祝・開館!注目の「公営書店」八戸ブックセンター

日本ではまだ非常に珍しい形態の「公営書店」である八戸ブックセンターが12/4にとうとうオープンしました!

八戸ブックセンターのホームページ
https://8book.jp/

同センター職員のKさんが知り合いなのをいいことに、開館前日の12/3に行われたマスコミ向け内覧会に潜り込んで来ました。早速レポートしちゃいます。新聞取材ではない個人メディアとしては、日本で一番早いレポートかもです。でもすみません、長いです。

八戸ブックセンターは市長政策公約に掲げる「本のまち八戸」を推進する拠点施設として生まれた、新しい形の書店です。ディレクターを務めるのは、下北沢のビールが飲める本屋B&Bのオーナーとしても知られるブックコーディネーター内沼晋太郎さん。店内の取り扱い本の一部も、内沼さんがご自身で選書しているそうです。所在地は青森県八戸市です。

この書店の理念的なことについては、おいおいインタヴューや取材記事なども出てくるでしょうから、詳しい記述はそちらに譲るとして、とにかく撮ってきた店内写真をバシバシ載せちゃいましょう。

スタイリッシュなデザインの本棚に、店内に点在する読書用のシート。気になった本があると、すぐそばのイスにさっと腰を下ろしてじっくり眺められそうですよね。

そ、そして、お店の中央にはドリンク・バーカウンターがあります。ここで飲み物を買って飲めるんですね。

なんかオサレじゃねえか・・・・。ブックカバーなど、本に関する雑貨も販売しています

店内でドリンクを飲みながら滞在できるように、いたるところにドリンクホルダーもついています。

なんとハンモックもあります! 開店準備が本当に大変で、Kさんはここで寝たかったと言ってました(笑)

この「公営/書店」の面白いところは、商品である本を販売するという言わば営利的なスペースと、読書会用ルームや書き仕事用の「カンヅメブース」(電源、空調、wifi完備)という無料でレンタルできる公共性の高いスペースが共存しているところでしょう。

ちなみに、カンヅメスペースを使用者登録をすると「八戸市民作家カード」がもらえるみたいです。市民じゃなくても利用可能なので、八戸に住んでなくても八戸市民のふりができます(笑)。あと、イスは長時間座っていても疲れないということで定評のある有名なメーカー「ハーマンミラー」社のアーロンチェアを導入したとのこと。

ところで、なんと! 店内のジャズのBGMは八戸市出身のサックス奏者、音楽評論家の大谷能生さんが「ジャズの館 南郷」にある膨大な数のジャズCDからセレクトしているそうです。なんと贅沢な。地元出身の芸術家に協力を仰ぎ、地元にある資料を使っているのも公営/書店ならではという感じですね。

ショップ・ロゴをはじめとした、文字やサインのデザインもかわいいですよね。これ、青森駅すぐのA-Factoryのロゴデザインも手掛けたgroovisionsさんの仕事らしいですよ~。

個人的な感覚だと、このブックセンターの独自性は「図書館のような(他の本屋さんにはない品ぞろえの)本を売る」というところだと思っていて。ただ図書館っていろいろな関係で、本の分類はいわゆるNDC(日本十進分類法)に縛られちゃう場合があるんですね。「自然科学」とか漠然と言われても何だかわかんないですよね。

でも書店なら↑の「愛するということ」みたいな面白いカテゴライズも出来ますよね。必ずしも利便性にとらわれる必要はないので。もちろんセレクトショップみたいなお店だとこういうのはバンバンやってるでしょうが、それを公営の施設がやるところに面白みがあるのかなと。今後どう広がって行くのか楽しみです。

八戸市長も選書しています。やっぱこういう面白い公共施設が成立するのは、首長の理解とやる気にほとんどすべてがかかっているんだなと改めて思いました。

ちなみに、開館に先駆けてネット上で全国の方から「選書」案を募集するという面白い企画「わたしの本棚」というのもありまして、な、なんと私の選書企画も選ばれてしまいました!!ひゃっほー。

