堀之内出版ブログ(公式)

堀之内出版の公式ブログです。 http://www.horinouchi-shuppa…

堀之内出版ブログ(公式)

堀之内出版の公式ブログです。 http://www.horinouchi-shuppan.com/

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    読み物を掲載いたします

  • 帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに

    歌人・三田三郎さんによる週刊連載のエッセーです。お酒にまつわること、短歌にまつわることが中心。

  • いま、何も言わずにおくために

    【不定期連載】批評家・研究者の森脇透青さんによる「いま、何も言わずにおくために」をまとめたマガジンです。各回でゲストをお呼びして、フィクションについての対話を行います。

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    声なきものの声を聴く──ランシエールと解放する美学

    “声を持たないとされてきた者の声を聞こえるようにし、不可視とされてきた者を可視的にし、能力を持たないとされてきたものの能力を主張する。それこそが政治なのだ──”本書ではフランス現代思想の重鎮、ジャック・ランシエールの美学・芸術思想を扱う。だが、取り上げるのはランシエールだけではない。ドゥルーズ、ブルデュー、カント、リオタール、グリーンバーグ、フローベールらを手がかりに、現代思想のあり方そのものを問い、日常生活のなかに息づく美や感性を見つめ直す。若き俊英による待望の芸術論。【第4回東京大学而立賞 受賞作!】────────◉目次第一章 ランシエールとモダニズム/ポストモダニズム第二章 シラー『美的教育書簡』を再起動する──《ルドヴィシのユーノー》と「宙吊り」の作用第三章 崇高から美へ──ランシエールとリオタール第四章 『哲学者とその貧者たち』の美学思想――ブルデューに抗してカントを擁護する第五章 詩人の地位変化──ランシエールにおけるマラルメ第六章 エクリチュールの複数の政治性──フローベール解釈の諸相第七章 ランシエール、ドゥルーズ、自由間接話法
    ¥4,400
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    POSSE vol.56(特集:春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機)

    ★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2024年3月下旬より発送開始】[特集]春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機元 連合非正規労働センター長 龍井葉二全労連事務局長 黒澤幸一木下武男/篠田徹/今野晴貴物価高騰が止まらないなか、改めて「春闘」が注目されている。しかし、日本の労働組合の代名詞となってきたはずの春闘は、かつての姿から大きく変わってしまっている。政府が経営者に賃上げを要請する「官製春闘」が定着してすでに10年が経過し、大企業からは続々と「大幅な賃上げ」が発表されている。なかには組合の要求を待たずに早々にベースアップがリークされたり、組合要求を上回る数字を発表したりする大手企業も相次いでいる。春闘を主導するのは政治や経営者だと言わんばかりの状況だ。だが、賃上げに非正規雇用労働者の待遇改善は含まれているのだろうか? その額は実質賃金を踏まえても高水準なのだろうか? この賃上げ「ブーム」は持続するのだろうか?いまこそ、春闘によって労働組合が存在意義を発揮すべきときだ。「非正規春闘」のような新たな取り組みも台頭している。本特集では、春闘の歴史的な経緯や背景、アメリカの賃上げストライキの動向、日本の労働市場の現状や非正規春闘の実践を踏まえつつ、春闘をつうじた労働組合の未来を考えていきたい。【特集】春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機◆15分でわかる春闘入門本誌編集部◆基調論文春闘とは何だったのか?龍井葉二(元連合非正規労働センター長)◆座談会春闘はいま、無秩序な労働市場に立ち向かえるのか龍井葉二 × 木下武男(労働社会学者・元昭和女子大学教授) × 今野晴貴(POSSE代表)◆インタビュー非正規労働者の賃金が上がらなければ、日本全体の賃金は上がらない黒澤幸一(全労連事務局長)◆インタビュー米国労働組合の大幅賃上げに見る日本の春闘への提言篠田 徹(早稲田大学教授)◆論考今年で2年目を迎えた非正規春闘2023春闘の成果と2024春闘での広がり青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)◆インタビュー学生アルバイト1人からでも賃上げを実現できる!──非正規春闘とベイシアでの運動の経験から茂木 楓(大学生)【単発】◆台湾の移民運動の再建を目指して前進する現場の取り組み──20周年を迎えた台湾の移民運動の実践から田所真理子ジェイ(NPO法人POSSEスタッフ)【連載】◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて第3回 「日々雇用」と副業のはざまで黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)◆困窮する移民・難民の生存権を求めて第3回 「幸運」な難民認定申請者とその後大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間第8回 過労死・過労自死を防ぐために労働組合ができること高橋優希◆スポーツとブラック企業第17回 スポーツと国籍をめぐって常見陽平(千葉商科大学准教授)■表紙の写真「TOKYO NUDE」虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ安藤瑠美フォトグラファー・レタッチャー1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。http://rumiando.comhttps://www.instagram.com/andytrowa/■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
    ¥1,540
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    声なきものの声を聴く──ランシエールと解放する美学

