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SDGsボードゲーム Get The Point 〜vol.2

こんにちは!教育を本気で語る会のJOYです!
前回に引き続きボードゲームの授業活用についてお伝えします。
今回の授業を展開する時に意識したのは、
教科書を学ぶ授業から教科書で学ぶ授業です。
単元テーマのSDGsを生かして、
単元の目的は生徒たちが自分で考えて、
英語が嫌いな子も好きな子も、苦手だけどやりたい子も、
それぞれの進度で学んでいく。
まさに自由進度学習の真骨頂です。
今回はそれぞれの生徒が進んだ道についてお伝えします

1 英語で表現〜録音編

前回のパワーポイントを作ってくれた生徒たちは、
音声データを追加(挿入)するためにパワポのプレゼンを録音してもらいました。
通常の授業でも録音形式のスピーキングテストを実施しているので、
生徒はスムーズに対応してくれました。

今回、録音形式にしたのは「やり直し」が何回もできるようにするためです。
スピーキングをしてみるとリズムやイントネーションなど手こずるものがたくさんありますが、
録音形式だと修正や確認のために何度も録り直しができます。
自分の課題を自分で考えながら試行錯誤を繰り返せます。
英語の授業での課題探求です。
友達と楽しそうに「失敗したぁー」と笑ってやり直す生徒もいました。
どうすれば上手く話せるのか、笑いながら確認しあっていました。
このような雰囲気こそが、正しいより楽しい学びです。
目的を見誤らず、試行錯誤を繰り返せる手段として、録音形式を選びました。

2 正しい英語を学ぶことが目的ではない

英語を楽しむことと同じように、スポーツを楽しんでいる海外の事例をご紹介します。
ニュージーランドのネルソン·カレッジという学校は、
ラグビーが盛んでオールブラックスに進む選手もたくさんいるような名門です!
そんな強豪でも平日に2日程度の練習で週末の試合に臨みます。
この練習量の理由はこちらです。

最大の目標は勝つことではなく、楽しむことであり、高校生としてラグビー以外にもさまざまな体験をしてほしい。

考える。動く。自由になる。-15歳からの人生戦略

これは英語の授業でも全く同じです。 英語の知識をつけることだけが目的ではありません。 英語を楽しんでほしい 英語を嫌いになってほしくない そんな授業を目指しています。


3 今はない仕事を考える

スピーキング活動が苦手な生徒たちには
「今はない新しい仕事」を考えてもらいました。今回のボードゲームを通して気付いた経済活動、クライシスカードを解決するための手段、
サステナブルカードを増やせるようなテクノロジーなど、
ボードゲームの経験値を生かして、具体的な新しい職業を考えてもらいました。
これは、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文がきっかけです。

生徒が考えてくれた新しい職業には名前をつけてもらいました。もちろん英語です!
パソコンで英語を調べていると、実は新しい職業が実在している疑惑が生まれました。
そこで、ChatGPTを活用して実在しているかどうかも調べてみました!
ChatGPTには返答を英語でもらいました。
生徒が自分で立てた問いなので、
苦手な英語でも一生懸命に読解していました。
それでも難しい時はGoogle翻訳を使っていましたが、
どんな手段であれ英語を読もうとしてくれていました。
小中学校で苦しんだ子どもたちのそのような姿勢が垣間見えると、目頭が熱くなりました…。

4 SDGsへの当事者意識

このようなアクティビティの後に教科書を読むと、
内容の吸収力はこれまでとはケタ違いです。
SDGsに対して当事者意識が芽生えたからだと思います。
教科書の中だけの話ではなく、
私たちが考えていかなければいけないことに気付いてくれたからです。
やらされる勉強から考える勉強に変わってくれたのは理由は、
単純に学ぶことが楽しかったからです。
不登校に悩んだたくさんの生徒たちが、
学校を憎まず先生を嫌わず、対話を重ねていこうする姿に感無量です。
やっぱり学校の主役は生徒ですね。
木村泰子さんとジョージさんにも参加してもらいたい授業でした。

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