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『パパ・ユーア クレイジー』

The 5th of 7 days book cover challenge.

“7days book cover challenge”5冊目。

『パパ・ユーア クレイジー』
ウィリアム・サローヤン 著
伊丹十三 訳

10歳の少年が語る、作家である父親との生活。

この作品に関しては、サローヤンというよりも、伊丹十三の作品ではないかと思えるほどの名訳で、瑞々しい感性や言葉の使い方は万人受けしないかもしれないが、伊丹さんにしか書けない文章であり、日本人に生まれてよかった、日本語話者でよかった、と思える、大切な1冊である。

息子に何度か伊丹十三さんの著作を勧めてきたが、なぜかこの本だけ読まない。彼が夢中になって読み、周りの友人たちに勧めまくり、その友人たちもはまった伊丹さんの著作は『ヨーロッパ退屈日記』である。これはどうも、イキリ出した青少年たちにはたまらなく格好良く思える本らしい。
今回の7冊から外したのは、息子にバトンを回した場合を考えてのことだが、現在の彼はゲームとボランティアのオンライン家庭教師と大学のオンライン講義だけでいっぱいのご様子。残念。

最後にこの本を読むときの注意。とにかくお腹が減る。かんたんなのに美味しそうな料理が次々と出てくるので、読みながらキッチンに向かってしまうので、読後は筋トレが必要かも。

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