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【麻雀】だから、迷彩はやめられない【手順解説】12/13

12/10の牌譜より

○ハイリスク、ハイリターン

配牌で役役混一色の満貫がハッキリ見える形。

第一ツモで、絶好の北重なり。

混一色で5ブロックできたので、全部鳴いて上がりを目指すのだけれど…

打9p。

早速、出てしまった。悪い癖だ

続いて、1枚切れの東を持ってくる。

これは採用。

打2sとして、東は安全牌として抱える。

北ポン、打東。

ここで、あえて危険度の高い5sを残す

8pポン、打5s。

これで、迷彩完成だ。

どう見ても、混一色の手順じゃない。

直後、上家の手から南が切られ、ロン。

この局は、8000点の加点となった。


○迷彩の損得

こういう迷彩の目的は、相手の読みの裏をかき、和了率の上昇を図ることだ。

ここでは、

①第一打の9p、
②東→5sの切り順

の2つが、迷彩となっている。

①のデメリットは明白で、ペン7pの受け入れ4枚と、9pの重なりをロスしている。

これを、損だと言うのは簡単だ。
なぜなら、牌理上、誰が見ても損だからだ。

「7p持ってきたらどうするの?」という指摘には、返す言葉がない。

しかし、だからこその迷彩だとも言える。
8pがシャンポンの受けとして残っているとは、考えにくい。
損するリスクを受け入れて、より大きな得を目指す。ハイリスク、ハイリターンな技ということだ。

あえてメリットを言語化するなら、「字牌をポンした後に889pから切られるはずだった9pを先に切って、8pの鳴きやすさ(和了しやすさ)を上げる」という説明になるだろう。

和了率のために受け入れを減らす、先切りの一種だ。

つまり、もっと簡潔に言えば、「8pポンのための9p先切り」という説明になる。

②は、手役を誤認させる目的と、待ちを誤認させる目的がある、

東より5sのほうが価値のある手だと、相手が読んでくれれば、混一色はまず警戒されない。

また、5sが残り7枚の手牌に関連しているように見えるため、455sや579sのような待ちはいかにも"ありそう"に映る。
どんな形にせよ、とにかく安そうだ。

これをするデメリットは明白で、5sを切り遅れて「ロン」と言われる可能性が上がる。今回は、巡目も早く、一番手でテンパイできる自信があったため、こういう特殊な切り順になった。

「南くらい、まぁええか」を引き出すための5s残しだ。

ちなみに、3巡目の上家の手牌がこちら。
さすがにこれは、どうしようもない。

なんというか、麻雀の理不尽さが詰まった局だったと感じた。

○結局、迷彩は得なのか?

これも、いつものごとく、絶対の正解は無いとしか言いようがない。

「相手が捨て牌や手出し情報からどこまで読むプレイヤーか」は分からないし、ハッキリと裏目も存在する。

あと、失敗したとき、めちゃダサい感じになる。ただ、決まればカッコいいし、気持ち良い。

つまり、ダサくなるリスクを背負ってでもカッコつけたい事情のある人には、オススメだ。

うまく"カッコ良さ"と"ダサさ"を数値化出来れば、期待値を計算して「カッコ良さ効率」みたいなものも作れるかもしれない。

ファッションショーなど、「カッコ良さ効率」の競争なのでは無いかと直感的に感じたのだけれど、どうなのだろう。
これは意外とおもしろいテーマかもしれない。
今度ゆっくり、考えてみよう。

渋川難波プロの「伝説効率」も、多分これと似た話だ。別のゲームでは、"魅せプ"などとも呼ばれる。
麻雀を見られる立場の人は、こういうことも考えなければならないと思うと、大変だ。

その点、僕は特に失うものはない。
ダサいのは、別にいつものことだ。毎日、カッコつけようとしては失敗して、たまに成功して良い気になっては、またやってしまう。

もともとそうやって遊ぶのが、大好きなのだ。

大切なことは、

・9p先切り
・5s残し
・迷彩そのもの

の、メリットとデメリットを把握しておくことだろう。

こういう戦術を頭の中の"引き出し"に入れておいて、たまに「今、有効かも」と思って試すくらいが、ちょうど良いバランスのように思う。

迷彩は、使いすぎはおそらく"損"だが、思考停止で使わなさすぎるのも長い目で見たら"損"だ、というのが、僕なりの結論だ。

段位ポイントがもったいないという人は、友人戦で試してみたらいいと思う。
ポイントを溶かすのは、仕方がないから代わりに僕がやっておこう。

それにしても、気持ちの良いアガリだった。

だから、迷彩はやめられない。

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ではまた。

読んでくれて、ありがとう。

2023年12月13日 horiwo128

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