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【イラスト記事】外国人技能実習生問題の根深い構造

 最近のNHK番組、今治タオル関係の工場で外国人技能実習生がブラック労働で酷使されている有様が報道され、大きな反響を呼びました。当該の会社は今治タオル工業組合に加入している企業の下請企業とのことです。

 今治タオル工業組合も事実関係を確認して発表し、改善への取り組みを行うことを明言しています。

 (今治タオル工業組合の発表

 この件に限らず一般的に外国人技能実習生は、多くの借入金を背負っており、また制度的に転職の自由がないなどの要因もあって、低賃金・悪条件で酷使されているケースが多々報告されて問題になっています。

 この背後には、大企業の下請・孫請の中小企業や零細企業が低価格で仕事を与えられ、日本人が到底応募しないような低賃金・悪条件でも働いてくれる労働力を必要としているという構造問題があります。

 この記事で解決策を示すことができるわけではありませんが、低賃金労働が問題となる背景には、その企業に対して、低価格の仕事しか発注されないという構造的な問題も控えていることが多いことは、念頭においた方が良いでしょう。

 つまり大企業は手を汚さず、その下請や孫請が手を汚すという構図です。

 もちろん構造的問題があるからといって、最低賃金法や労働基準法に反した違法な労働をさせて良いということではありません。それは、「低価格で生産する必要があるから、原材料を盗む」という行為が許されないのと同じことです。


よろしければお買い上げいただければ幸いです。面白く参考になる作品をこれからも発表していきたいと思います。