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開幕前の悩みは、小泉佳穂がFC琉球に残した言葉で解決! 2021シーズンはキミに決めた

今年のユニフォーム、誰にしようか。

年が明け、新体制発表などを見届けると、Jクラブのファン・サポーターが直面する問いである。

今オフ、我が浦和レッズは、選手の出入りが比較的激しく、新人含めて11人が加入した。既存の選手も含めて、誰にしようか、楽しくも悩ましい。
(注:ここにきて出ていく選手の話題も多いが、そちらはまた別の機会に)

新加入選手一覧(年齢、前所属)
25塩田仁史 (39歳、栃木SC)
8西大伍   (33歳、ヴィッセル神戸)
11田中達也 (28歳、大分トリニータ)
18小泉佳穂 (24歳、FC琉球)
15明本考浩 (22歳、栃木SC)
19金子大毅 (21歳、湘南ベルマーレ)

《新人》
17伊藤敦樹 (22歳、流通経済大学)
21大久保智明(22歳、中央大学)
12鈴木彩艶 (18歳、浦和レッズユース)※昨年は二種登録
34藤原優大 (18歳、青森山田高校)
36福島竜弥 (18歳、浦和レッズユース)

昔は、ユニフォームはたまにしか買わなかった。好きな選手のユニを買ったら、その選手が移籍するまで着続けていた。

最初に買ったのは2004年、17長谷部誠である。高卒3年目の20歳、主力に台頭してきた頃であり、ジュビロ磐田戦での伝説のゴールの年だ。

長谷部は2007年の冬にドイツに渡ったが、この間2004年のユニを着続けていた。そのため、浦和レッズが初めてJリーグを制した2006年や、初めてアジア王者となった2007年のユニは持っていない(家族が持っている)。

2008年は家族のユニを借りて参戦していたが、2009年、高円宮杯を制した浦和レッズユースから5人が昇格したとき、24原口元気を買った。34山田直輝と悩んだけれど、やはり元気のようなドリブラーは好きだ。

元気が小学生のときに、フットサルで全国制覇をしたときの映像も衝撃だった。最後まで手を抜かない、ドイツ代表やバイエルン・ミュンヘン以上に無慈悲な小学生である。

ドイツ代表
2014年ワールドカップ準決勝で、開催国ブラジルを7-1で破った

バイエルン・ミュンヘン
19/20UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝で、バルセロナを8-2で破った

その元気も、2014年の夏にドイツに飛び立った。そこで、この年に元気と同じくユースから昇格した26関根貴大のユニを買った。

また、この時期、僕もちょうどヨーロッパに駐在していたので、元気のブンデスリーガでのデビュー戦は、ベルリンのオリンピア・シュタディオンで見届けた。もちろん、長谷部を観に、フランクフルトも何度か訪れた。

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駐在中に入手したサッカーグッズ

2015年に帰国してからは引き続き関根を背負ったが、その関根も2017年8月、ドイツへ移籍してしまう。

この頃から、ユニフォームに対するアプローチを再考せざるを得ない事態が続く。

2017年の後半は、7月末の北海道コンサドーレ札幌戦をきっかけに、18駒井善成を着けたが、その駒井はなんと、オフに札幌に移籍してしまった(詳しくは以下の記事参照)。

明くる2018年は6遠藤航でスタートしたが、前年の関根と同様、夏に欧州(ベルギー)に移籍してしまった。そのため、誕生日(8月15日)にハットトリックをしてくれた12ファブリシオを、シーズン途中で補強する。

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僕は、スタジアムで試合を観る場合、その時にクラブに在籍している選手のユニフォームしか着ないと決めている。過去に在籍した選手のユニであっても、浦和レッズを背負うことに変わりはないが、今いる選手へのリスペクトを欠かしたくないからだ。

しかし、2年連続でシーズン途中での補強が必要となった。そこで、特定の選手一筋ではなく、好きな選手の「ラージグループ」から何人かのユニを揃える方針に転換した。

それからは、2019年はACL仕様の7長澤和輝、2020年は1stユニの4鈴木大輔と3rdユニの24汰木康也を手に入れ、順調にスカッドを拡大した。

2020シーズン当初の陣容(番号、年、ユニ、色)
関根貴大  (26、2014年、1st、赤)
ファブリシオ(12、2018年、1st、赤)
長澤和輝  (7、2019年、ACL、赤)
鈴木大輔  (4、2020年、1st、赤)
汰木康也  (24、2020年、3rd、黒)

しかし、である。現在の浦和は転換期にあり、今オフ、長澤は名古屋グランパスへ、鈴木はジェフユナイテッド市原千葉へ、それぞれ完全移籍をしてしまった。ファブリシオは2020年夏にポルティモネンセに期限付移籍したままである。

したがって、現在クラブに在籍しているのは関根と汰木だけだ。この2人は今のところ移籍の気配はないが、とはいえ、もう少し選手層を厚くしたい

2021シーズンの補強は?

