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秋に思うこと

半年ほど前に書いて下書きのまま放置していたのを見つけたので、文章を整えて投稿します。

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朝晩の風が涼しい。過ごしやすい季節になってきた。

ここ1,2年で身近な同年代が病気をすることが多く、

難病の治療で恋愛どころじゃなかったり、
彼女と結婚予定だったのに急死してしまったり、
癌で子供を望めなくなったり、している。

文字にするとたった数行で終わってしまうんだね。
でも私にとってはなかなかショックで、
本人の辛さも周りの辛さも察して余りある。

けれど何と声をかけていいのか…
身近であればあるほど、気休めの言葉はかけられない。

私は、まだ若い。私と同年代の彼らも若い(若かった)。今の日々が当たり前に続いていくと何の疑いもなく信じられる年齢。でも最近ぽろぽろと、知っている誰かが病にたおれる。

幸いにも私は健康に生きているけど、最近よく思う。

彼らがきっとお金なんかよりずっと欲しい(欲しかった)だろう健康な日々を、私はデートすることも、結婚することも、出産することもなく恐ろしく贅沢に消費しているんだな、と。

私は脆い幸せを、浪費してるんだな。

一番の財産は健康というのは本当にそうで、
健康なことを当たり前と思えることはラッキーで、
今が幸せであればあるほど
自分ではどうにもならないことで失うのは怖いよね。

どうか、あの人たちが前向きな気持ちでいられますように。少しでも明るい気持ちでいられますように。

彼らの分まで健康な日々を有意義に過ごそう、なんて気高い気持ちにはなれないし不器用な生き方しかできないけれど、そう願ってやまない。

最近になってよく彼らのことを考えるようになったのは、自分以外を気にかける余裕ができたからかもしれないな。
それとも季節が巡ってきたからかも。

そういえば、急死したあの人が救急車で運ばれたよと連絡を受けたのはちょうど1年前、10月の初めだった。

今と同じように朝晩が涼しくなってきた頃で、私は今日と同じように遅くまで仕事に熱中していた。

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