフライトチケットを手にしていた。

梅雨だからか、あいにくの雨。本当は中国地方最高峰の大山を望むはずが、見事に曇天。けれども念願の植田正治の、砂丘をバックにした写真はどれもかっこよかった。

そんな帰りの空港で、とある椅子に出会う。

「マツコ・デラックス様へ」

「いつも鳥取県に並々ならぬ関心を持っていただき、また誰よりも応援(心配)してくださいまして誠にありがとうございます。」という丁寧すぎるレターとマツコ・デラックス用の椅子(普通の1人用ソファサイズ)がお店の前にでんっと置いてある。あまりにも突っ込みどころが多すぎる。

この椅子が置かれていたのは、ちょっと前に話題になっていた「すなば珈琲」のカフェの手前。なんでもこのすなば珈琲は、人気テレビ番組『月曜から夜更かし』で取り上げられてから全国区の知名度となったそうだ。今では鳥取県内の観光名所の中で、鳥取砂丘、鬼太郎ロードに続いて4位になっている。もともと日本で二番目にコーヒーが消化されている県であるほど、珈琲が好きな県民が多く、カフェもすぐ浸透したようだった。

けれどもここでふと気づいたことがある。思えば鳥取県のふたつの空港も「鳥取砂丘コナン空港」と「米子鬼太郎空港」だったりする。県知事までもが最近までスターバックスがないことをネタにしていた。鳥取県は人気コンテンツに便乗しすぎなのではないかと。まあでもいいか。この有名なものにぽんと乗っかれる身軽さ、柔軟さが鳥取県の魅力なのかもしれない。

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最後に

全5回。まず、読んでくださりありがとうございました。

この半年間、仕事の状況が激変し、正直旅行どころか寝る時間もなく、すごく追い詰められてきたけれども、その中で数少ない楽しみが、旅となりました。あえて(つい?)予習せずふらっと旅行し、ネタを必死で探し、コラムを更新するプレッシャーを乗り越えてきて、やはり旅行は視点を変えれば変えるほど発見があることに気がつかされました。行く前は憂鬱で、でも行ってからやっぱり行ってよかったと思うことばかりで。このコラムを読んでくださった方にとっても、このコラムが少しでもちょっとした「発見」に繋がったら嬉しいです。

現在の達成率は38都道府県/47都道府県。全国制覇という目標まであと9県。どう制覇しようかな。


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