「人に好かれる人間が成功する」と親には言われて育てられてきたが挫折しちゃったよ、という話

僕は小学生の頃から周りに「将来は文章を書く仕事に就く!」と公言してきたので、その頃から両親は、やがて僕が今の僕のような職業になると予想していたと思います。

そんな両親がよく言っていたのは、「仕事をたくさんもらったり、ちゃんと評価されたりするのは、けっきょくは人格がものを言う」ということでした。

どんなにすごい才能を持っていても、嫌な奴だったら人はどんどん離れていく。そんな孤独な人間に社会的な成功などやってこない。両親は心からそう信じていました。

これは今、いろんな人が提言している「成功者像」ですよね。今の時代は、人でなしで破天荒だけどそれを補って余りある才能の人って、もうカッコ悪いし時代遅れです。人に平気で迷惑をかけられる人、もうダサいんです。

それより今は、人と協調して仕事ができて、社交的で礼儀正しくて感じのいい人のほうが成功するというのがメソッドみたいに語られていますよね。

結局のところ、何かを成すのは人と人が集まった「集団」であり、その中で孤立するような性格だと何もできなくなっちゃうんですよね。コートの上ではたった独りのテニスプレーヤーだって、コーチやサポートスタッフと一緒に仕事をするわけです。

天才の輝きに惑わされていた世間は、今ようやくそのことに理解が追いついたんです。

僕が少年の頃はまだまだ全然そんな感じではなかったので、才能の耀きよりも社交性や人格を成功の理由に挙げていた両親は、その意味では時代に先んじていたと思います。

まあそんな親なので、僕は親が考える「人に好かれる人間」になるよう、けっこう厳しく育てられました。

人に優しくする、人の陰口は叩かない、好き嫌いで態度を変えない、会話では聴き上手になる、丁寧な言葉遣いをする・・・・

これらの教えの多くは、親の言うことだからというより僕自身が納得して大切にしてきたことです。また実際、初対面で僕を「感じ悪い」「一緒にいたくない」と感じる人はほとんどいないと思います。自分で言うのもなんですが、僕は話しやすいし、かなり感じのいいほうに入る部類の人間だと思います。

その意味では親の教育は成功したわけです。しかし、フリーランスの文筆業になってしばらくして、周りの同業者を見ていて気付いてしまったんですよ。

礼節をわきまえていたり気配りができている人が、必ずしも人に好かれているというわけじゃない。

ということに。もうちょっと突っ込んで言うと、

この続きをみるには

この続き:1,423文字

「人に好かれる人間が成功する」と親には言われて育てられてきたが挫折しちゃったよ、という話

オラシオ

100円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

フリーランスのため、みなさまのサポートは取材や執筆活動の貴重な経費とさせていただいております。また、サポートいただくとものすごく励みになります。最高のエネルギーです。よろしくお願いします。

ありがとうございます!SNSでシェアしていただけるとさらに嬉しいです!
21

オラシオ

ライター、コラムニスト。青森市在住。『中央ヨーロッパ現在進行形ミュージックシーン・ディスクガイド』(DU BOOKS)監修。コンピCD『ポーランド・ピアニズム』『ポーランド・リリシズム』(コアポート)選曲・解説。ご依頼はaladyhasnoname@yahoo.co.jp

続きを読むには(人気記事有料化まとめマガジン)

過去の投げ銭記事で特に人気が高かったものをまとめ、途中まで公開(続きを読むには100円)に変えました。ジェンダー系の記事が多いです。日々の考えるヒント、ほんの数分の読む楽しみになれば幸いです。
5つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。