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キミの見ていた世界


先日、小学校から眼科検診の結果を持ち帰ってきた三男。
右目は1.2、左目が0.6だそう・・・。検査の内容(やり方)をしっかり理解出来ていなかったのでは?と思いつつ、その日の夕方診察を受けてきた。
いくつか検査をしてから診察室に入ると、さらにもう少し検査があり、先生から言われたのは、大まかに言えば「すぐに治療に入ったほうが良い」ということだった。

弱視、という状態らしい。

身近な家族は、歳をとってからの老眼はあるものの、みんな視力がよく、視力検査で引っかかったのは三男が初めて。

まだ小学校に入学したばかりなので、眼科の先生からは、就学時検診で何も言われなかったの?と聞かれたが、言われた記憶がないのだ。
後になってその時の記録を見返すと、確かに左目の判定はBとなっていた。しかし、その用紙には『経過観察』と書かれていたのだ。診察を受けなければならないほどの深刻な状況だとは思いもしなかった。目が良い家系なんだし、検査を理解出来てなかったんだろう、くらいに軽く考えてしまったのだ。

すぐに詳しい検査をと言われ、週の終わりに調べてもらうことにした。検査後は2、3日眩しかったり、見え辛いらしいので、金曜日の夕方に眼科へ向かった。

受付後、5分おきに3回目薬をさして、目を検査に適した状態にする(瞳孔をひらくのだったかな?)、という説明だけは事前に受けていたが、嫌がる三男を無理に押さえて、1回目の目薬を片目にさしたとたん、

「痛い、痛い、痛い!」

と三男が叫ぶ。
おや?看護師さんの腕がどこかに当たったかな?と思っていると、看護師さんから

「これ、本当に痛いらしいんですよねー」


と言われる…。

私 「え?痛いんですか?どんな感じに?しみるの?チクチク?ズキンズキン?」

看護師さん 「いやー、私もやった事ないので分からないんですけど、とにかく痛いみたい」


…。

(え?そういう大事な事は、先に教えてよ!)

痛くて暴れ回る三男を無理やり押さえ込み、もう片方の目に目薬さしてもらい、一回目は終了。
痛いー、帰るー、もうやらないー、嫌だーとギャン泣きの三男を抱っこして建物の外でなだめ、ようやく泣き止んだところで、第二回目薬地獄が始まる。

もうやめたい、やらない、と暴れて泣いていたが、またまた仕方なく無理に抑え込んで、無理やり目薬をさす。

ギエーーー、目薬お化けー!
意地悪クソババアー!

と、看護師さんに暴言を吐く。

ギャァーーーーー、痛いーーー、そんなにやりたいならママがやれーーー!!!もうやらないーーー、とわんわん泣くのを抱っこして、もう一度外へ…。何としても調べてもらわなければ、またの機会に、というわけにはいかないのだ。

あと一回やったら、50分待ち時間があるから、お菓子買いに行こう、と、お気に入りのお店を提案するが、即却下される。よほど痛いのだろう。
お菓子なんか要らない、今すぐ帰りたい、もう離してくれ、と泣き喚いて逃げ出そうとするのを、ごめんね、痛いよね、どうしても調べないと、このままずっと目が見えないから、治さないといけないんだよ、と説明するが、彼には響くわけがない。

それでは、キミの大好きなLaQ(小さなブロック)を買いに行こうよ。近くの本屋さんに売ってるよ。あと少し頑張って、LaQ買いに行こうよ、と誘うと、

「じゃあ、大きいやつね」

と一言。ちゃっかりしている。

そうしてなんとか3回目の目薬を頑張り、泣き腫らした目で本屋さんへ行くと、お目当てのLaQを手に取り、ご機嫌で病院へ戻る。
これが長男や次男であれば、こんなスムーズにはいかないだろう。
三男は育てやすい子だなと、こういう時に思う。


さて、その後さらに詳しく検査をしてもらい、やはり弱視という状態だと確定した。
すぐに眼鏡を作ってもらい、それにより治療をします、ということになった。

全く知らない初めてのことで、 何でこんな事になってしまったのか、もっと早く気づいてあげられたら良かった、せめて就学時検診の時に病院に行っていたら良かったのに(弱視の治療の効果があるのは7歳がリミットだとかで、6歳半というギリギリの年齢だった)、と頭の中はグルグルグルグル、訳の分からない事になっていた。
でも、とにかく目の前のこの子の目が少しでも良くなるように、まずは眼鏡だ!と、診察後すぐに眼鏡屋さんへ行き、即注文をした。だいたい1週間ほどで出来上がるらしい。
今まで眼鏡無しで生活していたというのに、急に眼鏡のないこの1週間が果てしなく長く感じる。


細かいブロックも見えていた(ように見えた)し、小さな字で書いてあるものも読めていた(ように見えた)から、まさか生まれてから一度も、どこにもピントが合っていないだなんて、思いもしなかった。

ごめんね…。気づかなかったよ。
今から私がやれるのは、眼鏡を用意することくらいしかないのかも知れない。
何とか本人の力で、視力が追いついてくれることを祈る。


ちなみに、購入したのは、眼鏡屋さんがおすすめしてくれた負担の少ない子供用眼鏡、トマトグラッシーズ。
嫌がらずにかけてくれるといいな。

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