今更沙耶の唄の感想やら考察やら 依存的な恋から思いやりの愛へ。またはふたりだけの狂気へ。設定への疑問※ネタバレあり 知ってる人向け

どうもゲーム漫画が大好きなおーねすとらいあーさんです。

このnoteは基本知っている人向けなので説明不足ではしょっている部分が多いのでそこだけお願いいたします。好きで語り合いたいです。雑な部分もあるので、ミスや知識不足があったらすみません。ご指摘いただけるとありがたいです。

前にまどかまぎかが非常に良かったので、食わず嫌いで見てなかったのを大後悔し、映画版も見ました。その時、脚本が「虚淵玄」さんでした。虚淵さんの手掛けた作品で沙耶の唄をタイトルだけ知っていました。

そして2021年12月頃に沙耶の唄をなんとなくで調べたらハマってしまい、Kindle版小説買ったりしました。

カルト的な人気があって現在でも続いている理由は分かりましたね~。非常に気に入りました。この作品に出会えて良かったです。エロもグロもあるからこそ描ききる事が出来た作品だと思います。短く綺麗に纏まっていてますね。

純愛とかホラーだとか言われていますが、私には純愛に感じられました。

「フミノリが沙耶のありのままの姿ではなく、脳の問題で美少女に見えていて好きだったから純愛ではない」との意見を見かけたんですが、それは解釈違いなどではない明確な誤りだと思います(早口

鈴見さんに沙耶が襲われた後のやり取りで、フミノリが沙耶に美少女に見えていたのはきっかけでしかないとの趣旨の事も言っていたし病院エンドでフミノリは沙耶の姿が醜くとも見たいと言っていましたし。

沙耶はフミノリの脳を治したら、可愛く見えなくなってしまう事を承知の上でフミノリの為にも、フミノリを自分が変えてしまうことを恐れていたのもあって、治療を提案しているんですよね。

この世界でたった一人であろう自分の事を愛してくれる人を手放す様な判断を相手に委ねることの重さですよ(力説

脳の問題で美少女に見えていて好きになったのはきっかけでしかないです(大事なことなので強調

フミノリにとっては美少女に見えている沙耶は瑶よりも性的な魅力は弱かったかもしれませんし、肉塊の沙耶は興奮は出来なかったかもしれません。
最初は依存と欲望で溺れていたふたりですが、短期間で熟した信頼と労りの愛情にまで変化しています。
相手に恋い焦がれるからこそ不安になることと、深く愛しているからこそ相手を傷つけるのを恐れること。

もし沙耶が肉塊であっても老婆であっても同性であってもフミノリは愛せたと思います。短すぎたふたりの時間はそこまで深かった筈です。

相手に性的な魅力を感じるか、見た目が好ましいかどうかは大事なもので、それ自体は自然なものです。その壁があるからこそ沙耶は不安になったし、その壁を越えたフミノリの愛は深かったということでしょう。ただ醜いだけでなく、種族さえ違い異形である相手を愛せる。これは純愛でしょう(純愛鑑定士

やっぱり純愛ですよ。純愛!(純愛に演出する製作陣が巧みなのもあります。
耕司が客観的に見れば正しく善良なのに、疎ましく感じられて、沙耶とフミノリのふたりを応援し続けてしまいました…

沙耶は美少女である以外の魅力も多いです。ただ肉塊美少女ってだけではないです。

医学生も凌駕する高度な医学の論文や診断書まで高速で正確に読みこなし、その他の分野の知識も豊富で、知性が高く、性格はイタズラ好きで退屈させないくらい刺激的なのに情熱的で一途…

恋愛ではない仕事や勉強のパートナーや仲間として考えても非常に優秀で抜きん出た存在です。

違和感

今まで力説してきたのですが、少しモヤモヤする部分もあります。

「沙耶は他の生き物を内部も外部も好きに改造操作調整出来るのに、何故自らを愛される容姿性質に変えられないのか?」という疑問です。

色々あって繁殖する能力を喪失しかけたのは仕方ないにしろ、他の生物を改造調整できるなら、自らの身体にも出来てもおかしくないです。

なんなら他の生き物をガワにして内部から操作しても良い筈です。

この部分、見落としだったらすみません。

あと、「フミノリが日常で過ごす間は脳を治しておいて、沙耶とフミノリが会う時だけ脳をいじるの方法はなかったのか?」
という疑問です。
まあ、フミノリの脳に負担が大きすぎるのかもしれませんが。

今のところ以上です。ご意見ご感想お待ちしております。

続編プロジェクトあるらしく、待ち遠しいです!

沙耶の唄 (星海社 e-FICTIONS) https://www.amazon.co.jp/dp/B08HV9LWQW/ref=cm_sw_r_apan_glt_PRDSKVRWGZCPVT5JTZ01






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