    “声を持たないとされてきた者の声を聞こえるようにし、不可視とされてきた者を可視的にし、能力を持たないとされてきたものの能力を主張する。それこそが政治なのだ──”本書ではフランス現代思想の重鎮、ジャック・ランシエールの美学・芸術思想を扱う。だが、取り上げるのはランシエールだけではない。ドゥルーズ、ブルデュー、カント、リオタール、グリーンバーグ、フローベールらを手がかりに、現代思想のあり方そのものを問い、日常生活のなかに息づく美や感性を見つめ直す。若き俊英による待望の芸術論。【第4回東京大学而立賞 受賞作!】────────◉目次第一章 ランシエールとモダニズム/ポストモダニズム第二章 シラー『美的教育書簡』を再起動する──《ルドヴィシのユーノー》と「宙吊り」の作用第三章 崇高から美へ──ランシエールとリオタール第四章 『哲学者とその貧者たち』の美学思想――ブルデューに抗してカントを擁護する第五章 詩人の地位変化──ランシエールにおけるマラルメ第六章 エクリチュールの複数の政治性──フローベール解釈の諸相第七章 ランシエール、ドゥルーズ、自由間接話法
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    KOKKO第54号[第一特集]2024年版「税制改革の提言」

    ★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集]2024年版「税制改革の提言」●人権保障のための税制へ中村芳昭/伊藤周平/唐鎌直義2024年からNISA(個人投資家のための税制優遇制度)の非課税枠が拡充され、「老後資金2000万円問題」などで広がった将来不安を背景に、政府・メディアがこぞって「貯蓄から投資へ」と国民を駆り立てています。NISA口座は23年9月時点ですでに2000万口座(一般+つみたて)・買付額34兆円を超えました。株価高騰の要因とも指摘されています。庶民や一般労働者までが、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)などで個人投資による生活防衛を強いられる状況は、ある意味で異常です。裏を返せば、国民が税制による再分配と社会保障機能を信頼していない証左であり、それをさらに促進する日本政府の責任放棄が際立ちます。「税制改革の提言」では毎年、基本的人権を保障するための応能負担の税制改革の方向を示していますが、今年は納税者の権利や社会保障のあり方・財源問題についても特別寄稿で論じています。誰もが安心して暮らせる社会に向けて、「公共」を支える税のあるべき姿を考える特集です。[第二特集]ジェンダー平等へのアップデート●深刻な性差別をなくすために青龍美和子/中村果南子/岡野八代芸能界の性暴力事件から労働現場のセクハラ、男女格差に至るまで、ジェンダーに関連するさまざまな問題がマスコミやSNS上で話題にならない日はありません。過去最低となったジェンダーギャップ指数(日本は146か国中125位、2023年)を持ち出すまでもなく、日本社会は各分野においてジェンダー差別がデフォルトといえるような状況が続いてしまっています。こうした状況を改善するため、国公労連は「ジェンダー平等宣言」の職場採択運動(今号の大門論考参照)をすすめています。そして、ジェンダー平等を実現していくための学びを深めることで、それぞれの人権感覚をアップデートしていくこととしています。そのスタートを切るのがこの第二特集です。[第一特集]2024年版「税制改革の提言」2024年版「税制改革の提言」応能負担の原則で国民本位の税財政及び行政の確立を日本国家公務員労働組合連合会〈特別寄稿〉納税者の権利保障立法または憲章はどのような枠組みで制定されるべきか中村芳昭社会保障の財源問題と税制改革の方向伊藤周平日本における社会保障の後進性とその克服唐鎌直義[第二特集]ジェンダー平等へのアップデートジェンダー平等社会のための基礎知識青龍美和子 弁護士職場からセクハラをなくすためのワークショップ──ハラスメントなくす第三者介入のスキルを身につけよう中村果南子 ちゃぶ台返し女子アクションバイアスを乗り越えてジェンダー平等を実現しよう大門晋平 国公労連中央執行委員〈インタビュー〉ジェンダー平等でケアを社会の中心に岡野八代 同志社大学大学院教授[単発]「国公労連2024年要求組織アンケート」の結果について国公労連調査政策部[連載] スミレとヒマワリ 第18回労働組合の力で公共を取り戻そう白神優理子 弁護士[連載]国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第42回「非常勤職員制度の運用の在り方」を検討?国公労連[書評]KOKKO Editor’s Book Review『中流危機』/『コミュニティ・オーガナイジングの理論と実践』KOKKO編集部表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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【いま、何も言わずにおくために】#001:意味の考古学 前編|森脇透青

