エスコート・トゥ・説教

昨日、出勤前の彼女と一緒に食べる朝ご飯を作りながら民放の朝の番組見てたら「男性のこんなエスコートの仕草にドキッとする」ランキングみたいなのやってたんです。

まあ、先にドア開けてレディーファーストで通してあげたり、とかああいうやつです。

それで、ランキングの一位が「男性が道路側を歩く」というものだったんですね。街頭インタヴューでは、車が来たらさりげなく位置を変わる男性の優しさに胸キュンの女性が多い、みたいな感じで「情報操作」(笑)されていました。まあ操作と書きましたが、実際にそういうことを言う女性は確かに多いと思います。

レストランやバーで落ち着きやすい奥の方の席に座ってもらうとか、一つしかない席を譲ってあげるとか、まあこの手のものはいろいろありますが、結局大事なのは「大事にされてる」ということがちゃんと伝わるってことなんでしょうね。

さて、栄えあるランキング一位の「男性が道路側を歩く」というやつ、彼女とのこんな思い出が頭をよぎりました。

私は父に「男が女の人と一緒に歩く時は、必ず道路側を歩くんやで」とずっと教えられて来ましたから、大学時代までは基本的にただの知人でも友人でも女性と歩く時はいつも道路側を歩いてきました。なので、当時付き合ったばかりの彼女と歩く時もそうするに決まってますよね。自分としては可能な限り「さりげなく」やっているつもりでした。

で、ある日のこと。彼女と一緒に歩いていて、道路側に行こうと思ったんですけど、状況的にちょっとスムースに移動しにくかったんですね。で「僕が道路側歩くよ」と言ったら、けっこう強い口調で「なんで?」と返されまして。

「えっ、だって、車突っ込んできたり、なんかあったらやっぱり守らないと」

「前から君が道路側ばっかり歩くの、気になってたんだよね。いつも明らかにわざとそっち歩いてるし」

「や、でも、何かあったらさ・・・」

「あのさあ、車突っ込んできたりしたときに男とか女とか関係あるの? 君が体大きくても吹っ飛ばされない? 男の方が守れるとかって、ただのイメージでしょ。実際は危険な時って男女関係ないよね。その時々で、守れる方が守る。臨機応変なのが一番だよ。私だって君を守りたい。だからもう無理に車側を歩かないで」

「なるほど・・・・」

まあけっこうきつく説教じみた感じに言われちゃったのですが、同時にこの時、私がうすうす感じていたジェンダーへの疑問に気づかされまして。今思えば、この頃から男女の性役割についてもう少し突っ込んで考えるようになった気がします。

お互いのことが大事なら、本当は「お互いを守る」はず。どっちかがより多く守るって社会的に決められているのはよく考えたら変ですし。もちろん人ぞれぞれではありますが、自分を守って欲しいと思う人は、同じくらい相手を守りたいと思うものじゃないのでしょうか。

カッコよく彼女をエスコートしようとして、逆にもっとカッコよい世界にエスコートされちゃった思い出でした。そんな私たちは、今もお互いをしっかり守り合って一緒に暮らしています。

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オラシオ

ライター、コラムニスト。青森市在住。『中央ヨーロッパ現在進行形ミュージックシーン・ディスクガイド』(DU BOOKS)監修。コンピCD『ポーランド・ピアニズム』『ポーランド・リリシズム』(コアポート)選曲・解説。ご依頼はaladyhasnoname@yahoo.co.jp

コメント4件

良い話しだとは思います。でも大切にされたらまぁ嬉しいですけどね(*^^*)
>虹の者さん その辺はきっと正解はないので、「男が車側歩く」と同様、ひとりひとりと話し合って対応していくしかないと思うんです。
>かねきょさん うちの彼女はとにかく「双方向性」を重んじるので、明らかな役割分担が招じる場合でない限り「男だから」とかやると怒られるんですよ(笑)
大事にする気持ちを示すのは、もっと別のやり方があるだろうということみたいです。
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