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名画で著作権フリーな現場猫

勢いで作った。

名画で現場猫

現場猫と権利許諾

現場猫は完全にネットミームとして定着したが、以前から言われているように、権利許諾の関係で問題のあるキャラである。頭部が他人の著作物であるためだ。身体はフリー素材から作られているが、これも利用規約的に微妙なところ。

「ダウンロードした素材、または加工した素材の販売・再配布」は使用NGなのだが、「素材をトレスしての使用については、当サイトのクレジットの表記は不要ですが、 公序良俗に反するサイトや印刷物等での使用はお断りいたします。」とある。現場猫の場合、再配布しなければOKということだろうか。ともあれ権利的によろしくないキャラであることには変わりない。

そんなある日のこと、俺は彼女と出会ってしまった。

指差呼称する上半身

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要のパーツとなる上半身はジョヴァンニ・バッティスタ・ティエーポロ作『洗礼者ヨハネの斬首』サロメである。

「頭部の切断、ヨシ!」

彼女の圧倒的な現場感を見て俺は考えた。「全てパブリック・ドメインで構成された、著作権的にクリアな現場猫を作れるのではないか」と。俺の素材探しの旅が始まった。

駆け出すような下半身

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現場猫の下半身はなぜか片脚が上がっている。とりあえず膝が曲がっていればいいかと考え、フランチェスコ・サルヴィアーティの『カイロス』を使うことにした。

向きが逆だったので反転して使う。オリジナル現場猫と上げている脚が逆だし、疾走感が出てしまったが気にするほどではないだろう。

黄色のヘルメット

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現場猫の現場要素である黄色の安全ヘルメットをどうするか。あんなヘルメットを被った人物の名画なんて無いだろと思ったので、とりあえず黄色のヘルメットなら何でもいいかと考えた。ヘルメットを被った人物と言えばアレクサンドロス三世である。そこで『アレクサンドロス大王とアペレス』から取ってきた。

結果として角度と色合いからアレクサンドロス本人のヘルメットは使わず、隣の人のを拝借した。だが問題ない。彼もまた、もう一人のアレクサンドロスなのだから。(たぶん)

猫の頭部

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