※こちらのnoteは森脇透青さんの不定期連載「いま、何も言わずにおくために」第一回の前編です。他の記事はこちらから。 はじめに  いま、私たちの身の回りにはフィクションおよびフィクションに関する言説が溢れている。それに触れずに生きることはもはや困難である。そのフィクションの濁流こそが現代を特徴づけていると言ってもいい。  このnote連載で私は、現代において「フィクション」が持つ機能と意味を、さまざまなアーティスト、批評家、研究者たちとの対話を通じて探究していこうと思う。

    • 【三田三郎連載】#015:酒で友人を失うことについて

      ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第十五回です。 他の記事はこちらから。 酒で友人を失うことについて 私が日常的に泥酔していると知った人からは時折、酒によって友人を失うことはないのかと心配そうに尋ねられる。結論から言うと、ないことはない。私のリアルな醜態を目の当たりにして、幻滅・失望・落胆のあまり私と距離を置こうとする人がいるのは当然であろう。実際、酔った私の粗相が原因で友人と疎遠になってしまった経験は

      • 【三田三郎連載】#014:飲酒の心得十カ条

        ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第十四回です。 他の記事はこちらから。 飲酒の心得十カ条第一条:生きて帰る  結局のところ、飲酒の心得はこれに尽きるといっても過言ではない。飲酒に限ったことではなく、何事も「命あってこそ」である。飲酒による急性疾患や事故、トラブルによって命を落としては元も子もない。「家に帰るまでが遠足」であるように、「家に帰るまでが飲酒」なのである。ただ一方で、生きて帰りさえすれば、

        • 【三田三郎連載】#013:急性胃腸炎と第一歌集と葉ね文庫

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第十三回です。 他の記事はこちらから。 急性胃腸炎と第一歌集と葉ね文庫 私は仕事中に急性胃腸炎で救急搬送されたから、「葉ね文庫」という書店へ通うようになった。  これだけを書くと頭がおかしくなったと思われそうだが、確かに因果はそのように結ばれたのだ。では、実際にどのような経緯で私が葉ね文庫へと行き着いたのか、私の頭がおかしくなっていないことを証明するためにも、時間を遡

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        【いま、何も言わずにおくために】#001:意味の考古学 前編|森脇透青

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          【三田三郎連載】#012:インターンシップと第三の尻

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第十二回です。 他の記事はこちらから。 インターンシップと第三の尻 大学三年生の夏、就職活動を始めるべく、企業のインターンシップに応募しようと思い立った。その頃はまだ私も真面目だったのである。手始めに某大手上場企業のインターンシップに応募すると、オンラインでの一次選考を通過して、東京本社での二次選考に進むことができた。  二次選考の当日、真夏にもかかわらずスーツを着て

          【三田三郎連載】#012:インターンシップと第三の尻

          【三田三郎連載】#011:W先生のこと

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第十一回です。 他の記事はこちらから。 W先生のこと 私が大学院の修士課程に在籍していたとき、指導教員とのトラブルに見舞われたことがある。修士課程修了の直前に突如として、指導教員から修士論文を提出せず留年するように命じられたのである。大学院において指導教員の意向は絶対だから、私はその宣告を受けた時点で事実上留年が確定した。諸般の事情により詳述することはできないが、その経

          【三田三郎連載】#011:W先生のこと

          【三田三郎連載】#010:野球のピッチングと飲酒の類似性について

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第十回です。 他の記事はこちらから。 野球のピッチングと飲酒の類似性について テレビのプロ野球中継を観る度にいつも思うのは、ピッチングと飲酒には共通点が多いということである。  最初から最後まで淡々と投げ抜くピッチャーもいれば、立ち上がりが弱いピッチャーもいるし、終盤に崩れがちなピッチャーもいる。これは酒飲みでも人によって酔い方が大きく異なることに似ている。ずっと顔色

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          【いま、何も言わずにおくために】#002:演じる、記憶する、やってみる 後編|森脇透青・渡辺健一郎

          ※こちらのnoteは森脇透青さんの不定期連載「いま、何も言わずにおくために」第二回の後編です。 前編はこちらから。 他の記事はこちらから。 誤読されること、ずれること渡辺 私は今でこそ批評家を名乗っていますが、2年くらい前まではほとんど書いてこなかった人間なので、今「顔の見えない読者に向かって書く」ということに強く悩まされています。誤読されることを恐れて、書くことに臆してしまうというか。俳優が、発言「内容」の責任者ではないから、という話と接続するかもしれませんが。 森脇

