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僕日記

人をじっと見つめてしまう癖がある。
高校時代、この癖のせいで、「俺に気がある」と勘違いされたことがある。僕はただ、彼の落ち着きのない動きが気になって眺めていただけだ。彼はダンス部だった。
閑話休題。
人をじっと見つめていると、不思議と人は視線に気づいて、僕の方を見る時がある。
僕は見つめるくせに見られるのは得意じゃないので、その気配を察知したら目を逸らすのだが、よく迷子なるのだ。
どこに目線を置いたら、不自然でないのかわからない。あたかも
「あなたなんて全然見てませんよ」という雰囲気を醸し出したいのに。
「え、あ、バレた…どうしよう」とキョロキョロしてしまうか、そのままバッチリ目が合う。
絶対に相手の動きがわかるのに、にげられないときってあるよな。
ドッヂボールもそうだった。ボールを持った相手チームと目が合って、絶対に投げてくるとわかるのに、避けられない。蛇に睨まれた蛙とは、このことだろうな。

まあ、見つめているのは僕の方なんだけど。



偽善だって善意だって、手を離れた瞬間に同じこと。

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