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乳がん宣告!さあ、どうする?

生検結果判明!

 12月1日。右胸しこりの組織検査の結果がわかる日。一週間ぶりに乳腺外来へ。名前を呼ばれて診察室に入ると、担当医の目が怖い。もうそれでわかりました。がんですね、はい。

「残念ながら検査結果はがんでした。メタプラスティック・カルチノーマといって、乳がんのなかでも発症率が数%もない珍しいがんです。急に大きくなったり、出血したり色々悪さをするたちの悪いがんね。だからなるべく早く手術しないといけない。たちが悪いから全切除ね」

 いや、先生「たちが悪い」って言い過ぎなんですけど・・・と、思いながら現実を受け止める。「がんです」「がーん!」なんていうショックもなく、「息子の介護をどうする?」だけが頭の中でぐるぐる。

 手術日は12月16日、入院は15日と告げられ、「今から手術前検査を全部しておきましょう。そうすれば入院前にもう来なくていいから」と担当医。検査に行く前に担当医の後ろに控えていた入院相談員の女性職員を紹介され、別室にて「入院に関してご不安なことないですか?」と聞かれる。

 私は亡き母をこの病院で看取ったので、ここのシステムは理解しているつもりだった。母の時は入院のたびに入院相談室へ行き、入院の手引きや各種書類の受け取りなどをしていたが、相談員が出て来たのは初めて。私の不安は車椅子の息子の介護をどうするかだけだと強く言って終わり。そして結局は入院相談室に連れて行かれて通常の説明を受け、書類等を受け取ったのでした。 

 相談員も相談室も1番大きな存在目的は入院費用の不払い防止だと思う。もうくどいほど「入院費用のお支払いについて、こういう補助がある」みたいな説明があるし。私は「高額療養費限度額認定証もあるし、がん保険にも入っているので大丈夫です!それより個室お願いします」と言っておいた。

手術前検査って何するの?

 いよいよ検査開始!まず血液検査室で血をガラス容器4本分採取。次に造影剤CTなんだけど、その前に点滴を受けねばならない。点滴スタンドを自分でガラガラ押しながらCT室に入る。金具が付いてる服や下着はアウトだけど、ノーブラでウエストゴムなら大丈夫!で、ベッドの上に乗ったら「ピアスしてますね」。慌てて外すと看護師さんがビニール袋に入れてくれた。

 「前に造影剤CTやったことありますか?」「ないです」「では説明しますね。これから点滴に造影剤を入れます。体の中に入ると、まず喉の奥が熱くなって、体全体が熱く感じます。おしっこが漏れるような感じがするけど大丈夫です。気分が悪くなったり、吐き気がしたらすぐ言ってくださいね」

 本当に説明通りの反応が出てビックリ。喉が熱くなったわ。おしっこ漏れそうだったし。脳、胸部、腹部と撮って終了。技師さんの指示通りに息を止めるのがちょっと苦しかった。

 次は心電図と肺活量の検査。肺活量の検査も難しい。途中でむせてしまうし。3回目でOK出て、また乳腺外来の待合室に戻る。担当医が「検査の結果、特に問題はないですね。リンパ節の腫れもないし、まぁリンパ節は手術の時に検査するけどね」とのことで、16日の手術が確定。「それまで痛み止めと胃薬出しとくから」という担当医の後ろに今度は病院のソーシャルワーカーさんが。担当医に挨拶して、ソーシャルワーカーさんと別室で話し合い。私の入院中は息子に仕事を休ませ、いつもお世話になっている施設にショートステイさせたいこと、コロナで受け入れが難しいと断られた場合に代替施設を紹介してほしいことを話した。まずはいつもの施設に相談して、ダメだったらこの病院とつながりのあるA病院を紹介しますというアドバイスを受けて終わった。

 この日の費用はまた10,000円超え。痛い。

入院前にしておくこと

 乳がん宣告されたその日のうちに、施設を訪れて支援員の女性に「たちの悪いがんになった!手術するから息子を見てくれー!」と泣きつく。息子が新生児の頃からずっと付き合いのある施設なので院長から「リハビリ入院て形で受け入れますよ。受け入れ期間もお母さんの入院に合わせる形で大丈夫です」と言ってくださり、ひたすら感謝した私。これで息子の件は片付いた!

 次にしなければならないのは「もしものときノート」の作成。貴重品その他がどこにあるかとか大事なことを伝えるために、PCの中に文章と画像で残しておき、万が一のときは家族がそれを見ればすぐにわかる様にしておいた。いろんなサイトのパスワードとか、クレカの情報とか知らないと困るもんね。

 そして買い物。コロナがあるのでウロウロしたくない。マグカップや歯磨き用のコップは100均で。前開きのパジャマや下着はユニクロのオンラインストアで購入した。特にパジャマはセール品で安くて良いものがあったので助かった。これら以外に購入したものは特にありません。家にあるもので充分だった。

 あとは入院まで普通に過ごすだけ。がんにはストレスが1番悪い。私のストレス源は、小さなことでもすぐにパニックを起こす夫なので、「がんがあっても私は普通に暮らしたい。いつもがんのこと考えて生きるのはいや!あなたが気になるからって、私にいちいち色々聞いてこないで!」とガツンと言っておいた。平常心が大事なのだ。

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