養蜂(西洋ミツバチ)の今シーズン振り返り④(採蜜量アップ!)

(養蜂をしたことないひとは、わかりづらいかもしれませんが、わからないことはコメントで聞いてください。)

 昨年、新しいミツバチヘギイタダニ対策を試してみたら、負のスパイラルにハマってしまいました。
 それぞれの箱で0.5枚〜3枚まで蜂数が落ち込んだのを半年間かけてなんとか立て直したものの3月下旬で一段満群の状態。とてもではないけれど、桜のハチミツが(たくさん)採れる状態ではありませんでした。
 しっかりミツバチに集蜜してもらう為には3段くらいにはしておきたいところです。
 また、桜のハチミツは、バラ科なのでバラのような強い香りがする人気のあるハチミツでもあります。採れるものなら、是非とも収穫したいのです。

 桜の開花前の状態で、5群がそれぞれ一段満群程度。そのままの場合の桜のハチミツの収穫予想は、「0〜12キロ」(桜の採蜜量は天候にも大きく影響します)。一群あたり2キロくらいの想定ですが2キロと言うのは自分の蜂場ではかなり天候に恵まれないといけません。(ちなみに5枚群を一箱購入し、6群でのスタート)

 なんとかもっとたくさん採れないかと思って試したのが以下の方法です。

 つまり、「合同してしまおう。」と言うことなんですが、女王蜂を潰したくなかったので隔王板で女王蜂を仕切っています。
 ちなみに普通の状態で群が小さい場合は、小さな群の女王蜂を潰して大きな群と合同するのが合理的です。正常な状態で群が大きくならないと言うのは、蜜も採れず、病気になりやすく、外敵にもやられやすく、良い女王蜂を選抜するのにも掛け合わさった時に邪魔になります。
 今回に限って言うとダニの対応で群れが小さくなる前に産卵力が女王蜂にあるのは確認できていました。なので、桜の採蜜が終わったら分割してそれぞれで5月の採蜜を行う為に女王蜂を殺さずに合同を行いました。

 さて、結果として、3箱になって採れた桜のハチミツの総量は56キロでした。ちなみに昨年巣脾(巣が既に働き蜂が盛っている巣枠)をかなり焼却処分してしまい、少なくとも3段目相当の分からは巣礎(巣の土台のみ。一枚の巣を盛るのに一枚分のハチミツが必要と聞いてます)で追加したので、巣脾を用意できていたらもっと採れたと思います。5枚群と合わせた箱の採蜜量は少なめでした(半分くらい?)。

 さて、注意点は以下の通りです。
①合同時にそれぞれの群れの匂いが同じになるようにする。
 蜂同士の殺し合いの防止の為ですが、新聞紙で仕切って徐々に働き蜂が混ざるようにしたり、日本酒を薄めてスプレーしたり、が結構一般的でしょうか。
 (ただ、越冬後のこの時期であれば隔王板なし、新聞紙も日本酒もなしで、あっさり合同できるような気がしてます。試してはいません。)

②産卵力があっても小さな女王蜂は隔王板をすり抜ける可能性があります。人工王台を使用して育成し、確実に大きな女王蜂を確保しておきたいところです。

③一箱に女王蜂が複数いると一匹あたりの産卵量が少なくなると言われています。多くすればよくなると言う単純なものではなく、あくまでも応急的な処置です。

 「採蜜量アップ!」と言うよりも限定的な応急処置でしたが、いかがでしたでしょうか?

 いろいろな考え方や工夫をみんなで共有できたら、新しい発想が生まれないかと思っています。常識を外れたり、マイナーな考え方だと養蜂でもネットで叩かれがちな世の中ですが、もっとみんなが試していることや失敗したことをお互いに有料でも共有できたらいいのにと思います。
 1シーズンに1回試行錯誤したとすると、私の場合の残りのチャレンジ回数は30回くらいでしょうか。もっと早く効率的にいろんなことが知りたくもどかしいです。

読んだ感想などコメントを書いて頂けたら、はげみになります。 ハチミツは、お仕事依頼の記事にネットオーダーのページへのリンクがあります。購入希望の方はそちらからお願い致します。