          【いま、何も言わずにおくために】#002:演じる、記憶する、やってみる 後編|森脇透青・渡辺健一郎

          【いま、何も言わずにおくために】#002:演じる、記憶する、やってみる 前編|森脇透青・渡辺健一郎

          ※こちらのnoteは森脇透青さんの不定期連載「いま、何も言わずにおくために」第二回の前編です。他の記事はこちらから。 森脇 『いま、何も言わずにおくために』という連載の初回は書き下ろしでしたが、今回以降はゲストを招いて対談を行います。第一回のゲストとして、渡辺健一郎さんに来ていただきました。渡辺さんは『演劇教育の時代』というテキストで群像新人賞を取られて、演劇に関わっていらっしゃいます。この連載はフィクションとフィクションを取り巻く現在の状況を言葉にしていくものですので、渡

          【いま、何も言わずにおくために】#002:演じる、記憶する、やってみる 前編|森脇透青・渡辺健一郎

          【三田三郎連載】#009:記憶を失くす者は救われる

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第九回です。 他の記事はこちらから。 記憶を失くす者は救われる 「忘却は、人間の救いである」とは太宰治の言葉だが、それが本当ならば私は毎晩のように救われていることになる。それくらい私は酒を飲むと記憶を失くすことが多いのだが、泥酔時の出来事を覚えていないのが救いとなっているふしは確かにある。    泥酔すれば誰しも何かしらの失態を演じることはほぼ不可避だと思われるが、翌日

          【三田三郎連載】#009:記憶を失くす者は救われる

          【三田三郎連載】#008:私は女子と話せなかった

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第八回です。 他の記事はこちらから。 私は女子と話せなかった 私は中学・高校と男子校に通っていて、その間は母以外の女性とまともに話をする機会がなかった。人格形成において重要な時期に、女性と話す機会をほとんど得られなかったことは、現在に至るまで私の人生に暗い影を落とし続けている。  この話をすると、必ずと言っていいほど、「男子校に通っていたことを言い訳にするな、自ら積極

          【三田三郎連載】#008:私は女子と話せなかった

          【三田三郎連載】#007:エキセントリック・カウンセリング

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第七回です。 他の記事はこちらから。 エキセントリック・カウンセリング 高校生のときは学校に通うのが苦痛で仕方なく、誰でもいいからそのことを打ち明けられる相手が欲しかった。当時最も身近だったのは同級生だが、彼らにその胸中を吐露するというのは、「あなたたちの存在だけでは学校に通うモチベーションとして不十分だ」と暗に伝えているも同然だから、到底できるはずもないことだった。か

          【三田三郎連載】#007:エキセントリック・カウンセリング

          【三田三郎連載】#006:私がいつもスーツを着ている理由

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第六回です。 他の記事はこちらから。 私がいつもスーツを着ている理由 夏場を除けば、私は外出するときに必ずと言っていいほどスーツを着ている。仕事の日はもちろん、休日でもほとんどスーツである。スーツに何らかのこだわりがあるわけではない。私がスーツばかり着ているのは、単にまともな私服を用意できないからである。人様にお見せできるような私服がないために、消去法で常にスーツを着る

          【三田三郎連載】#006:私がいつもスーツを着ている理由

          【三田三郎連載】#005:短歌を作り始めた頃の話

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第五回です。 他の記事はこちらから。 短歌を作り始めた頃の話 私が短歌を作り始めたのは、高校を卒業してすぐの頃だった。高校生のときは穂村弘さんのエッセイを通して短歌に興味を持ってはいたものの、自分が短歌を作るなどということは考えもしなかった。だが、大学進学を目前に控えたタイミングで、どういうわけか何か新しいことに挑戦しなければならないという強迫観念に駆られ、その結果始め

          【三田三郎連載】#005:短歌を作り始めた頃の話

          【三田三郎連載】#004:何もかも分からなくなりたい

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第四回です。 他の記事はこちらから。 何もかも分からなくなりたい 私が酒を飲む理由は数多く存在するが、その一つに「何もかも分からなくなりたいから」というのがある。別に私は、社会の構造や他人の心情が分かりすぎて困っているというわけではなく、むしろそのあたりについては鈍感な方だと思うが、それでも色々と中途半端に物事が分かったり、分かった気になったりするのが不快でならないのだ

          【三田三郎連載】#004:何もかも分からなくなりたい

          【三田三郎連載】#003:酒の飲み過ぎによって私が恐れるようになった3つの質問

          ※こちらのnoteは三田三郎さんの週刊連載「帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに」の第三回です。 他の記事はこちらから。 酒の飲み過ぎによって私が恐れるようになった3つの質問 ①休日は何をしているのですか。  微妙な距離感の相手と何らかの事情で世間話をしなければならないとき、しばしば持ち出される質問である。トラブルが生じにくい、当たり障りのない質問だと思われているのだろう。だが実際のところ、それは私が最も恐れている質問なのだ。休日は必ずと言っていいほ

          【三田三郎連載】#003:酒の飲み過ぎによって私が恐れるようになった3つの質問