新シーズンに向けてユニを買うなら、今後も見据えて若い選手にしようと決めた。しかし、若い選手=新加入選手ではない。

既存の選手の中では、20トーマス・デンが有力だ。2020シーズンに電撃加入し、とても印象的なプレーをしてくれた。ディフェンダーだが、スピードがある選手は好きだ。出自・経歴も興味深く、記事を書いたこともある。

新加入選手で気になったのは、15明本考浩18小泉佳穂。どちらもJ2のクラブからの加入であり、プレー集しか見たことがなかったが、強く興味がそそられた。

明本は、球際で相当戦えるようだ。二度追い、三度追いもでき、ポジションは違えど、長澤ロスを埋めてくれそうだ。90分走り続けられるスタミナもあるようなので、埼スタを湧かせてくれることは間違いない。

小泉は、ボールの受け方とキックフェイントが素晴らしい。近年の浦和レッズは、ライン間で受けられる選手、ポスト武藤を担う選手が不在だったこともあり、替えの利かない選手になる可能性も十分にある。もちろん、リカルド監督の起用法次第だけれども。

何より、移籍に際してFC琉球の公式ウェブサイトに掲載されたコメントである。僕はサッカー経験者ではないので、細かいプレーの分析はできないが、大成するのは「言葉」を大切にできる選手だという持論がある。

そのため、移籍してくる選手は、前所属クラブに対して、去り際にどんな言葉を残すのかに注目している。そして、小泉選手は、とても真摯なコメントを残していた。

FC琉球に関わる全ての皆様、応援してくださる皆さま。この度浦和レッドダイヤモンズに移籍することになりました。FC琉球で過ごした2年間は僕にとって宝物です。 中高大と全国的には全くの無名の自分を拾って頂き、プロサッカー選手として向かえ入れてくれたFC琉球には本当に感謝しています。この2年間でサッカーが本当に好きになりました。FC琉球にいた2年のうち、1年目は、出場機会もほとんど掴めず、出ても結果を全く残せない、歯がゆいシーズンでした。そして迎えた2年目の今年、コロナウイルスの影響で過密日程が組まれたこともあって、個人としてはより多くの時間出場することができました。ただ、全く満足はできなかったです。シーズンを振り返って思い返すのは決まって、自分の実力不足でチームを勝利に導けなかった試合ばかりで、今も本当に悔しくて仕方ありません。

そんな自分の力の無さを、チームメイトや監督、コーチにはたくさんフォローして頂きました。振り返ると苦しい思いをしてばかりなのに、それ以上に幸せだったと思える不思議な2年間でした。

また、僕たちがプロサッカー選手として存在する事ができているのは、スポンサー様やクラブスタッフの皆様あってこそです。プレーヤーとしてピッチ内に専念できる環境を作り上げてくださったスポンサー様やクラブスタッフの皆様にも本当に感謝しています。ありがとうございました。

そして最後にファン、サポーターの皆さん、無名の頼りない新人を暖かく迎えていただき本当にありがとうございました。自分のミスから失点して負けた試合の後、9試合勝ち星がなかった時、スタンドから聞こえた沢山の励ましの声にどれだけ勇気をもらったか、本当に計り知れません。

確かにプロの世界では結果が全てだからそれでは甘い、という考え方もあります。実際甘いのかもしれません。ただ、僕はどんな時でも前向きで明るく、温かい皆さんの雰囲気が本当に大好きです。

プロサッカー選手になってから、自分やチームのプレーにはお金を払うだけの価値があるのか、と思うようになりました。そして皆様が与えてくれたものに対して、返せたものがあまりに少ないとも思っています。この恩はひとまず貸しにしておいてください。大きく成長して、いつか必ずFC琉球に戻ってきて返したいと思います。

2年間本当にありがとうございました。またいつか笑顔で会いましょう!!

よし、2021シーズンは、18小泉佳穂にしよう!

これまでにユニを買ってきた選手達とも特徴が異なるし、開幕が楽しみだ。

【参考】好きな選手の傾向に関する自己分析
以下の3つの要件のうち、1つ以上を満たすこと
▼ボールを持つとワクワクする、自ら仕掛けられる
▼戦える、球際が強い
▼知性を感じる(ピッチ外の振舞いも含む)

歴代ユニフォーム・イレブン

新ユニはまだ手元にない(開幕戦の直前に届く)が、それも含めて、これまでに(ユニフォームを)獲得してきた浦和レッズの選手が10人となった。ゴールキーパーがいないが、フィールドプレーヤーだけなら1チーム分である。

そこで、僕がユニを持っている選手で、チームを組んでみた。

この記事は「旅とサッカー」をコンセプトとしたウェブ雑誌OWL magazineのコンテンツです。OWL magazineでは、中村慎太郎さん、宇都宮徹壱さんはじめ、個性豊かな執筆陣によるサッカー記事、旅記事を更新しています。Jリーグはもちろんのこと、JFLや地域リーグ、海外のマイナーリーグまで幅広く扱っています。

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