大事なとこ、間違うね。

ツイッターのタイムラインを眺めてて気づいたのですが、その140文字のなかで一番大事な部分をミスタイプしたままツイートしちゃってるものってものすごく多いんです。そこを間違うと意味が通じなくなる(でも何となく言いたいことはわかるけど)というやつ。

これは自分にも言えて、一番「これが言いたい」って部分をなぜか間違ったつづりのままツイートしちゃって、RTされたあとで読み直して「あっ、間違ってる!」って気づくんですよね。

フェイスブックと違ってツイートの編集機能はありませんから、そういう間違いが目立つのだと思います。

さて、この現象にはひとつの「人生の教訓」みたいなものがあるような気がします。いや、そんな大げさなもんじゃなくても(笑)、何と言うか「それ、ありがちだよねー。気をつけよっ」的な感じでしょうか。

要するに、その書き間違えた部分はその人が一番主張したいことイコール思い入れが大きいところなわけです。思い入れがあるということは、感情が昂ぶっている、平静ではないということなんだと思います。

話は少し変わりますが、私は以前公共図書館で委託会社の契約社員として働いていて、そこそこキャリアも積んでいたのでよく新人さんの指導役を任されたんですね。図書館員の仕事というのは意外と多岐に渡っていて、巷でイメージされているような「客が本を持ってくる。機械でピッピッと処理する。渡す。終了」というシンプルな仕事ではないんですよ。

また「基本的に商品を買うお金を持っている人だけが入ってくる」お店と違って、知る権利の保障を謳うオール・ウェルカムな施設なので、そのぶんいろんな人がやってきて、いろんなことを言ってくるところなんです。たぶんみなさんの想像を絶するフレキシブルな対応が必要なんですよ、図書館員って。

当然新人さんは頭パンクしますよね。でも、そんな新人さんたちが仕事をやる際に「つっかえてしまう」「ミスしてしまう」のって、たいがいいつも同じシチュエーションなんです。それは、

本当は身についているんだけど、焦っているからできなくなっている

です。

もちろん向き不向きや、人それぞれのペースがありますけど、基本的につまずくのはそれです。パニクって冷静じゃなくなってしまうと、人は絶対に本来の力を発揮できません。なので、私はいつも新人さんにこう言ってました。

「僕らベテランでも、焦るといつもやってることができなくなるものなんですよ。だから、まず落ち着いてやる癖をつけた方がいいです。で、落ち着くためには準備が必要ですよね。焦っちゃったところは自分でチェックしておいて、こうすればできるっていう回答を次のために用意しておくと落ち着いてできます」

まあその「チェック」はこちらでもやることにしていて「そこでよくパニクってますねー。つまり、そこをできるようになると○○さんはもう焦らないってことなんですよ」とか言ってあげます。その人のつまづきポイントってだいたい同じ場所なので。

そういうのをちゃんと見てあげるのが先輩の仕事ですよね。

人は、感情的になる時、正確さを失うんですよね。で、感情的にならないためにはしかるべき準備が必要なんです。逆に言うと、正確性を失っている時は、その人が表面上はどんなに冷静に見えていても、内心どこかで感情的になっているんです。これは図書館の仕事をやっている中で気づいた真理だと私は思っています。

余談ですが、新人さんの中には、例えば1~10までの作業行程があって、6でミスした時に、また1~10までお仕事メモを見返そうとする人がよくいるんですけど、実は6とその先の7くらいだけを正確にできるようにチェックしておけば、峠を越えた感覚で一気に10まで行けちゃうんですよね。

残り8つもまた復習しようとするからそれはそれで頭のキャパがオーバーして焦ってできなくなるんですが、実はその8つはほとんど体に入っちゃって自然にできるようになってますから、その時点では見返す必要はないんです。

振り返って備えておくのはミスしたところだけでいい、というのもサブでくっついてくる真理ですかねー。

ちなみに、私はトークイベントとかではぺらぺらと流暢にまくしたてるのですが、例えば編集部とかに営業に行って自分自身のプレゼントークするのは全然ダメです。しゃべること自体は苦手じゃないので、じゃあなぜなんだとなるわけですが、これはきっと「あんまり準備してない」からなんじゃないのかなと思っています。

こうすればこの仕事が取れるとかここでクライアントの心が動くはずというポイントとか、しっかりリサーチして臨んでいなくて、ほとんど即興でやろうとしていますから、すぐボロが出る。ボロが出ている自分に気がついて、焦る。そして舌が回らなくなるって感じです。ちゃんと準備しなよってみなさん内心ツッコんでいますよね。すみません。

自分自身は「アドリブに弱い」「予想外のことが起きるとパニクる」「機転が利かない」タイプだと思っていますので、絶対に焦りたくない場合は何パターンも選択肢やデータを用意して準備してます。想定外に弱いなら、起き得ることのほぼすべてをあらかじめ想定内にしていれば良いのです。アドリブが冴え渡る、頭の切れる人間になりたいなあと何度思ったか知れませんが、そうじゃない人間にはそうじゃないなりの闘い方があるということだと思います。

ツイッターの、自分自身のものを含めた誤字の群れを眺めていて、そんなことを考えたのでした。

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オラシオ

図書館ネタ

コメント3件

虹の者さんみたいな人は、ツイッター上ではとても少ないんですよ。多いのは、つなげて訂正ツイートをするヴァージョンですね。
とても役に立ちました。ちょっと、気持ちが落ち着きましたよ。ありがとうございます。
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