わたくしオラシオが選書したテーマは題して「ポーランドに行きたくなる本」です。監修の『中央ヨーロッパ現在進行形ミュージックシーン・ディスクガイド』(DU BOOKS)も置いていただいちゃったあ。ケルセン鳴川睦さんのポーリッシュ・ポタリー本から平野啓一郎さんの『ショパンを嗜む』、レムの短編集に『とっておきのポーランド』など幅広く選んでいます。選書コメント下記です。

「りんごにカシス、人柄など意外に共通点が多い青森県とポーランド。そのカルチャーの魅力に触れ、まずは空想旅行してみませんか。折りしも2016年から成田ワルシャワ直通便が初開通。行くっきゃない!」

Kさんによると、開館前に準備したのはあくまで「第一回」だそうで、引き続き募集しているそうです。他の土地の図書館や本屋で選書なんて、なかなかやるチャンスないじゃないですか。この機会にみなさまふるってご応募ください!

わたしの本棚・応募フォームページ
https://8book.jp/bookcenter/418/

こんなのもありましたよ。名付けて「本の塔」。ひとりがやっと入れるかどうかという小部屋の内側に本がぎっしり。いろんな本を間近で眺めつつ自分の人生について考えたりするスペースだそうです(笑)

施設に点在している木の箱は、リンゴ箱制作メーカーが制作したものを使用しているそうです。こんなところにも地元ネタが。

開館記念イベントのひとつとして、八戸出身の作家・木村友祐さんをはじめ管啓次郎さん、温又柔さん、石田千さん計4人のゲストを招いたトークショー「土地と声」が12/17に行われるそうです。その他にもいろいろイベントがあります!

とりあえず、ひとつだけ言っておきたいのは、このブックセンターをどう捉える人がいるにせよ、なんでも最先端は東京とか大都会って時代はだんだん終わりつつあると思っていて、何か新しいことをはじめる例がこうやって地方から真っ先に出てくるってすごくいいことだと思います。

知人の職員Kさんには「この形態の書店運営は全国では初の試みなので、何年か経って他にも例が出てきたら、あなたは先駆的スタッフとして講演とかに引っ張りだこっすよ!」と言っておきました。

最後にこのブックセンターのテーマを書いておきますね。

本を「読む人」を増やす。本を「書く人」を増やす。そして、本で「まち」を盛り上げる。

ステキですね。開館初日は数千人の客が来店したそうです。そして、非常に個性的な「カンヅメブース」も予想以上の利用希望者数だったとのこと。このお店を起点に、読書する人、ものを書く人がより楽しい未来を送れるといいですね。さあて、これからがほんとうに楽しみなお店です♪

個人的には、大谷能生さんとここで対談イベントやりたいなああ(笑)と、とりあえず言っておきます。

八戸ブックセンター
八戸市大字六日町16番地2 Garden Terrace 1階
TEL 0178-20-8368
FAX 0178-20-8218
開館時間 11:00〜20:00
休館日 毎週火曜(祝日の場合その翌日)、1月1日および12月29日、30日、31日

投げ銭制です。すみません、交通費等々取材費用自腹なので、面白かったという方はぜひ応援よろしくお願いいたします。いつもありがとうございます。

この続きをみるには

この続き:0文字

祝・開館!注目の「公営書店」八戸ブックセンター

オラシオ

100円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

フリーランスのため、みなさまのサポートは取材や執筆活動の貴重な経費とさせていただいております。また、サポートいただくとものすごく励みになります。最高のエネルギーです。よろしくお願いします。

ありがとうございます!SNSでシェアしていただけるとさらに嬉しいです!
17

オラシオ

図書館ネタ

コメント1件

ありがとうございます。「移住したくなった」というのは、センターのみなさん、市のみなさんにとって一番の言葉だと思います。短い時間でバタバタと内覧しただけでしたが、いい雰囲気でしたよ。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。