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左半身が痛い(日常の不思議ファイル 36)

男性から電話で『お祓いは出来るか?』と問い合わせがありました。
息子のお祓いをしてほしいという父親からの電話です。

どんな方法でお祓いをするのかと聞かれたので、
詳細な内容と、結果がどうなるという話をして、正式に依頼されました。

そのお宅にお邪魔すると、なんと家族全員?勢ぞろい。

私と同じ年代だろうご両親と、
息子と息子のカノジョ。学生らしい妹。5人です。

どうやら亡くなった息子の先輩の霊が取り憑いていると言うのです。

私の感覚では母親が『目に見えないもの』の存在を信じて
占い師なり霊能者なりに相談するのが普通と思っていたので

どちらかと言うと理詰め的な男性である父親からの依頼は意外に思ったので、なぜ私に電話してきたのか聞くと、
片っ端から地元の占い師のところに電話したそうです。

…いやいや占い師はお祓い師ではないからw

電話帳には『加持祈祷』というジャンルがあります。
それを言うと、

「呪文を唱えるだけのお祓いは、何か違うと思うから。」

とのこと。私のお祓いの内容を聞いてそれならと依頼したようです。

火を使うのでご本人には台所に椅子を出して座ってもらい、
その他のギャラリーはそれに続く居間からこちらの様子を見守ることに。

始める前に、本当に霊的なものが憑いている場合は火の勢いが小さくなる、
祓われると火の勢いが増す、とあらかじめ説明しました。

私のお祓いは『火伏せ』と呼んでいて火を使います。
息子の周囲を呪文をつぶやきながらまんべんなく火で祓っていきます。

すると体の右側は火が勢いよく燃えているのに、
左側に火を持っていくと、火が消えそうに小さくなります。

さらに強く呪文を唱えながら火を何度も使っていくうちに
左右同じように火が燃えるようになってきました。

全員に向かってお祓いの終了を伝えると、
固唾をのんで息をひそめていた家族たちはホッとしたようにどよめきました。

本人がその時初めて口を開き、

「朝から体の左側が痛かったのだけれど、治った。」

と言ったので、ああそうだよね~と思いました。
その後のこまごました注意点をお伝えしてそこを出ましたが
私のお祓いはだいたいこんな感じ。

この時のお祓い自体は楽だったけれど、
男性からの依頼といくことで記憶に残っています。


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