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日航機炎上事故解析〜第二弾

  2024年1月2日に羽田空港で着陸した日航機が海保機と衝突、炎上した事故について分析を行なった。

 しかしまだ、私の中にいくつか疑問が残されているのでさらに分析してみようと思う。

疑問1. 海保機が衝突地点に留まって燃えている。なぜ日航機は海保機を引きずらなかったのか?

 写真や動画、証言などから分かる事実(恐らく)を並べる。

①日航機の機首に凹みがある。

②海保機は衝突した場所に留まり炎上した。

③海保機の機長は生き残り、「いきなり後ろが燃えた」と語った。

④海保機の残骸。

⑤日航機と海保機の衝突時の位置関係を、海外のサイトが推測した図。

⑥日航機(A350)図面

⑦海保機(DHC-8)図面

⑧滑走路の地図


  機長だけ生き残り、衝突に気づかなかったことを考えると、海保機の機首は日航機にぶつからなかったと考えられる。

  日航機の機首が凹んでいることを考えると、海保機の機首は⑤の図のように、日航機の機首よりも深く侵入していたと考えるのが自然だろう。

  そして、日航機の機種を通り過ぎ、しかし図の左側のエンジンまでは到達しない位置にあったと考えられる。

  もしかすると⑧の図のように、機種を滑走路の進行方向に向きを変えている途中だったかもしれない。完全に離陸の体制に入って停止した状態ではなかったはずだ。それなら日航機の機長が気付くだろう。
  やはりギリギリのタイミングで海保機が侵入してきたのだと思う。

  問題は、このようなぶつかり方で海保機がなぜ引きずられなかったのかだ。

  ④の残骸を見ると、海保機は滑走路に対して平行に横たわっている。

  3つの図面を照らし合わせると、海保機が滑走路に対して直行する向きだった場合、海保機の機首部分が日航機の機首と当たるのと、海保機の主翼の先端が日航機のエンジンに当たるのはほぼ同タイミングではないかと思われる。

  機首を少し滑走路の進行方向に向けていたのであれば、海保機の主翼の先端が日航機の機首またはエンジンに当たっただろう。

  どちらが先に当たったかは分からないが、当たった瞬間に海保機は回転し、胴体部分は日航機の胴体とエンジンの間の空間をくぐり抜けたのではないかと考えられる。

  その際、海保機の主翼は、④の写真に胴体部分しか見当たらないことからも、日航機のエンジンや機首にぶつかって胴体から外れたものと推測される。その際に海保機の燃料であるガソリンが漏れ、爆発的に炎上したのだろう。

2024.1.10追記
以下の報道によれば、日航機機長は、「着陸体制に入って、何も視界を遮るものはなかったが、急に横から白い影が出てきた」と話していたそうだ。

やはり海保機は着陸直前に滑走路に侵入してきた可能性が高いようだ。

疑問2. 日航機が全焼した燃料と火種はどこから?

  前回の記事で少し書いたが、まだ釈然としていないので、再度検証する。

①衝突直後、日航機は火だるまとなって走行している。(写真左側の炎)

②乗客の脱出中は右翼(機長から見て)のエンジン下から火花が出ている。

右のエンジンから火花が出ている。

③乗客の脱出直後は、左主翼の上が激しく燃えている。

下の読売記事より

④乗客の脱出後は、火が機体内部に燃え移り、消火も困難になり全焼に至っているようだ。

  この中に2つの疑問がある。

疑問2-1. 火だるまだった日航機の炎がなぜ一旦収まったのか?

  衝突直後は火だるまで走行していたのに、乗客の脱出時には火災は小康状態になっている。どういうことだろう?

  乗客の証言では、衝突から5分ほどしてから脱出の指示があったとのこと。
  ということは、最初は激しく燃えていて脱出は難しかったが、時間が経って炎が弱くなったタイミングで指示を出したのだろう。

  最初の炎は海保機のガソリンを浴びたことによるものだ。
  ガソリンは付着しただけなので、それが燃え尽きた時点で機体自体が燃えていなければ、一旦は火が消えるのかもしれない。
  実際のところは分からないが可能性としてはあるだろう。

  乗客が無事だったので、少なくともこの時点では内部に燃え広がってはいないはずだ。

疑問2-2. 一旦収まった炎が再度広がったのはなぜか?

  乗客の脱出時には、右のエンジンから火花が出ている。
  左の主翼の上の胴体からも火が出ている。

  以下の記事によれば、脱出に当たっては「8カ所ある出口のうち5カ所は火災で使えないと判断」とのことなので、それなりに機体のあちこちで火災は起きていたのだろう。写真や動画ではよく分からないが。

一旦胴体部分に火が着いてしまえば、燃料がなくとも火災は続くだろう。
さらに機体内部に延焼すれば、内部はそれこそ燃えやすいものばかりなので一気に火は広がる。
内部の延焼が胴体部分の全焼に繋がったのだろう。
内部の火は外からの放水では消せないのだから。

  また、衝突により翼の燃料タンクから燃料である灯油が漏れ出していたのであれば、エンジンからの火花により温められて滑走路上に漏れ出した灯油の燃焼温度40℃に達して燃えたかもしれない。

前回の記事にも書いた通り、胴体は炭素繊維強化プラスチックなので耐熱性はそれほど高くないはずで、全体が燃え尽きることに疑問はない。

疑問3. 日航機の窓とロゴが一部消えている謎

  以下のような投稿が広がっている。

  左の写真ではAIRLINESの文字の一部と窓の後半分がない、とするものだ。

  ちなみに左右の写真は、機体の右側と左側の違いがある。

  これは疑問2の②で上げた写真を見れば簡単で、消火剤に覆われているために見えにくくなっているだけだと分かる。

  投稿者は、左の動画は事前に別の場所で撮ったものであり、日航機に実際は乗客が乗っていなかったと主張している。

  なぜそのように主張するかと言えば、衝突直後に火に包まれていた機体から乗客全員が脱出して死者が出ないことはあり得ないからだと言う。

  乗客からのXへの投稿がないことも不自然だと主張している。

しかし実際には投稿された乗客の方が、少なくともお1人いらっしゃった。

もしかしたら、携帯電話を機内に置いてきて投稿できない方も多いのかもしれない。

疑問4.一旦火だるまになった機体が、乗客の脱出時には胴体部分に燃えた跡が見られないのはなぜか?(2024.1.9追記)

これは確かにそう感じる。

しかし、冷静に考えてみれば理由は考えられる。

海保機を破壊したのは主に日航機のエンジン部分と考えられる。強度が高く質量もかなりあるからだ。

となると、エンジン周りに海保機のガソリンを浴びるはずで、火だるまになったのは主翼部分だと推測される。

火だるまになって走る映像は、遠くの横からなので、それがどの部分が燃えたことによるものなのか判別が付かない。

客室からの映像でも、飛行機全体が炎に包まれている感じではなく、一部の窓に炎が見えている。

そうであれば胴体部分に焼け跡がなく綺麗でもそれほど不思議ではないだろう。

まとめ

いずれにしてもこれらの事象だけでこの事故がヤラセだとか意図的に起こされた事故だとか言う証拠にはならないだろう。

何でもかんでも「陰謀だ!」と思い込もうとするのは、マスコミに「陰謀論者」呼ばわりされた私から見ても軽率な行為であり、自重を求める。

自分への戒めも込めて、つい陰謀論寄りになってしまう思考回路を冷静にコントロールして、誰からも文句の出ない客観的で論理的な推論を立てる様に意識してみてはいかがだろうか?

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