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Fujii Kaze “HELP EVER ARENA TOUR”2021.10.2横浜アリーナ ライブ感想

[注意]今回の内容は「Fujii Kaze “HELP EVER ARENA TOUR”」のネタバレ、演奏曲等を書いております。楽しみにしている方は、ライブが終わってからご覧頂きますようお願いします。

最初に

藤井風さんのライブを初めて観たのは、VIVA LA ROCK 2021。当日のさいたまスーパーアリーナは、様々なアーティストのファンが集まっていた。そして今日、横浜アリーナFujii Kaze “HELP EVER ARENA TOUR”。藤井風さんの音楽だけを聴きに来た人達が、見渡す限りに広がっていた。

わかっていたよ。「きらり」のロングヒット、Fujii Kaze "Free" Live 2021 は約18万人が視聴など、加速度的にファンが増えていること。でも、自分の周囲に風さんの音楽を聴く人は少なく、その人気をまだ体感していなかった。

スマチケをダウンロードしてスタンド席だとわかった時「ステージまで遠いなぁ」と残念に思った。当日、席で感じたことは全く違った。凄いなぁ。こんなにも彼の音楽に日々支えられている人がいるんだ!隣の人も、遠くの席にいる人も、みんな仲間なんだ。そして、今日ここに来れなかった人も、みんな兄弟姉妹だ。兄弟姉妹と共に楽しんだ時間を、忘れないように記します。(記憶を辿っての感想であり、話していた内容のニュアンスは異なるかもしれないことはご了承ください)

オープニング 風よ〜優しさ

開演直前の会場ではLizzo のGood as hellがBGMで流れていた。「そろそろ登場のお時間だね」とみんな暗黙の了解で拍手が徐々に大きくなり、鳴り始めた音楽は「風よ」。そして歌でもなく、ピアノでもなく、彼が最初に奏でたのはサックスだった!

改めて考えるとサックスって、身体全体を使い息から情感を表現して、指で音色を奏でる楽器。とても感情が宿る楽器なんだね。ピアノ弾きであり歌う人である風さんにとっては、両面を活かせる楽器なんだ。サックス動画を観た時にはわからなかった気づきがあった。

そこからミディアムテンポの楽曲が続き「調子のっちゃって」「優しさ」を終えてMC。

MC
「HEAT、ネガティヴィティを燃やすHOTTESTなツアーにしたい」「次はノリの良い曲。足が健康な人は立ってもいいですよ。」

きらり〜へでもねーよ

「きらり」ではダンサーの方も登場。つい振付を席で踊りたくなる。「キリがないから」ではHILOMUさん登場。「へでもねーよ」でもダンサーさんが参加。最初のイントロ、何を使って音を出していたのだろう?スクリーンに映らず見えなかったけれどカッコ良かった。

MC「ダンスがすごかったねぇ」「ダンサーの皆さんもHEATの要素の大きなひとつ。ステージのみんなからもヴァイブスを貰っている」「(バンドの)うちらも頑張りましょう」

罪の香り〜帰ろう

「罪の香り」ピンクの照明がとても印象的に使われていた。「もうええわ」"Free" Liveのアレンジが一番好きだと思っていたけれど、今日の「もうええわ」は、何だか優しさに満ち溢れていた。そしてアウトロから途切れず続いたのは「死ぬのがいいわ」。

バンドメンバーが指パッチンもしくはクラップのタイミングを示してくれた「特にない」今日も浄化度マックス。私の埃は横アリに落としてきた。

「帰ろう」で舞台両脇のスクリーンが映らなくなった。スタンド席の私は「何も見えないよぅ…」と悲しくなったけれど、あれは演出だったのかな。途中で舞台背景が星空のステージとなったのです!「帰ろう」と星空。泣きそうになったのは私だけではないはず。

青春病〜旅路

みんなのマスターピース「青春病」「何なんw」。観客席の熱量が更に上がった感覚があった。そして「燃えよ」。日産スタジアムのステージでピアノ弾き語りの姿しか観たことがなかったけれど、これはダンスがやっぱり映える曲ですな!

「“燃えよ”のミュージックビデオが、出ると思う?」という言葉を期待したけれど、本日は出ませんでした〜。

「もうすぐ最後やで」の予告を受けて「さよならべいべ」。別れはいつかみんなが通る道だけど、今日はまだお別れしたくないな。

最後のMC「最近ハマっていることは、嬉しいこと、悲しいことに執着しないこと」

あなたが歌って演奏しているだけで私達は救われているのに、そんなに素晴らしい言葉までくれるの?「簡単じゃないかもね。でも難しくはない。みんなもtryしてみたらどうじゃろか?」と言われた気がした。そして最後に「旅路」。

感想まとめ

アリーナツアー、「こんなひれー(広い)所でなんて、神に祈らないと出来ん」という気持ちもあったかもしれない。沢山の大舞台を経験しているけれど、不安な気持ちも大きかったのではないかと思う。

私が何だかホッとした気持ちになったのは、バンドメンバーと向かいあったり目を合わせている様子を見た時。一緒に作り、目標へ向かう仲間がいて良かった。今回は更にダンスメンバーもいる。「熱いヴァイブスをもらった」と話していたとおり、思いを共に届ける仲間と一緒に舞台に立つことはとても心強かったのではないか。

そして、ずっずさんのダイアリーやBTSから、沢山の人の力により音楽やライブが届けられていることを私達は知っている。私達が毎日を少し良い気分で過ごせているのは、そんな人々のおかげであることも忘れずにいたい。

Blu-rayで観た武道館ライブは、スクリーンが真上にあったり演出もしっかり組まれていて、衣装やヘアメイクも『SHOW』の印象が強かった(←こちらも勿論大好きです)

今日の風さんは、無地のカーキのセットアップと白Tシャツ。前髪はピンで少し留めていたのかな?その姿はとても等身大で『今のありのままの藤井風が仲間と一緒に届けるライブ』という印象が大きかった。みんなで最善を尽くして、私達のネガティブな感情を少しでも払い落とそうとしてくれていると感じた。

風さんは最後にこう言った。「皆さんの幸せを、マジで祈っております。God bless us」

驚くべきことに彼は24歳だ。年齢で人のことを判断するべきではないが、彼の魂の大きさというか、人に与える力の大きさを本当に感じた。先日のビルボードジャパンで語った[いい道具であろうと思います]という話も、とてつもない人生論だった。私もこの言葉を一生忘れないでいようと思った。

それなのにMCでは「ダンスがすごかったねぇ」だの、TAIKINGさん紹介時に「ピュアボーイです」と言って会場全体から「あなたもね!」という無言のツッコミを入れられるような問答無用で愛される体質。もう、離れられるわけがない。

ツアーの完走を心より祈っております。

余談

・兄弟姉妹の年齢層は広かった。隣の人は風さんと同い年位の男性、前の席は50歳台位の男女、トイレで一緒になったのは小学生らしきお子さんと来ている女性、帰りに前を歩いていたのは60歳以上かなという方。

・あの小室哲哉さんがよく使っていたショルダーキーボードが登場した!

・終わってみたらあなた、これまで発表されたほぼ全曲演奏してくれていましたよ!HEHN全曲、青春病、へでもねーよ、旅路、きらり、燃えよ。多分全16曲。幸せすぎる。

・山田健人監督Twitterの前振りがここで明らかに。「STAY TUNE」ショートverの演奏がありました!

・規制退場後に外に出たら土砂降り。さすが雨にまで愛される人。そんなこんなも、今日の良い思い出になっちゃうよ。

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