見出し画像

ちむどんどん 第27話 〜この国で裕木奈江さんの件を繰り返さない決意〜


※ネタバレを含みます。

25回以上観てると
情が移る。
散々否定的なことも
書いたけども情が移る。

だからこそ
もう、これ以上
オイタしないで。
人を逆撫でしないで。
無法なことしないで。
と、主人公や
その家族に対して願う。

しかし、
願いは毎朝裏切られる。
それでも願う。
しかし裏切られる。
せっかくの朝ドラなのに
現実となんら
変わらないところが
この作品の魅力でもあるのかな。


横浜・鶴見で夜にさまよい
宿もないのぶ子。
雨が降り出し
軒先で雨宿りをする。

その向かいの家の
表札が平良(たいら)さん。
沖縄の苗字と言うことで
親近感を覚え
声をかけながら
引き戸を開けるのぶ子。

時代かもしれないが
戸を開ける前に
ごめんください
と一声かけないものかね。
いや、時代のせいではないよね。
戸を開けながら
声かけるのは変だよね。
でもここまでの
のぶ子のガサツさは
演出や役作りだとおもうので、
役者さんが自然にやって
しまっていることではないとおもう。
そして、
私はそんなこの作品の
主人公を好きになれないのだと
おもいます。


平良さん(片岡鶴太郎さん)は
沖縄県人2世で
県人会の会長でもある。
(なんという運のいい台本)
だからのぶ子には
とても良くしてくれる。

のぶ子は父と母の名を
伝えると平良さん夫婦は
それに答えないものの
なにか含みのある反応をする。

まずは腹ごしらえと
いうことで
ざるそばをご馳走してくれて
料理人になるための
レストランも紹介してくれる
ことに。
寝る前に平良さんの
奥さんに
「なんでこんなに
親切にしてくれるんですか?」
と、質問するのぶ子。

「夫は沖縄2世で苦労したから
沖縄県人にはやさしい」
と答えるが。
視聴者の私としては
お前が甘えるからだろ。
散々受け入れて遠慮もしないで
良く質問できたな。
と、思わざるを得なかった。

そして、深夜に
庭の月を見上げて
家族に会いたがるのぶ子。
1日目にしてホームシック。
しかし、
これまで金のトラブルを
散々見せられてきた
視聴者の私としては
深夜にそっと廊下に出た
のぶ子を見て
反射的に
「この家の金庫を破るのでは?」
と本当におもってしまった。
これが偏見というやつですね。
兄が詐欺師だからと言って
妹をそんな目で
見てはいけないですね。
でもそのくらいの
流れを想像させるくらいの
物語が今日までには
あったのです。


翌日平良さんと
レストランに行くと
そこは先日友人のさなえと
ランチをした店だった。

「まさかや。
ありえん」
驚いたのぶ子は言う。
この言葉は沖縄では
常套句なのかな。
マジで?ありえなくない?
というのは今でも使うが。
しかし!
知り合いの店を紹介して
くれた人の前で
ありえん!と
言ってしまうのが
どうにも失礼に感じて
またのぶ子に
苛立つ視聴者の私。


平良さんは店の前でお別れ。
のぶ子は紹介状を持って
店に入り思わぬ再訪に
店員たちを驚かせる。
オーナーの女性は
紹介状を見て、
ちょっと困った様子で
いつものテストを。
と、シェフに命じる。
テ、テスト?
と驚くのぶ子。


のぶ子のエピソードの
間に姉・良子の
シーンも挿入された。
彼と結婚観について話す。

兄が金を借りて
逃げたことについて
「叱らないといけない時に
叱ってこなかったから。
にぃにぃはいつまでも甘えん坊」
と、まともなことを言う。
そして、母を気遣う。

今のところ私の中では
姉・良子が一番主人公感がある。
次はお金を貸してくれた
おじさん。
彼のスピンオフを見たい。
もしかしたら本当に
スピンオフをやるかもしれない。
のぶ子では120話完走
できない気がしている。


〜裕木奈江さんの件を
繰り返さない為に〜

90年代に人気だった
裕木奈江さんは
私の周りにも沢山の
ファンがいた。
しかし、演技がうますぎて
不倫相手役がハマりすぎて
多くの女性に敵視されてしまい
活動を海外に移したという
ことを何かで読んだ。
(かなり大雑把に省略しました)

この事実を知ったとき
私は
「そんな馬鹿な。
演技は演技。そんな風に
敵視する視聴者は愚かすぎる。
お気の毒に」
と、思ったものである。
しかし、
今、私は毎朝、
気をつけないと
のぶ子という役柄を通して
黒島結菜さんを受け付けなく
なる恐ろしさに
襲われている。
演技であんなにガサツに
なれるものだろうか?
あれが黒島さんの本質では?
にぃにぃもひどい。
彼の本質が役にハマったのでは?
これは否定しなければならない
考えです。
しかし、脚本を見事に演じれば
演じるほどその役と
役者さんへの憎しみが
増していきそうな日々。

誰かが言った。
ちむどんどんを見るのは
修行だ、と。
本当にそれに近いもののように
おもう。
(完)

追加。
そういえばレストランの
スタッフの中に
和彦くんいましたよね。
まさか!って言った人。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?