単純作業をたくさんした。
単純なので、速さばかりが求められる。
でも、どんくさいって自分でわかっているから、ちょっと手の込んだ、速さよりも考える作業が入ってくれると、楽しい。

ただ、「ちょっと」なんだ。
手の込みすぎる仕事は、このあたまじゃついていけない。
まちがって、別の言語世界に首を突っ込んだりしたら、何もできなくて固まってしまう。
「ちょっと」の基準は、じぶん。
じぶん基準の積みかさねが、嬉しい。

世の中には光速で駆け抜けるかのような人もいて、じぶんの「ちょっと」の小ささに、ちょっと落ち込んでた。
どんどん先に行く人ばかりが目につき、じぶんは地団駄をふんでいる。
もっともっと、なにかをしなくてはいけないのに。
焦れば焦るほど、なにもできなくなって、現実逃避で昔のマンガを読んだ。
気がついたら、ちょっと片付けをしてた。
ベランダで、洗濯物が冷たくたなびいていたので、慌てて取り込んだ。
東京の空は狭いけれど、宇宙の先までつながっている。